初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

なつかしい土地の思い出

2006年11月06日 | チャイコフスキー
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はチャイコフスキー:「なつかしい土地の思い出」です。

これは、ヴァイオリンとピアノのための曲なんですけど、よくよく調べてみるとチャイコフスキーってヴァイオリンソナタを作って無かったんですね。有名な作曲家なので、ひととおり作曲してるけど、有名にならなかったため、普段は演奏される機会がないだけなのかなぁと、思ってたんですがどうやら違うみたいです。

タイトルの「なつかしい土地」というのは、チャイコフスキーのパトロンだったファオンメック夫人の領土「ブライロフ」の事のようです。ここで過ごした充実した日々を思って作曲された曲みたいですね。

また、「ヴァイオリンソナタ」ではないので、楽章という訳ではないんですが、曲は3つに別れていて、それぞれサブタイトルが付けられた曲になっています。中でも3曲目の「メロディ」は有名なので、ひょっとしたらどこかで聴いたことのあるフレーズかもしれないですね。


 瞑想曲:切なく響くピアノの響きがもの悲しい雰囲気をかもし出しながら始まります。
 低音のヴァイオリンがゆっくりと、とても寂しく響き渡ります。ピアノがテンポを
 速めると、ヴァイオリンのフレーズも高音になり、締め付けられるような苦しい表情
 を見せますが、とても美しく儚いフレーズが続きます。

 スケルツォ:小走りな低音のピアノのリズムに乗って、ヴァイオリンがせわしなく
 動き回っていきます。それが終わると、ゆったりと伸びやかなヴァイオリンが自由に
 メロディを奏でます。再び急いで小走りに戻り曲を終わります。

 メロディ:伸びやかなヴァイオリンがとても暖かく響く落ち着いた曲調です。途中で
 少しおどけたような表情を見せるのがとても親しみの持てるフレーズですね。
 しなやかでなめらかなメロディは耳障りもよく、とても安心して聞ける曲です。
 最後に聴かせる、壊れてしまいそうなガラス細工のような繊細で美しい高音の響きが
 とても魅力的な曲です。

演奏時間は15分少々と聴きやすく、ヴァイオリンとピアノが自然に聴ける曲だと思います。いろんな感情が深くゆっくりと味わえる曲でもあると思います。前半は若干悲しく感じるフレーズが多いですが、後半はとても落ち着いていて全てを受け入れてくれそうな、とても優しいフレーズがたまらない曲です。


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メロディ
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【コレってどんな曲】
喜:☆★★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
切なくも暖かいヴァイオリンの魅力が楽しめます。


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2 コメント

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Unknown (taku)
2010-07-19 23:11:33
ちなみに“なつかしい土地”とはチャイコフスキーが療養に訪れたスイス、レマン湖畔のクラランスのことです。
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おっとっと (けい)
2010-09-08 23:31:06
また、やちゃいましたか?
「なつかしい土地」は確かにレマン湖畔クラランスというのが、一般的に多いようですが、
当時、参考にしていた資料がウクライナ、ブライロフだったので、そっちを参考に優先してたみたいです。
チャイコフスキーにとっては、どちらも“なつかしい土地”だったのかな?なんちゃって。
返信する

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