チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

明日にもヘリによる重機の空輸が始まる! 大阪航空局は現地踏査で安全審査を行ったのか?

2016年09月08日 | 沖縄日記 高江

  今日(8日)昼のNHKニュースは、防衛局が高江のヘリパッド工事で早ければ今日にもヘリコプターで重機等を空輸すると報道した。今日は、強い雨が降り続いており、ヘリの出動が難しそうだが、明日にも天候が回復すればヘリによる空輸が強行されそうだ。

(Hさん撮影 9月8日)

 東村宮城の工事車両待機場所に置かれていた小型重機が昨日からN1ゲート内に運び込まれている。赤いロープがついており、おそらくヘリで吊り上げるためのものであろう。

 県民の強い反対によりヘリパッド工事の遅れに直面する防衛局は、本年7月、県に提出した『環境影響評価検討図書』で、「建設資機材等のヘリコプターによる運搬」、「工事用モノレールの設置」を表明した。ヘリコプターについては、大型重機の運搬のためには自衛隊機を使用することも検討されており、米軍基地の造成のために自衛隊まで協力させるのかと大きな問題になっている。

 防衛局の計画では、県道70号線のN1ゲートから少し入った場所を拠点とし、G地区に2回程度、H地区近傍の作業ヤードに18回程度の合計20回の搬送が予定されている。

                      (2016.8.27 沖縄タイムス)

 昨日から、このヘリの空輸のための法的手続きを調べている。もう少し調べて問題点をより明確にしたかったのだが、明日にも空輸が始まりそうなので、今まで分かった事実をまとめておきたい。

 ヘリコプターはどこでも好き勝手に離発着できるのではない。空港以外の場所から離発着する場合は、国土交通大臣から「場外離着陸場」の許可を得ることが必要となる(航空法79条)。その許可にあたっては、周辺の障害物、標識等について、安全を確保するための基準が求められる。また、今回は、ヘリが重機を吊り下げて空輸するのだが、その場合は航空法81条の「最低安全高度」の許可手続きが必要だという(吊り下げ空輸の安全基準を「最低安全高度」の許可の中で審査するというのはもう一つ合点がいかないのだが)。

 沖縄では、通常の「場外離着陸場」の申請は那覇空港事務所が窓口だが、今回のように物を輸送する場合や乗客を乗せる場合は大阪航空局の所管となる。大阪航空局に電話して、今回、北部訓練場で「場外離着陸場」の申請・許可が出されているか聞いたのだが、「個々の事案については許可の有無はお答えできない」として逃げられてしまった。それでも、「米軍基地の中」、「自衛隊機」の場合も航空法に基づく手続きが必要ということは確認できた。すなわち、今回のヘリパッド工事でヘリによる空輸を行う場合にも、航空法の規定が適用されるのだ。

 「場外離着陸場」の安全基準は下図のようになっている。

 なお、航空局の資料では、新規に「場外離着陸場」の申請が出された場合、航空局が現地踏査を行う場合があるとされている。現地踏査では、測量を行って周辺の樹木など障害物の状況、安全対策の具体的な方法等を確認するという。 

 今回のヘリパッド工事におけるヘリの空輸に関して、大阪航空局は現地踏査を行ったのだろうか? やんばるの豊かな森の中でのヘリの離発着であるから、申請内容が現地の状況と齟齬がないかどうか、十分に確認する必要があるだろう。

 大阪航空局は、今回のヘリコプターによる「場外離着陸場」の申請内容、重機の吊り下げに関する安全審査の内容をただちに明らかにすべきである。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« また、高江で不当逮捕! | トップ | 高江・とうとう始まったヘリ... »
最新の画像もっと見る

沖縄日記 高江」カテゴリの最新記事