今日(11日)の新聞に大きく掲載された北部訓練場ヘリパッド工事の問題点を説明しよう。
沖縄防衛局への公文書公開請求で、3地区のヘリパッドの工事費が当初の6.1億円から現在時点で25.2億円にも増額されていることが判明した(詳細は先日のブログ参照)。この異常な増額の金額には、H地区の工事費の増額はまだほとんど含まれていない。N1地区、G地区の工事に、警備業務やヘリによる輸送等が追加され、当初の6倍ほどにもなったことによる。この金額は、まだ工事途中のものであり、今後、ますます増える可能性がある。
*N1地区 当初契約額:1億8900万円 ⇒現在時点の変更契約額:11億6500万円
N1、N4地区、メインゲートの警備やヘリ輸送(31回)等による増額
*G地区 当初契約額:2億520万円 ⇒現在時点の変更契約額:11億3098万円
G、H地区、砕石場等の警備やヘリ輸送(24回)等による増額
*H地区 当初契約額:2億1880万円 ⇒現在時点の変更契約額:2億2031万円
工期は本年9月30日までであり、今後、大幅に増額変更される可能性。
この工事費増額の最大の理由は、警備業務の追加によるものだ。ところが、防衛局は昨年2件の警備業務を一般競争入札で発注している。工事費の中に含まれている警備業務と、この2件の警備業務の関係を調べるため、福島みずほ議員の事務所を通じて2件の警備業務の契約書や特記仕様書等の資料請求していたところ、9日にそれらの資料が送られてきた。
*北部(H28)警備業務(その1) 契約日:2017.9.14 N1、N4地区、メインゲートの警備
当初契約額:11億3962万円 ⇒現在時点の変更契約額:18億5998万円
*北部(H28)警備業務(その2) 契約日:2017.9.14 G、H地区の警備
当初契約額:10億4760万円 ⇒現在時点の変更契約額:15億3144万円
この2件の警備業務費は、現在時点で33億9142万円になっている。警備期間は2016.9.20~2017.3.31までなので計算すると、1日当り1760万円というとんでもない額だ。
また、工事費の中に警備業務が含まれたのは2017.8.12で、工事費の中の警備業務終了は2018.3.31である。工事費の中の警備業務と、一般競争入札による警備業務の工期は重なっているんだが、これはいったいどういうことか?
いずれにしろ、高江のヘリパッド工事は、当初は工事費の6.1億円だけだったが、警備業務が加わり、総額59億円にもなっているのだ。さらに県警と全国から派遣されてきた1000名といわれる機動隊員らの費用も含めれば総額は150億円ほどにもなるだろう(平均給与20万円×1000人×5ヶ月)。
これだけの莫大な金額をかけて、あの貴重なやんばるの自然と地域住民の生活を破壊したのだ。絶対に許されない。