マイン川畔の古城にて(続々々)

 
 やっぱりホテルはユースとは違う。部屋にはテレビもラジオもあるし、ベッドも広いし、備品まである。なるほど、ドイツ人たちの体から漂う香りは、ボディ・ローションの香りなんだな。けど、こんなグレードでもバスタブは付いていなかった。
 壁にはルノワールの模写の油絵が飾ってある。以前、知り合いの絵描きが、ヨーロッパには模写にも需要があると言っていたけれど、模写ってこういうところに飾られているんだ。

 ホテルはヨハニスブルク城のすぐそばという立地。相棒が、腹痛はもう大丈夫! と主張するので、マイン川沿いを散歩して、ヨハニスブルク城、そして旧市街を見て歩いた。
 終わりよければすべてよし、ということで。

 翌朝の朝食は、さすが四つ星ホテル。ユースでお馴染みの、数種ものパンにチーズとハム、シリアル、コーヒーの他に、温かいベーコン付きスクランブルエッグと半熟ゆで卵、サラダとフルーツ、数種の原液のフレッシュジュース、それにケーキまである。う、う、ドイツ旅行始まって以来のご馳走だねえ!
 向かいに座ったドイツ人老夫婦が、ゆで卵を皿の上の卵台に乗せ、ナイフでコツコツと殻の上を割って、スプーンですくって食べている。なるほど! これが半熟ゆで卵の正統的な食べ方なんだねえ。

 私は普段食べられない温かい卵と生の野菜・果物、濃いフレッシュジュース、ケーキを集中的に食べる。……ドイツ人たちはフレッシュジュースを、水やアルコールで割ったり、それらに砂糖を加えたりして、飲むらしい。ユースでは、あらかじめ水で割った薄いジュースが出る。なので、濃いジュースが珍しかったわけ。
 相棒はいつものとおり、全種類を一通り食べている。

 お腹いっぱいになって、相棒が行きたいという教会のミサへ。このミサ、昨今ハヤッているらしいゴスペル・ミサ。ジャズグループが文字通り全身をスウィングさせながら、讃美歌(?)を歌う。
 こういうミサは人気があるのか知らないが、老人から子供までわんさとやって来ている。

 To be continued...

 画像は、アシャッフェンブルク、教会のゴスペル・ミサ。

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     Bear's Paw -ドイツ&オーストリア-
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