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ベルトー VS サンマルティーニ(ディスコグラフィー 3)

2017年06月04日 | 今日聴いたCD
(承前)
G. B. サンマルティーニのトリオ集といっしょに収められたもの。トリオに挟まれて演奏されるソナタト長調は、リーフレットではサンマルティーニの詳しい説明の後でM. ベルトーの作曲としている。このアルバムは、一見、古楽的な装いだが、演奏はモダン楽器によるもの。ソナタト長調でも、第2楽章は重音なし、第3楽章までである。

最初、グリュミオーのもとでヴァイオリンを学んだノフェリーニ(1969- )のチェロは、前回の録音(2000年)より優美さと洗練さを増し、装飾音も少し加えている。ローズ版による現代的な演奏で、歌うような極めてのびやかな音色は忘れがたい。

ちなみに、トリオはチェロ及び通奏低音にヴァイオリン2丁が加わる。テイストはソナタト長調とは異なるので、違和感が残り、ソナタト長調の本当の作曲者を示唆しているかのようだ。アンジェラ・イーストの言うように、サンマルティーニとベルトーの間に、直接的、間接的な何らかの交流があったとするのなら、ありそうなプログラムではあるのだが。

【曲目】
ジョヴァンニ・バティスタ・サンマルティーニ(1700-1775):三重奏曲 第1番 ト長調、第3番 イ長調、第4番 ハ長調、第5番 ト短調、チェロ・ソナタ 第3番 ト長調
 
【演奏】
ロベルト・ノフェリーニ(ヴァイオリン)、ジャンフランコ・イアネッタ(ヴァイオリン)、アンドレア・ノフェリーニ(チェロ)、ブルーノ・カニーノ(クラヴィチェンバロ)

"Giovanni Battista Sammartini; Trio I, III, IV, V e Sonata III" Andrea Noferini, vc, Btuno Canino, clavicembalo, et al. recordedn in 2006? TACTUS, TC 704402




ノフェリーニは、2000年にソナタト長調を同じB. カニーノのピアノ伴奏でCD("18th century Italian cello sonatas", Bongiovanni, GB 5109-2)を出ししていて、このときもローズ版で演奏している。第1楽章が歌うように弾かれ、4分近い長さになっている。


ベルトー VS サンマルティーニ
ベルトー VS サンマルティーニ(続)
ベルトー VS サンマルティーニ(付録)
ベルトー VS サンマルティーニ(ディスコグラフィー1)
ベルトー VS サンマルティーニ(ディスコグラフィー2)
ベルトー VS サンマルティーニ(ディスコグラフィー3)
ベルトー VS サンマルティーニ(ディスコグラフィー4)
ベルトー VS サンマルティーニ(エピローグ)