49 北村善夫 誕生ー性ー生ー死ー墓ー男木島伝説
同じアーティストの作品だけど、さきほどの民家ではなく、島の細い路地を下って
ここにたどり着きました。
天井のほうから床のほうまで、新聞記事とその記事にまつわる文章や絵がずら~っと
並んでいます。あまりにきれいに並んでいるので、それらを全体として観て圧倒されて、
立ち尽くしてしまいます。
新聞やそれにまつわる文章なのに、ひとつひとつ近寄っていいんだろうかっていう
疑念が生まれるのは何故でしょう。
よくみてみたら、徳島のネット心中の新聞記事。
記事の下には、絵を描いた人の思いも書かれていた。
「最も現代的ともいえるこの自殺法は、今を生きる私達にさえ理解することが難しい。
ネット心中をする人々は、インターネットの中に天国をみいだしているのかもしれない。
しかし、生まれて初めて出会い、ほんの数時間を共にした人人生の最後を意図的に
迎える、それははたして天国にゆくための本当の方法だろうか。インターネットに魂さえも
売ってしまった現代人のむなしさと、意図的に死をむかえることの苦しみを、この絵の中で
表現しました。 B1B1 Y.I.
とある。
暗い事件に対するそれぞれの思いが渦巻く空間でした。
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