11月11日(金)、Tさんと沖縄労働局名護労働基準監督署を訪問し、高江のヘリパッド工事について監督官と面談した。
高江のヘリパッド工事では、工事を急ぐあまり非常に危険な作業が強いられている。たとえば下の写真はH地区の工事だが、バックホウの掘削で高さ4~5mもの垂直に近い崖ができている。いつ崩落を起こすかも知れず、非常に危険だ。このような場合、労働安全衛生法を受けた指針では、「掘削の深さが1.5mを超える場合には、原則として土留工を施すこと」とされているのだが、今回の工事ではそれを無視した危険な工事が進められている。
(H地区の高さ4~5mもある危険な掘削状況。(2016.11.5 Aさん提供))
また、この作業現場に降りるための階段も設置されていない。作業員らはロープにぶら下がって降りている。これも「高さ又は深さ1.5mを超える箇所には安全な昇降設備を設けること」といった指針に違反している。
他にも、法面崩落危険箇所の対応策が不十分なこと、現場を走る車両は、サイドミラーがないなど、整備不良で非常に危険であることなどを訴えた。話を聞いた監督官らは、「何よりも労働者の安全という面から対応していきたい」と応じてくれた。
12月末までの工事完了という政府方針のもと、環境を破壊し、違法行為が続いているだけではなく、労働者の安全も無視した工事が強行されている。
一刻も早く労働基準監督署の監督官たちがヘリパッド工事の現場に立入調査に入り、こうした危険な工事方法を是正するよう指示してくれることを期待したい。
(現場の写真を見る監督官ら)
<追記>
先ほど、現地からの連絡では、H地区の方向から重機の音が聞こえるという。夜間作業をしているかもしれないとのこと。あの危険な現場でなんということだ。