Kent Shiraishi Photo Blog

北海道美瑛町の大自然や身近な写真を、
海外へ配信するArtistの呟き。

世界に挑戦するプロフェッショナルを目指す!vol.2

2013年09月26日 | フォトエッセイ&フォトアート
前回に続いて、
「世界に挑戦するプロフェッショナルを目指す」、
そういう皆さんのために書きます。

尚これは前置きとして書きますが、
僕がこれから書く事は、
当たり前ですが僕個人の発想です。
当然人によっては違う考えもあるでしょう。

あくまで「世界に挑戦するプロフェッショナルになりたい!」
そう考えてこのブログを読み、僕に質問等される、
そういう皆さんのために書きます。

そして一人でも多くの日本人写真家が、
世界で活躍出来るよう、
僕の感じた事、経験、そして発想を書いて、
そういう皆さんのお役にたてる様にします。

日本人が優秀なのは、
けしてカメラの製造だけではない。
写真家としても、
世界に通用するんだという事を、
多くの皆さんに世界で証明して頂きたい。
僕は心からそう願っています。

また皆さんの質問等読ませて頂きました。
あまりに多数のため個々に返信は出来ませんが、
その代わりここに集約して書かせて頂きます。

あとこれから書く内容によっては、
少々厳しい事も書くと思います。
それは質問等読んでいて、
「考えが甘いなあ~」
そう思える方が少なからずいたからです。

「世界に挑戦する!」
なんかこう書くとカッコイィー感じがするかもしれません。

しかし間違わないで下さい。
世界のフォトコン、例えば、
「ナショジオ」のフォトコンに挑戦する程度の事、
そんな事を言ってる訳ではありません。

プロフェッショナルとしてやっていく。
そういう話ですから、
基本的には世界の企業から仕事をもらわなければダメです。

僕に関しても、
「ナショジオのフォトコン」で入賞し、
アップル社に採用された位で、
今後だまっていても世界で仕事がある。
そんな甘いもんじゃございません!

昨年採用が決まってから1年以上、
地道に、そして確実に世界で営業活動を行い、
色々な企業、そして個人の顧客を掴んできました。

まさに先日書いたように、
「顧客満足」に徹した一年間でした。

これは写真に限った事ではないと思いますが、
ビジネスは何であれ「顧客満足」が最も大切だと僕は考えています。

僕の場合は一度指名されたら、
それがたとえ運が良かっただけでも何でも、
もう一度指名されるよう最善を尽くす。
それをいつも心に刻んでいます。

その際に考える発想が、
「自己満足」ではなく「顧客満足」です。

くどいようですが、
「アマチュア写真家は自己満足、プロフェッショナルは顧客満足!」
この違いを忘れないで下さい。
皆さんのメールを読んでいて、
まだまだ自己満足のレベルの方が多いと感じました。
これは正直な感想です。


10月初旬の青い池


さてこれから2回に分けて、
どうしても書いておきたい事2点を述べます。

1点は技術に関する事。
もう1点は営業活動です。

そもそも我々プロフェッショナルは、
小さな会社です。

社長も技術者(撮影・現像)も、
そして営業マンまで全てを一人でしなければいけません。

僕もそう遠からずアシスタントを使うようになるでしょうが、
今は自分一人で全てをこなす事が色々学ぶ事も多く重要です。

ところで技術は医師と同じで、
それぞれ写真家にも得意・専門分野というのがあります。
広告写真の「物撮り」だったり、風景写真だったり、人物、
もちろんスポーツやジャーナリズム、戦場写真家等書き出せないほどあります。

自分は「物撮り」は宿の料理を撮る位で殆どしませんが、
東京にいた時にその道の超一流の仕事を何度も拝見させて頂きました。

この経験が今とても役立っています。
日本の「物撮り」の超一流はデジタル時代の今現在、
素晴らしい技術を持っていると思います。

「色」に対する拘りも半端じゃなく凄い方達です。
そもそも僕が「カラーマネジメント」の重要性に気がついたのも、
10年以上前から既に彼らがその事を研究していたからです。

当時僕の知る限り、アマチュア・プロ関係なく、
風景写真家でそんな知識や関心を持たれている方は皆無でした。

そんな僕がある一流写真家に、
「風景写真家こそカラマネ(カラーマネジメント)は大事だろう…」
「なんで学ばないんだ!」
そう叱責されました。

今思えばそのおかげで現在の僕があると思います。
それから10年間、僕は学びました。

★カラーマネジメント

ただ単純にモニターと撮影データ、印刷の色合わせをするとか、
そのレベルの話ではありません。

世界のこっちとあっちで離れていても、
お互いに高い次元で色を語り、調整するために絶対必要な技術の事です。
これは知識ではなく技術です。

まただまって写真を何年か撮っていたらいつか身につく、
そういうたぐいの技術ではありません。
ちゃんと学び習得しなければ無理です。

実はこの技術があったために、
アップル社のフォト・エディターとの色調整は大変スムーズでした。
逆に僕にこの技術がなければ、
果たして採用されていたかどうか?

たとえ採用されても、
色調整は全てあちらに任せる事になったでしょう。

もちろんそうなれば、それはアマチュアレベルの話で、
自分の色でなくなり、プロフェッショナルの仕事とは言えない。
僕はそう感じていました。

今でもその時のメールのやりとりを大切に保管していますが、
「You are stunning」と書いて下さった事に感謝しています。
なぜならこの一言が、
自分を世界に向かわせる「勇気」を与えてくれたからです。

そしてフォト・エディターとの間に信頼関係まで生まれ、
結局は今回のiPhoneやiPad等に使用する新しいOS、
ios7への壁紙採用に繋がっていくわけです。

技術とコミュニケーション能力は、
世界中で共通の重要ポイントです。
これでその事がどれほど重要か分かって頂けたと思います。

このようにカラーマネジメントの技術は、
離れた者達が同じ画像を扱う場合にはさらに重要になる訳です。

よって僕が皆さんに話したいのは、
「風景写真」であろうと何であろうと、
企業が扱うのは「広告写真」です。

特にアップル社の様に色に拘る一流会社は妥協しません。
そういう会社と仕事をするチャンスが欲しいなら、
準備を怠らない事です。

I will prepare and some day my chance will come.
準備しておこう。チャンスはいつか訪れるものだ。

・・・僕にはほんとに訪れました。

残念ながら、風景写真家あるいはその類の多くの方は、
この事に無頓着な方が今でも多いです。

中には人気のある写真家でさえ、
「カラーマネジメントは大切なんですね!」
そんなこと書いてきた方もいます。

写真家の技術には、
一見して表に見える技術と、
そうではない裏の技術があります。

言い換えるなら、
誰もが写真を撮るために必要な技術が表の技術。
それに対して裏の技術とは、
知らなくても普通は困らない。
しかしハイレベルのプロフェッショナルの間では普通に使われている。

よって世界でプロフェッショナルを目指すなら、
アップル社の様な企業と仕事をしたいなら、
表と裏両方の技術を習得するよう頑張るしかありません。

・・・・・・・・・・・・・

さあまず1点目、
大切な事を書いたつもりです。

次回はもう1点、
営業に関して、
僕が感じた大切な事を書きます。


ケント白石

北海道を世界に売り込む侍写真家
Professional & SAMURAI Photographer

Kent Shiraishi Photography
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