夢かよふ

古典文学大好きな国語教師が、日々の悪戦苦闘ぶりと雑感を紹介しています。

不発

2017-08-21 22:32:34 | 日記
今日は資料調査・撮影のために、朝から山陰歴史館へ。
閲覧を依頼しておいた資料を吟味し、順次撮影していくのだが、思った以上に分量が多く、予定していたよりも長く時間がかかってしまった。


また、この山陰歴史館は、旧米子市庁の建物をそのまま利用しており、施設の老朽化が著しい。
館長が私に挨拶に来てくれたついでに、
「うちは冷暖房完備ですから。夏は暖房、冬は冷房。はははッ!!」
と冗談を飛ばしていったが、室内は本当に暑く、蒸し風呂のような中で文書の調査と撮影を行った。

風で紙がめくれてはいけないので、学芸員さんがサービスで入れてくれた扇風機も「弱」でしか使わず、うだるような暑さもものかは、なんとか必要なところまでは作業を終えることができた。

今回調査した資料はすべて写本で、書写者の息づかいを肌で感じながら、ふと、この資料は私に出会えることを待っていたのかもしれない、もしかしたら、私が米子に来たのもこうしたことのためにであったのかもしれない、などと因縁のようなものを感じた。

帰る際、今回の資料調査のお世話をしてくれた学芸員さんにお礼を述べてから、
「(暑い中の作業で)0.5㎏くらいは痩せたような気がします。」
と冗談のつもりで言ったのだが、まったくの空振りだった。

考えてみれば、ここで働いている人にとっては、これが毎日の仕事の現実である。
施設・設備に恵まれた職場環境に慣れ、不用意な発言をしてしまったのが、我ながら情けない。