コレクティブ日記

コレクティブハウスづくりにいそしむ、NPOコレクティブハウジング社のスタッフ達の日記

撮影、着々と。

2010年10月25日 | takada
ちょっとご無沙汰でした。

ブログがなかなか書けなかった理由は、
今、「コレクティブハウス聖蹟」で、某TV局の撮影が
行われているからです。

いつ番組名を公表していいのかなかなか決まらず、
ブログで紹介するタイミングを待っていました。

今日は、とりあえず、撮影風景だけお見せしますね。
公表OKになりましたら、またお知らせいたします。


コモンミールの調理風景


Kさんへのロングインタビュー


子育て家族にもインタビュー


そして、日常の様子も撮影。


これは、台車にカメラを載せて廊下を移動し、
それぞれの部屋が並んでいる様子を撮影

それにしても、居住者のロングインタビュー(1時間~1時間半)は、
皆さん、本当に素敵な内容でした。
それが、編集されて、ほんの少ししか使われないなんて、
もったいない。

taka

11月3日の会場、素敵ですよ♪

2010年10月11日 | takada
連休の真ん中の日、11月3日開催のネットワークセミナー
「コレクティブハウジング世界大会報告」を行う
会場の下見に、Iさん、Yさんと行って来ました。

セミナーの詳細はこちら。
http://www.chc.or.jp/seminar/010.html/

想像以上に素敵でした。

井ノ頭線 「駒場東大前」東口に下りる。
(本郷ではないですよ。参加される方はお間違いのないように)
目の前に門が。


この門を通って中へ。

真正面の建物です。

そこを左に折れて



こんな緑の中を歩くと、

すぐにこのアーチがある建物があります。



建物の裏側がこれ。

そして、この建物の前が会場の
「東京大学 駒場ファカルティハウス」です。

会場内部はこんな感じです。素敵でしょ?



テラスもあります。

ぜひ、ご参加ください!

taka

がんばって!

2010年10月08日 | takada
この数日、前回のブログに書いたように、引き続き、
不動産屋さんを回っている。
この作業、賃貸物件を借りるときの問題点が実感として受け止められ、
なかなか興味深い。

「家賃はいくらまで出せるんですか?」
「部屋数は?」
「駅から何分までならいいですか?」
「同居家族は何人?」
「敷金1、礼金1ならいいでしょ?」

すべて「数字」だけでやり取りされる。

最近は、WEB上で、地図に物件を指定すると、その周辺の
学校や病院、スーパーなどを示してくれるサービスもあるらしいが、
不動産屋さんのカウンターの前では、そんなやり取りは皆無。

さらに今日は、びっくりするような入居条件を提示された。

30代までの小さな子どものいない夫婦、
または少人数の家族(この家族って何だ?)
保証人は父親に限る。
その父親は持ち家があり、しっかりした会社に勤めていること。
法人、ペット、外国人は不可。

この物件、5部屋以上ある大きな物件なんですよ。
誰が借りるのかなあ。


他の不動産屋さんに顔を出すと、
「他にも借りたいという人がいてね、
 まあ、やっぱり大家さんとしては条件のいい方に
 貸したいと思うよね」

といわれ、こちらの話しなど聞こうともしない。

そして、最後に、
「がんばって!」といわれ、
思わず苦笑い。


今、前にもご紹介したソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP)との
協働プロジェクトが始まっている。

その中で、
「2年後のコレクティブハウジング社(CHC)」をみんなでイメージして
書き出した。



2年後に、コレクティブハウジング社は社会の中で、
どんな役目を果たしているんだろうか。

いろいろな問題が少しでも解決して、
もう少し楽しい社会になっていてほしい。

そのためにCHCが、今、やるべきことは?

はい、みんな真剣に話し合って、
「がんばって」
ますよ!

taka


あるのは原っぱにあふれる 夢

2010年10月05日 | takada
今年3月で終了した「松陰コモンズ」のようなプロジェクトを、
また企画・提案出来ないかと「家」を探している。

「松陰コモンズ」のような大きな古民家などは、早々あるものでは
ない。
そんな無理な「家」探しではなく、複数の人(5人以上が理想)が
居住出来、居住者が集えるスペースがあり、また出来れば地域とも
つながれる工夫が出来そうな「家」を探している。

不動産関係者の方も嘆くほど、古い家はあっという間に壊され、
小さな建売住宅か、どこも同じ四角いマンションが建っていく。

「あの家も建て替えしたしなあ。 
 古くてもいいんですよね。その方が味があっていいのになあ」と、
考え込みながらも、心当たりを何軒か紹介してくださった。

中に入ると、古い畳の匂い、ミシミシいう木の狭い階段、
懐かしいふすまの模様、戦後の匂いがする。

いくつかの物件を見て歩いたが、一長一短。
なかなかいい「家」に出会えない。

けれど、この「家」探し。
なんだか懐かしい過去を歩いているようでなかなか楽しい。




  モノなど何もなかった

  おいしい料理もなかった

  あるのは原っぱにあふれる

  夢だけだった

  観客は高い空の入道雲

  みんなが不世出のヒーローだった

 (昭和・メモリアル 与 勇輝展 図録より「少年野球」)



  

多様性を受け入れる街 大久保

2010年10月01日 | takada
久しぶりに大久保(新宿区)を歩いてきた。
ご案内くださったのは、以前、CHCのミニセミナーで、
「大久保の町の変遷」をお話しいただいたI女史。
(NHK「ブラタモリ」でも、タモリさんをご案内したらしい。
残念、その番組は見逃した!)

彼女からいただいたメールに、
「(大久保は)近頃ムスリム達の勢いがすごいです!」の一文に、
私はすぐに飛びついた。

善(?)は急げ、小雨の振る日、大久保の駅に降り立つ。

この活気は何なんだ!

他の街は、雨の中でひっそりしていたのに、ここは別世界。
街は明るく輝いており、傘を差したままでは、前にも進めないほどの人混み。

そして、私はその街の雑踏の中で、なぜかほっとするような気持ちになっていた。

早速、彼女の案内で新しく変わってきた街の一角に。

「あ!」、彼女が小さく声を上げた。
お店が1軒、また変わっていたらしい。
すごい、彼女は大久保の街のすべてのお店が頭に入っているようだ。

早速、その周辺を探索。
ムスリム用の食材を売っている「ハラールフード店」が
あちこちにある。



「このビル、入ってみましょうか。どんな店が入っているのか、
最上階から見てみましょう!」

早速、近くの5階建てのビルに入る。
壁には、見たこともない文字のチラシが、所狭しと貼られている。

上階は、住居になっているらしいが、3階くらいまでは、ネパール料理店、
ハラールフード店、小さなモスクもあるらしい。

階段ですれ違う人たちは、全部外国人。
自分が今どこにいるのか一瞬わからなくなる。



街の探索を終え、インドネシア料理店へ。
けれどお店のご主人はブラジル人で、何を注文しても、
まだ家にいるらしいインドネシア人の奥さんに電話で確認し、
「すみません、それ今ないです」というのには笑った。

お店に入ってからは、二人で話しが止まらなかった。
その話の中で、「多様性」という言葉が出たとたん、
「よかった!差し上げようと思って私が原稿を書いた
冊子を持ってきたのに、すっかり忘れてた!」と
小さな冊子を取り出した。

その冊子は、「多様性」について、さまざまな研究者が書いたもので、
他の人の文章は、硬くてあまり読む気になれなかったが、彼女の文章は
帰りの電車の中で一気に読んだ。


CHCの「理念」にも、
コレクティブハウジングの考え方は、

「多様な暮らし方・生き方を受け止められる住環境づくり」

と書いてある。
そして、今、あちこちで「多様性」ということが注目されている。

けれど、ふわふわした「多様性」をイメージしているだけで、
本当に自分の生活の中に、実感として、自分と違うさまざまな「多様」を
受け入れることまで覚悟が出来ているのか、と思うことがある。

以下は、彼女の文章の一部である。

  大久保を通して見えてくること、それは、本気で「多様性」を求めるならば、
  それなりの覚悟が必要ということだ。
  本来関わりたくないような、面倒でやっかいなことも含めて受け入れられるか、
  自分も変わっていくことを受け入れられるか、その覚悟がないと
  「これでいいのだ」とは、なかなかいえない。
  私を惹きつけてやまない大久保の魅力とは、まさに、その懐の深さにある。
     (世界思想社 2010年春「世界思想」37号より)


この文章、いつもコレクティブハウスの見学会で、見学会参加者から出る
「皆さんは、トラブルもなく楽しく暮らしているのですか」というような質問に、
居住者が答えている言葉と通じるものがある。

コレクティブハウジングは、他人とゆるやかに関わって暮らす暮らし方である。
面倒くさいことも、他人は自分と違う考えを持っているということも全部含めて
受け止め、それではじめて「多様な他人と『暮らす』」ことになる。

「多様」を受け止めたあとに何が待っているのか、それはわからないが、
「これでいいのだ」といえることを願っている。

taka