地域の未来・志援センターからのお知らせ

地域の未来・志援センターは愛知・岐阜・三重の環境に取り組む「志」を応援します。

第1回若者サロン

2005-09-23 | 若者サロン
日時:9月23日(金・祝)13:30~16:45
場所:あいちNPO交流プラザ 会議室B
スタッフ:河野 寺西 崎浜 石川(助っ人)
参加人数:12名

~プログラム
●開催のあいさつもそこそこに、まずは堅苦しい雰囲気を取り除くため、自己紹介も兼ねたアイスブレイクをしました。

 「明日は○○の予定の□□■■です。」のお題に、万博フィナーレを迎えスタッフとして大忙しの人から、今日より早起きしたいなんてとても学生らしい人までいて、若者といえども、一くくりにできない様々な人たちが集まっていました。
 次のアイスブレイクでは「口に二画」というゲーム(?)をし、“人は協力するとこんなに力強くなるんだぁ!!”とお後がよろしいところで、いよいよ今日の本題へ…。

●ワークショップでは3グループに分かれて、「最近わたしの気になること」について語ってもらいました。

 「最近私の気になること」というお題では、ファッションから恋愛、就職に政治、と多岐に渡るものが挙げられ、それらをグループ分けし、さらにテーマ毎に話を深めてもらいました。
河野班…エネルギー 政治 ライフスタイル 若者サロンのこれから 健康
崎浜班…今のこと 経済 万博 社会 若者の悩み
石川班…社会問題 政治 国際問題 若者の悩み LOVEなもの 将来
 介護問題・憲法第9条・郵政民営化・環境問題・日中朝関係など、お互いが持っている問題意識を共有し、「私たちはその問題にどう関わっていくか・解決させていけるか」まで、話し合いました。

●白熱しているところをいったん区切って、「若者サロン」のビジョンを河野さんより話していただきました。

 若者サロンを土と例え、種である若者たちがこの畑で苗となり、地域に帰って根を下ろす。そんなビジョンを参加者の方に伝えました。


●次に、この畑である「若者サロン」という場を使って何ができるか、「若者サロン」をどういった場にしたいか、をグループで考えてもらいました。

 似た活動をしている団体をリサーチ
 映画を観る
 勉強会
 ニートと老人のコミュニケーション会
 環境教育現場体験
 地域通貨
 大学にcafe
 コミュニティーガーデン作り
 就職
 働き方勉強会
 お食事会
 フェアトレードショップにてサロン 

●最後に次回の日程「10月22日」への参加の呼びかけと、企画会議への参加呼びかけ、アンケート記入後解散となりました。



□これから

 第2回企画会議…10月中に4回を予定
 第2回日時…10月22日(土)13:30~ あいちNPO交流プラザにて

              以上 インターンT記

地域デザインスクール第三回講座

2005-09-17 | 地域デザインスクール
以下の要項で地域デザインスクールの第三回を開催しました。

■─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│3│ 環境問題を考える(その1)           講師:高野雅夫
└─┘━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日時:9月17日 (土)13:30~16:30
   場所:あいちNPO交流プラザ 会議室C
   内容:人口、食料、経済、資源、エネルギーといった私たちが生活
      する上で欠かせないものの問題を学ぶ講義です。

‥ はじめに

いつものように、講座は参加者の自己紹介からはじまりました。

ついで、講師の高野先生より、ポストイットが2枚参加者に配られ、一枚には「石油がなくなったら使えなくなる身近なものを3つ」、もう一枚には「石油はあと何年後までもつと思うか?」を書くよう指示がありました。
最初の問には、車、電気、化学製品、消しゴム、サッカーボール、化学肥料、パソコンなどがいろいろな生活用品があがりました。思わぬものが石油でできていたり、石油でできていると思ったものが、実は関係なかったりと、一つ一つ検証しながら、身近なたくさんの生活用品が、依然として石油に依存している実態も見えてきました。

また、石油が後どのくらい持つか?の問には、2年後が一人、10年後が三人、40年後が二人、100年後が二人という結果でした。「2~3年前だったら100年後と予想する人が、オイルショックの時だった10年後と答える人が多かったのではないか、こういった感覚は世の中の状況によって大きく変わります」と高野先生。

では、本当のところはどうなのでしょうか?今日の講座に対する期待が高まります。

‥ 持続可能性とは

講義は、グローバルな視点で持続可能性をとらえるところから始まりました。

持続可能な地域デザインという時の「持続可能」とは、いったいどうことなのでしょうか? 

それには、20世紀型社会(再生できない地下資源を採取し、生産・消費のメカニズムによって、廃棄物=汚染物質を地上に蓄積する)が持続不可能なシステムであることをまず認識する必要があります。

DHメドウズ等が1972年に提起した「成長の限界」は、右肩あがりの成長が2020年ごろに限界となることを示唆しています。それは、資源が減る一方で、廃棄・蓄積された汚染が増大し、生産のための投資をより少なくなった資源の採取や汚染対策に回さなければならなくなるからです。増え続ける人口に生産が追いつかなくなり、やがてすべての成長は衰退していきます。

では、持続可能な社会とはどのような社会なのでしょうか?

それは、資源を、地下資源に頼ることをやめ、生態系から生態系に返すシステム、つまり、生態系の中で生きる社会です。

--- 講義は続きます。

以下に内容を少し要約してみました。
  • 1970年、中東の石油供給増大と日本の高度経済成長期が重なり、石油依存度が7割に達し、原油価格の急激な高騰により、第一次、第二次の石油ショックがおきた。
  • 「世界の原油生産と変遷の見通し」グラフによれば、2010-2020年に石油の生産はピークを迎えると予想される(オイルピークと呼ばれる)
  • 世界の情勢は、石油資源の覇権をめぐる政治的な動きとつながっている(中東問題など)
  • 石油に代わるエネルギーとして注目されている天然ガスには何の対応もしておらず、日本のエネルギー政策はちぐはぐである。
  • デンマーク、スウェーデンでは、バイオマスエネルギーの活用が進んでいる。スウェーデンでは、すでに地域暖房のエネルギーがバイオマス主体になっている。その際、石油に様々な税金をかけるなど、エネルギー転換を国民の合意の元に進めている。日本はエネルギー政策が15-20年スウェーデンより遅れている。
  • 日本の林野率はスウェーデンに近いうえに、気候が良く木の成長が早いということでは、条件として良いくらいである。
  • 木質バイオマスとして、カスケード利用(すべての過程でゴミとして排出される木質をエネルギーに変える)をしても、物理上の限界があり、現実的には全エネルギーの一割をまかなえる程度である。しかし、一割をまかなえるということは大きい。
  • 自治体やNPOで自然エネルギーの利用を積極的に進めているところある。三重県久居市の風力発電は成功した事例。

‥ グローバルに考えローカルに行動せよ!

講義の後は、2つのグループに分かれ、ワークショップを行いました。

まず、高野先生の指示で、黄色と青のポストイットに、それぞれ、「身近なこと(ローカル)で気になること」と「グローバルなことで気になること」を思いつくだけ書いて、一つ一つを説明しながら模造紙に貼り付けていきます。次に、模造紙の中で、関連のありそうな二つの色(ローカル、グローバル)のペアをつくり、ピンクのポストイットに、その関連を物語ふうに書いて、3色一組のものをどんどん作って行きます。その際、多少こじつけでもかまいません。

最後に、組になった3色のポストイットについて、関連付けをした人がその説明をしていきます。予想もしない関連が次々に飛び出して、驚いたり、感心したり、あきれたり、「こんな関連もありそう」などのコメントもあがって、ワークショップは和やかに盛り上がりました。

時間が足りなくなり、グループ間の情報交換はできませんでしたが、ローカルなこととグローバルなことが直接的には関係ないようでも、間接的にはつながっていたり、視点を変えると、さまざまなつながりが見えてくるということがわかりました。今回は、抽象度やカテゴリをまったく考慮していませんでしたので、そういった点での整理をしてみると、さらに物事が良く見えてくるように思います。

このような視点でものごとを見る習慣ができているので、高野先生は、新聞などをみていても、まったく関連のなさそうな二つのニュースを読んで、実はこれらは関連しているに違いないと読み取ることができるそうです。

‥ さいごに

地域の具体的な問題をいったんグローバルな視点で捉えなおし、『生態系から生態系へ』という持続可能な社会システムの中で考えたとき、地域での対策と実践のプロセスが見えてくる - そんな地域デザインの流れが少しだけイメージできた今日の講座です。
(事務局 筏井)



地域デザインスクール第二回講座

2005-09-03 | 地域デザインスクール
9月3日(土)に、以下の要項で地域デザインスクールの第二回を開催しました。

■─┐━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
│2│ 持続可能な地域づくりの道具箱(その1)   講師:井上淳之典
└─┘━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日時:9月3日 (土)10:00~16:30
   場所:ウィルあいち(愛知県女性総合センター) セミナールーム1
   内容:~お金の稼ぎ方、使い方から「環境問題」を考えよう~
      会社経営のシュミレーションゲームを通じて、脱競争、
      地域循環共生社会を体感するワークショップを行います。

‥ はじめに

 参加者の自己紹介、続いて、講師の井上さんの現在の活動紹介がありました。
 井上さんは、子ども活動支援センターの事務局長として、員弁(いなべ)町コミュニティスクール事業の運営に関わっておられるそうです。この事業は、学校完全5日制の実施にともない、土日の子どもたちの居場所づくりを、ということで平成14年度から始まったもので、民間非営利団体のいなべこども活動支援センターが運営をしていますが、地域の人たちが企画・運営に関わっており現在11の教室があるそうです。平成16年度は、実に、全小学生の4人に一人がこのコミュニティスクールに参加したことになるとか。
 「小中学生をおもなターゲットとした子どもたちの教育」という問題を地域で解決していこうとするときには、子どもたちの日常的な行動範囲を考えると、中学校区ぐらいの単位がアプローチしやすいんですと井上さん。
 第1回のデザインスクールで、「『地域』がはじめにあるのではなく、問題があって、それを解決するために『地域』という枠組みでデザインする」という説明がありましたが、員弁町のコミュニティスクールも、そうした『地域デザイン』の一つといえそうです。
 また、井上さんは、1999年頃から「地域通貨」に関心を持ちはじめ、四日市を中心に地域通貨の流通実験や、地域通貨を用いた市街地活性化事業に関わってこられました。この「地域通貨」は、地域循環型社会を実現していく重要なツールであることは確かなのですが、「地域」という言葉のもつ曖昧さも手伝って、なかなか理解しにくい面をもっています。
 そこで、まずは私たちにとって日常的で親しみやすい「円」のお金を使い、会社経営という切り口から、地域循環型社会というものをイメージしてみようというのが、今日の講座のねらいです。

‥ ゲーム開始

会社ゲームは、正式な名称をトータルゲームといい、双申株式会社の嶋崎喜一氏により開発された、次世代型のマネジメントゲーム -市場や資源が限られた低成長時代を背景に、お互いに共生しながら生き延びる方法を模索する、脱競争社会をイメージしながら会社経営をシミュレーションできるゲームです。
 はじめに、井上さんからルールの説明があり、4人一組の3グループになり、練習ゲームを行いました。
 午後から本格的なゲーム。ワンゲームが一期分の会社経営にあたります。井上さんに代わって、鶴田清さんと戸上昭司さんにゲームのコーディネーターになっていただき、本講座では合計4期分のゲームを行いました。
 ルールに慣れるまでは硬い様子でプレーをしていた参加者も、ゲームが進むにつれ、それぞれの性格がしっかり現れて、成功の歓声、悲運や失敗の嘆き、うずまく笑い声のなかで、ゲームはどんどん盛り上がっていきました。
 一期分のゲームが終わるたびに、社員に給料を払い、機械の維持費・減価償却費、税金や株の配当といった会計処理を行い、期末の自己資本を算出し、それぞれの自己資本の推移をグラフにプロットしていきます。そこには、順調に資本を伸ばした人、経営悪化の一途をたどって破産寸前になった人、波乱万丈の経営状態だった人など、それぞれの経営の流れをみることができます。

‥ ふりかえって

 「人、もの、かね、情報」の流れと効率、研究・広告といった戦略的投資、さまざまな状況(運・不運)に対応するリスク管理、といった経営上大事なことがゲームを通して見えてくる一方で、自分の会社のことだけを考えていてはうまくいかない場面が出てきます。
 全ゲームが終了した後で、それぞれが気づいたことを付箋に書き、一つずつ読み上げながら一枚の紙に貼り付けていきます。全員の付箋が張り終えた後でその紙を全員に配布し、気づきの共有を行いました。
 「楽しかった」「経営は難しい」「人件費は馬鹿にならない」「税金が高い」といったものから、「助けあわないと皆倒れる」「みなに協力を求めるとうまくいく」といった共生への気づきもあげられました。今日体験したのは4期分でしたが、もう少し続けてやれば、共生のための具体的方策までが見えて来たかも。
 今回の講座では、時間の関係で、それぞれの気づきを深く掘り下げるところまではいきませんでしたが、これからの講座を通して、今日の気づきが深められていくことと思います。

‥ さいごに

 市場の動きが把握でき、その市場を動かしている人どうしのつながりが見え、おたがいに助け合うことで、市場を活性化し共に生きることのできる社会 - それは、グローバルな市場での競争をやめ、「地域」に持続可能な共創の市場をデザインすることです。ゲームを通して、少しだけ、その可能性に気づいた今日の講座です。
(事務局 筏井)

環境デーなごや ブース出展報告「環境と経済」

2005-09-03 | お知らせ
8月21日環境デーなごや2005に<環境サポートのための「もうひとつの資金循環」コーナー>と題して、環境と経済活動をテーマに5つのパネル展示と3テーマのミニトークを行いました。

パネル展示をミニトークの内容をご紹介します。

○パネル展示内容
(1)出資体験ボード(BB東海)
(2)全国NPOバンクマップ
(3)NPO寄付制度、助成制度(東海ろうきん)
(4)EXPOエコマネー(エコデザイン市民社会フォーラム)
(5)Jマネー(循環者ファンド)

○ミニトークの概要(15~20分)
(1)ちょきんでエコ活動
 (BB東海・名古屋にNPOバンクを作ろうとしている青年グループ)
 私たちが貯金したお金が、持続可能性を損なう活動に使われていることはご存知ですか? 例えば、貯金したお金は、中央(東京)に集まり地方のためになかなか使われていません。大手金融機関が融資している企業には、環境破壊行為を助長している企業もあります。また、日本はアメリカ国債を買っており、そのうちの一部がイラク戦争などの軍事費として使われています。(もちろん環境や福祉にに使われていることもあります)
 そして、金融機関を選ぶ基準として、便利・信頼のほかに銀行がどのようなところに融資をしているかという「社会性」を評価軸に入れましょう。
 また、環境や福祉、ワーカーズコレクティブといったものに特化して融資をする民間非営利バンク(NPOバンク)が全国にできつつあります。そして、私たちも名古屋を中心にした地域に設立する準備をしている最中です。

(2)お金のマメ知識講座(東海ろうきん)
 <NPO寄付システム。NPO創業助成制度のみ紹介>
 ろうきんは、今日のようにNPOと一緒に事業をやっていきたいと考えています。そして、そうしたNPOをすこしでもサポートしていきたいとも考えているんです。
 例えば、多くのNPOが寄付を集めているわけですが、そうした寄付をいちいち振り込むのは面倒ですよね。ろうきんは自動寄付振り替えシステムというのを導入しまして、NPOやお客様に提供しております。現在、37団体が登録しており、2500人の方が利用しております。結果として、総額で380万円が寄付されました。
 また、NPOの創業にたいして、500万円の助成も行なっています。これまでは350万円まででしたが、今年から増額いたしました。こちらもいま積極的にPRしております。


(3)EXPOエコマネーって何?(エコデザイン市民社会フォーラム)
 EXPOエコマネーは一言で言うと、「とっても簡単でお徳がいっぱい」なんです。環境によいことをして稼げるお金であり、環境によいものしか買えない、そういったお金です。そして、EXPO会場の中でも外でも使えるものなんです。
 例えば、レジ袋を一回断ったら1ポイントもらえます。これは、会場の外でです。そして、このポイントは会場内でポイントカードをもらい、たまったポイントで景品と交換できます。まず、自分の欲しいものを選ぶ事が出来ます。これは環境グッズや旅行(エコツアー)の抽選券ですね。そして、環境にいいことにも使える。ここでは、一定ポイントで植樹が出来るんです。このように、自分の欲しいものを買うか、公共にいいことをするか選べる仕組みになっているんです。

○関連ホームページ
エコ貯金ナビ
東海ろうきん
 助成金に関して→市民フォーラム21・NPOセンター
エコデザイン市民社会フォーラム
 EXPOエコマネーに関して→EXPOエコマネーセンター
 交通エコポイント→エコポン2005
Jファンド・Jマネー