初心者のクラシック

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弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」

2006年10月22日 | ベートーヴェン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番「ラズモフスキー第3番」です。


タイトルの“ラズモフスキー”というのはベートーヴェンがこの曲を献呈した伯爵の名前です。ベートーヴェンは、伯爵から弦楽四重奏の作曲依頼を受けて、この曲を作ったようです。全部で3曲完成したので、弦楽四重奏第7番が「ラズモフスキー」の第1番となっています。
順番どおりにスライドして弦楽四重奏の第9番が「ラズモフスキー第3番」となったわけですね。ちょっとややこしいというか、紛らわしい。

楽器の構成は2台のヴァイオリンとヴィオラ・チェロが1台ずつで四重奏の編成です。
比較的明るく聴きやすい曲調で、演奏時間は30分程度ですから初心者の方でも普通に聴ける曲だと思います。


 第1楽章:中低音のハーモニーから少し不気味に始まりますが、序奏が終わり、
 ヴァイオリンが勢いをつけると、全体も盛り上がり明るい曲調になります。基本的に
 メロディはヴァイオリンですが、その他の楽器もうまく絡み合い楽しく聴けます。 

 第2楽章:チェロのピチカートが「ボン!」とはじけると低音を中心にチェロ・ヴィオラ
 などがやや暗めのフレーズを奏でます。曲調もどこか不安に脅えたような悲しい
 フレーズが続きます。悲しいチェロの旋律にヴァイオリンが合わせてきます。
 チェロがじんわりと演奏しているので、ヴァイオリンがたまに入ると高音の美しさ
 が際立ちます。

 第3楽章:やわらかなハーモニーが落ち着いた曲調を演出します。今度はメロディが
 ヴァイオリンに戻りますが、ゆったりとしたテンポにチェロが合わせると深みを増した
 味のある演奏になっていきます。 

 第4楽章:速いテンポからヴィオラのソロにヴァイオリンが重なり、チェロがリズムを
 付けていくと曲が形を現してきます。曲はしばらく軽快に続いていきますが、途中では
 やや先を急ぐようにそれぞれの楽器がお互いを煽るように急かして行くフレーズが入り
 ますが、こんなメロディの受け渡しも、この曲の聴き所ですね。
 
弦楽四重奏という限られた楽器編成の中でもそれぞれの楽器が十分に活躍しているところをいろいろと楽しめる曲ですね。その意味ではボリュームのある曲だと思います。各楽章でも様々な表現をしていますし、基本的には明るい曲調を保っていますから、いろいろ楽しめる曲だと思います。
 

≪オススメCD≫
べートーヴェンの曲ですけどスメタナ四重奏団でお楽しみください。

ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第9番&第10番
Smetana Q, スメタナ四重奏団, ベートーヴェン
コロムビアミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆★★★
楽:☆☆☆☆★

≪おすすめシチュエーション≫
楽器編成はコンパクトですが、いろんな魅力をたっぷりと楽しめます。


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