2013年6月1日、パリ・オペラ座バレエ団が、上野にて「天井桟敷の人々」を上演したのは、
記憶に新しいところです。何を隠そう、もお昼の部の観客の一人として、その場におりました。
あんまり高級なところには出入りしないですが、実は棚ポタのお誘いがあったのです。
で、何のお話とかというと、コピペのバレエ蘊蓄などお読み頂くのも申し訳ないので、
身の丈にあったところで、「天井桟敷」という言葉に目を付けました。
まず、桟敷の元々の意味は仮の棚や床のこと。
そこから芝居などの見物席の意味に転じていったとのことです。
現代では、文字通り、劇場の天井近くに作られた、料金の安い席のことを指します。
も某歌劇団を一度見てみたいと思って天井桟敷に席をとりましたが、
やっぱりよく見えなかったですね。でも、雰囲気だけでもという人にはうってつけです
原作はマルセル・カルネ監督のフランス映画不朽の名作、「天井桟敷の人々」。
原題は、"Les enfants du paradis(天国の子どもたち)"。
そのひねり方はさすがフランスという気がします。
だって、姑を「美しい母」なんて、最高傑作ですよね(理想ではありますが)。。。
閑話休題。タイトルの由来は諸説あるそうですが、
天井に近いところで庶民たちが子どものように騒いでいるからなんてのが
もっともらしくて好きですね。監督は、子どもたちとは役者を指すと言ったとかで、
役者への限りないオマージュして製作されたそうです。
では、特等席の観客たちが品よく観ていたのかというと、負けずに騒いでいたそうで、
「静かにしろ!無語劇が聞こえないじゃないか」という怒号が、
映画の中では飛び交っています。
最後に、ご招待の席はA席(18000円位)だったのですが、
オープニングの心地よい弦楽器の音色に誘われたは
9000円分くらいの時間を夢の世界で過ごしてしまいました。
これが最初で最後のお誘いになるであろうことは言をまちません。
慣れないところには出入りするべきではないと反省することしきり
オペラ座の皆さん、本当にごめんなさい。