・Milhaud:Concerto for Marimba, Vibraphon and Orchestra,op.278
Munich Phil/1992.04.16-17
・Milhaud:Suite Francaise, op.248
Munich Phil/1991.09.30
・Roussel:Petite Suite for Orchestra, op.39
Munich Phil/1990.02.09
・Roussel:Suite in F major, op.33
Munich Phil/1992.09.20, 22
レーベル:EMI(7243 5 57861 2)
演奏評価
・Milhaud:Concerto for Marimba, Vibraphon and Orchestra
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Milhaud:Suite Francaise
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Roussel:Petite Suite for Orchestra
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Roussel:Suite in F major
☆☆☆☆☆☆☆☆
録音評価
☆☆☆☆☆☆☆☆
チェリビダッケ・ミュンヘンのミヨーとルーセルという面白いディスク。
ミヨーは両曲とも、余分な夾雑物を全て削ぎ落とし研ぎ澄まされた透明で純粋な音色、そして病的なまでに精度が高く細部まで実に神経の行き届いたアンサンブルを楽しめます。
まずマリンバとヴィブラフォンのための協奏曲ですが、ソロはミュンヘンの名物ティンパニスト、ザードロです。
ザードロが奏でる多様なニュアンスと色彩感には、打楽器とはこんなにも表情豊かなものなのかと驚かされます。
ちなみに、ヴィブラフォンは鉄琴の共鳴管の上部にモーターで回転する羽を取り付けたもので、ヴィブラートをかけられる鍵盤楽器(Wikipediaを参照)。
続くフランス組曲も実に鮮やか。
この曲は第二次世界大戦中にフランスから逃れアメリカにいたミヨーが、連合軍とナチスの戦場となった場所の民謡を使ってアメリカの若者向けに作曲したものです。
チェリビダッケの音楽は民謡的ではないし、風景や出来事の描写でもなく、ある意味で純音楽的です。
しかし、チェリビダッケらしい名演であることは間違いありません。
ノルマンディーやプロバンスでは磨きに磨きぬかれた弦楽器の美音は一音一音まで輝かしく開放的で、管打楽器もユーモアたっぷり。
かと思えば追悼的なブルターニュ、メランコリックなアルザスも聴き応えがあります。
ルーセルは両方とも曲を知らないのでコメントが難しいのですが、やはり細部まで練りこまれた完成度の高さが感じられる演奏です。
EMIのレクイエムボックスは、3大レクイエムやロ短調ミサなどの合唱曲に注目が行きがちですが、こういう小曲集も出色の出来です。
ブルックナーや合唱曲ではいまいち感が否めないEMIの録音も、こういう曲では鮮やかでいいですね。
Munich Phil/1992.04.16-17
・Milhaud:Suite Francaise, op.248
Munich Phil/1991.09.30
・Roussel:Petite Suite for Orchestra, op.39
Munich Phil/1990.02.09
・Roussel:Suite in F major, op.33
Munich Phil/1992.09.20, 22
レーベル:EMI(7243 5 57861 2)
演奏評価
・Milhaud:Concerto for Marimba, Vibraphon and Orchestra
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Milhaud:Suite Francaise
☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・Roussel:Petite Suite for Orchestra
☆☆☆☆☆☆☆☆
・Roussel:Suite in F major
☆☆☆☆☆☆☆☆
録音評価
☆☆☆☆☆☆☆☆
チェリビダッケ・ミュンヘンのミヨーとルーセルという面白いディスク。
ミヨーは両曲とも、余分な夾雑物を全て削ぎ落とし研ぎ澄まされた透明で純粋な音色、そして病的なまでに精度が高く細部まで実に神経の行き届いたアンサンブルを楽しめます。
まずマリンバとヴィブラフォンのための協奏曲ですが、ソロはミュンヘンの名物ティンパニスト、ザードロです。
ザードロが奏でる多様なニュアンスと色彩感には、打楽器とはこんなにも表情豊かなものなのかと驚かされます。
ちなみに、ヴィブラフォンは鉄琴の共鳴管の上部にモーターで回転する羽を取り付けたもので、ヴィブラートをかけられる鍵盤楽器(Wikipediaを参照)。
続くフランス組曲も実に鮮やか。
この曲は第二次世界大戦中にフランスから逃れアメリカにいたミヨーが、連合軍とナチスの戦場となった場所の民謡を使ってアメリカの若者向けに作曲したものです。
チェリビダッケの音楽は民謡的ではないし、風景や出来事の描写でもなく、ある意味で純音楽的です。
しかし、チェリビダッケらしい名演であることは間違いありません。
ノルマンディーやプロバンスでは磨きに磨きぬかれた弦楽器の美音は一音一音まで輝かしく開放的で、管打楽器もユーモアたっぷり。
かと思えば追悼的なブルターニュ、メランコリックなアルザスも聴き応えがあります。
ルーセルは両方とも曲を知らないのでコメントが難しいのですが、やはり細部まで練りこまれた完成度の高さが感じられる演奏です。
EMIのレクイエムボックスは、3大レクイエムやロ短調ミサなどの合唱曲に注目が行きがちですが、こういう小曲集も出色の出来です。
ブルックナーや合唱曲ではいまいち感が否めないEMIの録音も、こういう曲では鮮やかでいいですね。