チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

県道70号線の日米共同使用に関する協定文書---県の開示決定に対して国が提訴

2015年03月05日 | 沖縄日記 高江

 3月5日(木)、今日は国会議員さんらに辺野古の現況について説明しなければならないので抗議船には乗れない。朝、汀間漁港で船団の出航を手伝った後、シュワブのゲート前抗議行動に参加。またマイクを渡されたので、昨日の海上行動での海保の暴力等について説明した。

 しばらくすると新聞社から電話が入った。今朝の読売新聞に私が県に対して行った公文書公開請求についての記事が掲載されているという。その後、各報道機関から電話が相次ぎ、対応に追われた。

 北部訓練場のN1地区のヘリパッド工事に反対して住民らが県道70号線の路側部にテントを建てて座り込んでいる。この県道70号線は、北部訓練場の一部だが、日米地位協定第2条4項(a)にもとづく日米の共同使用地となっている。今回、政府は住民の座り込みを排除するために、県道70号線の路側部を日米共同使用地から米軍専用区域に戻す準備を進めている。私たちは、こうした動きに反対して防衛局や県、そして沖縄森林管理署(北部訓練場のほとんどは国有林)との交渉を続けてきた。

 私は、本年1月6日、県に対して「県道70号線が日米共同使用地になった際の協定書」等の文書の公文書公開請求を行った。県はその文書を保有していることは認めたが、防衛局の意向を聞く必要があるということで開示期間を1ケ月、延長した。防衛局は不開示を求めたのだが、県は、2月19日、文書の全面開示決定を行った。県の条例ではこのような場合、開示決定日から「開示を実施する日」までの間に、2週間、間をあけなければならないとされている。その「開示を実施する日」が明日(6日)の午前9時であった。

 ところが、国は昨日、県の開示決定は「米国との信頼関係が損なわれる恐れがあり、違法」として、県を相手取り、決定の取り消しを求める訴訟を起こしたのだ。同時に開示の執行停止を申し立てた。

 夕刻、県から電話があり、国の執行停止の申立を裁判所が認めたという。そのため、明日の開示も裁判の判決が確定するまで「停止」となってしまった。

 それにしても腑に落ちない。読売新聞によると、防衛局が米軍に問い合せたところ、米軍は「公表すると、米国の外交を行う能力に有害である」と回答してきたという。私が公開請求したのは、米軍基地の施設に関する情報や米軍の運用などのかかわる文書ではなく、県民が自由に利用できる県道が日米共同使用地となった際の協定書にすぎない。県道に関する協定の公開が何故、「米国の外交を行う能力に有害」というのだろうか。米国の外交を行う能力はこの程度かと、呆れるほかない。日米地位協定、日米合同委員会等に関する文書は、すべて国民には公開しないというのだろう。

 いずれにしろ、国が沖縄県を訴えた裁判が始まる。県の頑張りを期待する他ないが、文書の公開を求めたのは私だから、なんらかの形でこの訴訟に関与することはできないかと考えているところだ。

 

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