ジェンダーから見るカンボジア

南国のカンボジアからの日記、ジェンダー視点でカンボジア社会を分析します

男子に対する性暴力調査

2017年03月03日 | 男子に対する性暴力



カンボジアで実施されている、男子に対する性暴力の事業の評価をすることに。プノンペンでは、あんまり時間もないのに、インタビューをぎゅーって押し込む。

↓ココンの移動中、森林の中にダムがある・・・


男子に対する性暴力、カンボジアでは調査がなくて、クメールルージュ時代におこった男性にたいする性犯罪の調査をわたしが実施したことと、First Step Cambodiaの調査があるだけなのだ。 わたし自身、息子を性犯罪からどう守るかは深刻な課題というのか、学びつつある。

性犯罪の被害者の男子やその家族、支援者のインタビューをとっていく予定。女子に対する暴力もひどいけれど、まあ聞きなれてる。でも、男子にたいする暴力は、ジェンダーステレオタイプもあるし、男子に残す傷跡はすさまじい。調査で会った被害者の男の子たちは、3−4年前の被害者ばかりで、すでにカウンセリングのおかげで大分復帰していて、将来の夢も持ってる。でも母親は、極貧から抜け出せないし、子どもの教育も心配だし・・・・という人に会った。シングルマザーで、わたし同様、収支のやりくりだけで大変っていうかんじ。


この調査、2月中旬から担当して、準備段階は、ちょうどまだビルマから次々送られてくる性犯罪の被害者のインタビュー記録を読んでいる時期と重なっていて、まあどれこもれもひどい事例で(カンボジアも15年くらい前はこうだった・・・・)。でも、男子に対する性暴力は、持ってる本とかネットで読んでいるんだけれど、「信じてもらえない」のが前提で、ほんとうに悲惨な話ばかり。



↓ネットで男子に対する性暴力をみていると、フラッシュバックを心配しないといけないサイトがたくさんあるけれど、これはまだ統計でさっと読める

http://hodge.hatenablog.com/entry/2016/01/22/225822

女性による子どもの性的搾取は、どれくらい起こっているのだろうか。これについての調査結果を見てみよう。現在、この領域の第一人者であるファーガソンとミューレンの研究(Fergusson & Mullen, 1999)によれば、少年への性的虐待の5分の1(およそ20パーセント)が女性虐待者によるものである。子どもへの性的虐待全般で見ると、加害者の90パーセントが男性、10パーセントが女性である。
また、ジャッキ・サラジャンの調査(Saradjian, 2001)では、少女も少年も、100人に1人は年長の女性から深刻な性的暴行を受けた経験をもつとされている。