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高騰する高級コンパクト機

2017年02月10日 | Camera
かつてフィルム全盛の時代に、高級コンパクト機というカテゴリーのカメラがあった。その筆頭といえばローライ35になるだろうか。国産カメラでいえばリコーのGRシリーズやミノルタTC-1、ニコン35(28)Ti、あるいはフジのクラッセSとか。
とにかくどのカメラもレンズ性能が非常に高く、下手な一眼レフ機(のズームレンズ)よりも本当によく写った。中でもわたしがいまだに手放さずに使っているのはコンタックスT2というカメラで、モノクロフィルムを現像してそのスリーブを見た瞬間に、中間調のグレートーンの美しさに思わずため息が出るような、すごい写り方をする。



コンタックスT2のレンズは泣く子も黙るカール・ツァイスのゾナー38ミリF2.8T*であるが、このレンズのヘリコイド部には2.8から16までの絞り環がついていて、それぞれの絞り値に応じてAEが働くようになっている。ただしF2.8の位置だとプログラムAEになる。わたしはいつもこの位置で使っている。あとは場面に応じて左肩にある露出補正のダイヤル(これがちょっと使いづらい)を使う。

このカメラの最大の特徴は右肩にあるダイヤルで、こいつは一つ目のクリックでAFモードになるのだが、そこからさらに回すとMFになる。ファインダーをのぞきながら緑のランプが点灯するところまで回せば、フォーカスをロックできるというコンパクト機ではありえない機能が付いている。もちろん無限遠に固定することも可能だから、風景写真にも使いやすいし、たとえばF8に絞ってピントを5メートルに合わせておけばパンフォーカス撮影が可能。使い方しだいで最強のスナップシューターになるポテンシャルを秘めているカメラだ。



だが、おそらく壊れたらもう修理がきかないだろうと思い、いまのうちに程度のいい中古品をもう一台買っておこうとヤフオクをのぞいたら、どういうわけか4〜5万円で取り引きされている(ちょっと前まで2万円を切ってたのに)。その後継機になるT3なんか、10万円以上もするではないか!
コンタックスだけかと思ったら、上にあげたようなコンパクト機もけっこうな高値になっているのでおどろいた。
これはいったいどういう現象であろうか。いまだにフィルムで撮っている人たちのなかで、いま高級コンパクト機が再燃しているのか?

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