聖書あれこれ:聖ヨセフ(続)

 
 聖ヨセフと聞いて私が思い出すのは、次のようなジョーク。

 ある日、イエスが天国を散歩していると、一人の老人に出会った。真っ白な髭、縮んだ背、曲がった腰といった、いかにも老人然としたその老人は、悲しげな様子で物思いにふけっていた。
 イエスが声をかけると、老人は答えた。
「息子のことを考えていました。私は大工でした。その息子は天からの授かりもので、私とは血は繋がっていませんでしたが、私は我が子同然に大切に育てていました。ある日、息子は家を出て行き、そのまま帰ってはきませんでした」
 イエスは胸を高鳴らせ、老人に近づくと、そっと呼びかけた。
「……お父さん?」
「ピノキオや!」
 ……

 ヨセフは身重のマリアを保護し、キリスト誕生後にはキリストをも献身的に保護、養育した。ガラリヤのナザレにて大工を営み、キリストは彼に仕えて育った。
 キリストの死の際には、ヨセフは姿を現わさない。キリストが活動を始める前に死んだのだそう。

 画像は、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール「大工聖ヨセフ」。
  ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(Georges de La Tour, 1593-1652, French)

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