夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

再会愛

2013-11-05 23:07:30 | 日記
『週刊新潮』(10/17号)で特集されていたのだが、現在公開中の映画『陽だまりの彼女』のテーマである「再会愛」が当世の流行りなのだそうな。

その記事によれば、20代、30代の人たちの間では、ここ数年、“復縁ブーム”で復縁本も売れているし、別れた彼(彼女)とヨリを戻す人、あるいは結婚のきっかけが元同級生や先輩・後輩というケースが増えている。

今はフェイスブックなどSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が発達し、再会愛が起こりやすく、求めやすい時代なのだ。

こうした動向は日本に限らず、韓国で社会現象ともなった恋愛映画『建築学概論』は15年越しの再会を描き、台湾の恋愛映画『あの頃、君を追いかけた』も、高校生の男女が10年後に再会するところから物語が動き始める。

云々と、この記事には紹介されていた。また、マーケティングライターの牛窪恵氏が、「私はリサイクル恋愛、リサイクル婚と呼んでいますが、全く新しい相手を探すより、過去の彼氏、彼女を活用するほうが、負荷もリスクも少ないんです。」とコメントしているのは、思わず笑ってしまった。

一方で、同記事では、再会愛も火遊びになっては危険と釘を刺すのも忘れていなかった。…その通り、人の道に反することはしてはいけないし、美しい過去はそのままにしておくほうがよいことも多いだろうと思う。


『あの頃、君を追いかけた』のコートンも、現在のチアイーの幸福を受け入れ、祝福する姿が描かれていた。失った過去を悔やむのは、それだけ過去にすばらしい、幸せな経験をしたということ。だから今の幸せと、昔の幸せと、二つながら楽しめばいい。それでもつらいときは、パラレルワールドを信じる。自分とあの人が結ばれている世界が、今同時に存在しているはず。きっと、コートンはこんな風にして生きていくのだろうと思う。

…それにしても、記事に取り上げられていた残り二つの映画が気になる。できるなら観に行きたいものだが…。

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