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ハグとキスで仲間を慰め、チンパンジーで確認=リバプール・ジョン・ムーアズ大学(英国)

2008年06月18日 | 心のしくみ
ワシントン(AP) チンパンジーが仲間に「ハグ」と「キス」することで、仲間の嫌な気分に共感して慰め、ストレスを軽減させていると、英国の研究者が17日付の米科学誌米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。人間と同様の行動で、サルの仲間ではチンパンジーにしか見られないとしている。


英リバプール・ジョン・ムーアズ大学進化人類・古生態学研修センターのオーレイス・N・フレイザー博士らは2005年1月から06年9月にかけ、英チェスター動物園のチンパンジーを調査。


その結果、ある個体が怒って別の個体をかんだり、叩いたり、押したり、手荒く扱った際には、「第3者」の個体が「被害」を受けて落ち込んでいる個体を抱きかかえたり、キスしたりして慰めたという。この結果、「被害」を受けた個体のストレスが減少したという。


ハグは両腕で抱きかかえるような仕草で、キスは口を開けて背中や頭に接する仕草だという。この「慰め」は、すでに深い関係が築かれている個体間で見られた。


これまでの研究では、脳が大きな鳥類やイヌでも同様の行動が見られているが、この行動により、これらの動物でストレス・レベルが低下したかどうかははっきりしていない。


米アトランタのエモリー大学の研究者、フランス・デ・ワール博士は、ハグやキスでチンパンジーでストレスの低下が確認できたのは注目できる点だと指摘。


人間の小さな子供たちが、落ち込んでいる家族に触れたり抱きついたりする行動と、同様なのではないかと話している。

[CNN.co.jp 2008年06月18日]
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200806180033.html


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