バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

西日本JRバス 有馬エクスプレス

2015年04月30日 | バス旅(乗車記)
西日本ジェイアールバス 有馬エクスプレス号
新神戸駅 9時35分発




おはようございます。朝の新神戸駅です。これから乗車するのは有馬温泉行きの「有馬エクスプレス号」。駅舎の1階にあるバスターミナルには2013年式の真新しいセレガが乗客を待っていました。9時35分発という時刻から、新幹線や周辺ホテルからの乗客があるのかと思っていましたが、今日の乗客は私だけです。



新神戸駅を定刻通りに発車しました。まずは三宮バスターミナルを目指して坂を下ります。車内は補助席付きの4列シート。



座席にはコンセントも設置されていました。



三宮バスターミナルに到着。ここでは10人くらいの乗車がありました。主な客層は、カップルやおばちゃんグループといった感じです。これから観光地に向かうだけあって、ウキウキと楽しそうな表情をされている方々ばかり。乗車が完了し、三宮バスターミナルを9時50分に発車です。



新神戸から三宮まで坂を下った「有馬エクスプレス号」ですが、再び新神戸方面へ坂を上る事になります。国道2号入口から新神戸トンネルへと進みます。



全長約8kmの阪神高速32号新神戸トンネル。前方を走るのは神戸市バス急行系統の神戸北町方面です。市バスと一緒になって、トンネル内に続く勾配を上って行きます。2015年2月現在、新神戸トンネルの北行方面は天井板撤去工事のために終日1車線規制を行っていますが、この工事はまもなく終わるそうです。



長いトンネルを抜け、箕谷JCTから阪神高速7号北神戸線に入りました。車窓から見えるのは谷上駅付近。神戸電鉄の車両が見えます。



阪神高速7号北神戸線を約8km走行して有馬口の出口を降りると、有馬温泉はすぐそこ。



終点の有馬温泉に到着しました。新神戸駅から45分、三宮バスターミナルから30分と、比較的短距離の高速バスでした。

ちなみに、この区間は平行して鉄道や一般路線バスもあります。実は新神戸駅からですと、一旦、三宮バスターミナルまで往復するために、時刻表上では、この高速バスが一番所要時間がかかります。しかし、鉄道では乗り換えが発生しますし、観光客にとっては一般路線車両というのも味気ないところ。運賃はほぼ互角ですので、旅の気分を味わうには、高速バスという選択もアリだなと思いました。

<撮影2015年2月>
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・高速ツアーバス問題とその後

2015年04月29日 | ツアーバス 乗合移行
2015年4月1日までに貸切バスの運賃料金制度が、新制度に移行しました。これで、高速ツアーバス問題で露呈する事になった改善すべき点は、大きなものには手術がされた事になると思います。

これまで高速ツアーバスには、どのような問題があったのでしょうか。そして、どのような対策をとったのか。私なりに振りかえってみました。

その1 利用者に対する告知の問題

「販売しているのは高速ツアーバスなの?高速乗合バスなの?」
「どんな会社のバスが来るのかわからない」


→「高速バス表示ガイドライン」の策定

一般の利用者が高速ツアーバスと高速乗合バスの違いを判別するのは容易ではありません。また、高速ツアーバスでは利用者が契約するのはバス事業者ではなく、旅行業者であるために、実際に乗車するバスの情報が不明瞭な状態でした。ガイドラインでは、インターネットや紙媒体における広告の表示、バス車両における表示など、情報の”見える化”が行われています。

その2 運転手さんの運転距離の問題

「運転手さんは無理な乗務をしていない?」


→交代運転者の配置基準見直し

高速乗合バスにおいても、貸切バスにおいても、これまで定められていた「交代運転者の配置基準」に、新たな基準が加えられました。例えば、貸切バスではワンマン運行の上限が昼間で一運行500kmまで(条件により600kmまで)、夜間で400kmまで(条件により500kmまで)といった具合に定められています。

その3 停留所の問題

「駐停車禁止の場所でツアーバスが乗降している」
「停留所がなくて乗合移行出来ない」


→大都市では、協議会が道路管理者や既存のバス事業者、自治体、警察などと調整し、停留所を確保

高速ツアーバスの乗合移行で、難航したのが停留所の確保だったそうです。大都市では自治体や警察が停留所の新設に難色を示した事もあり、既存停留所の共用化や、大型バス駐車場を停留所として活用するなど、乗合移行への準備が進められました。

その4 市場競争の問題

「高速ツアーバスと高速乗合バスは同じ土俵で勝負していない」


→高速ツアーバスは乗合化

2地点間の移動を目的とした高速バスでは、旅行業法に基づいて自由度の高かった高速ツアーバスと、道路運送法に基づいて制約の多かった高速乗合バスの2つの制度が混在していました。新高速バス制度では、幅運賃制度を高速乗合バスに採用。需要に応じた柔軟な価格設定が可能となりました。また、高速ツアーバスが乗合バスに移行した事により、自らがバス事業者となり、安全面でも責任を持つ事になります。貸切バス事業者への乗合委託も同様に委託者の責任が明記されました。

その5 貸切バス運賃の問題

「ダンピングによって、貸切バス事業者が十分な利益を得ていない」


→貸切バス運賃料金制度の見直し

2000年の規制緩和によって貸切バス事業者の数は増加しました。そのうち旅行会社が企画してパンフレットやインターネットで集客する「メディア販売」が増えてくると、貸切バス事業者は旅行会社の影響を大きく受ける事になります。結果的に皺寄せを受けたのは貸切バスの運賃で、高速ツアーバスに限らず、貸切運賃の市場価格は大きく下がり、公示された運賃以下での契約も行われました。

新しい運賃料金制度では、コストを適正に反映した運賃・料金をバス事業者が受け取り、安全運行に必要な措置をとれるようにしています。また、貸切バスの運送契約における「書面取引の義務化」や、運賃・料金制度を守らないと「行政処分」の対象となるのはバス事業者だけではなく、関与が疑われた″旅行事業者″にも旅行業法に基づく措置がとられるなど、著しい運賃や料金の値下げ等の安全を阻害する行為を防止する仕組みも設けられています。


・・・ここまでまとめてみましたが、「こんな問題点もあるよ!」とか、「こんな改善もされたよ~」、なんてご意見もあるかと思います。他にも「高速ツアーバスの登場で、経営の苦しい地方バス事業者に影響が出た」というのも浮かびましたが、これに関しては2002年の規制緩和から他の乗合バス事業者の参入も可能となったので、競争相手の登場は想定出来るものでした。結果的に競争相手としては乗合バスよりも、高速ツアーバスの方が影響が大きかったので「高速ツアーバスのせいで・・・」となるのも理解できるものの、本質を見るには、規制緩和を考慮する必要もあると考えます。

最後に、高速ツアーバスは違法だったのか?合法だったのか?

当時の国土交通省の見解では、「正規の貸切契約に基づき運行されている限り、企画・実施旅行業者に道路運送法の問題は生じない。」とされています。すなわち、旅行業者による高速ツアーバスという運送形態は認められている状態でした。ただ、これには続きがあり、「道路運送法や労働基準法、道路交通法等の関係法令への違反行為の教唆、幇助となるような行為は行わないこと(重要なところを抜粋)」と記されています。裏をかえすと、貸切バスの営業区域外での契約や、労働基準法違反となるような長時間の運転を強いたり、定められた最高速度を違反する速度での走行を強いるような行為が行われていたケースも存在しました。

結局のところ、高速ツアーバスという行為自体には問題はなく(当時)、法令を逸脱した行為に問題があり、中には質の悪い商品も存在し、そのような商品でも消費者が気が付かず購入出来てしまうシステムが、高速ツアーバスの根となる問題だったのではないでしょうか。


改善すべき点に手術は行われましたが、術後には経過を診る事も重要であり、監査能力がどこまで対応出来るのかという課題は残ると思います。インバウンド需要の増加や、東京オリンピックへの対応など、これからバスが担う役割は増えていきます。バス業界がより良いものへと進化していく事を願い、今回の記事を終わります。

追伸:4月30日文章を一部直しました。
コメント (17)
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・サイトを見たまま/「バスとりっぷ」

2015年04月28日 | 気の向くままに、、
「夜行バス体験漫画」でお馴染みの株式会社LCLが、高速バス・夜行バス利用に特化した旅行・観光メディア「バスとりっぷ」をオープンしたそうです。



「高速バス・夜行バスで国内旅行を楽しもう!」をモットーに、乗車前から目的地での観光・グルメ、その他のお役立ちグッツなどのありとあやゆる情報を、独自の観点で取材した唯一のメディアです。

ある乗りバスブロガーさんが、夜行バス体験漫画を読んで、「SAのトイレが清潔とか、バスファンの乗車記では気が付かない視点」と感心していたのが印象的で、いわゆるバスファンでない人にも高速バス・夜行バスの旅を楽しんでもらえる指南書のようなサイトです。バスのイベントやキャンペーンなど、バスファンが気になるニュース記事もありました。

…ネットの普及によって、バスだったり、観光地だったり、グルメだったりと、様々な情報が私達の前に溢れていますが、それらは単独の情報で、リンクしていない事が多いです。それらを繋ぎ、「こういう旅をする事ができました」と、提案する事によって、「私も(僕も)こういう旅がしたい」と行動に結び付けば、バスはもちろん、観光地の活力となるのではないかと思いました。


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・インフォマティック 「散策バス」運行開始

2015年04月27日 | 気の向くままに、、


2015年4月23日の名古屋発より、インフォマティックの「散策バス」が運行を開始しました。



「散策バス」は、3月まで富士セービングバスが運行していた「旅の散策」東京~名古屋便を、インフォマティックの名古屋営業所が引き継いだものです。

名古屋200か3514 いすゞガーラ



また、2015年4月25日の東京発からは、「散策バス」4列スタンダード便の運行も開始しています。



インフォマティックの表記。



富士セービングバスの貸切車だったヒュンダイユニバース。まだデザインの切り替えが済んでいないようです。

名古屋200か3512

東京~名古屋間の「旅の散策」はインフォマティック名古屋営業所に引き継がれました。まだ、発表していない東京~仙台間はどこが引き継ぐのでしょうか。

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・長野市内~東京都内の高速バスは34往復へ

2015年04月25日 | 気の向くままに、、


2014年9月に長野市内~東京都内を運行する高速バスは、各社合わせて毎日30往復という記事を書きました。その後、2014年12月12日から昌栄高速運輸が長野~新宿間で高速バス「どっとこむライナー」の運行を2往復開始し、毎日32往復。年をまたいで2015年1月6日からはトラビスジャパンが長野駅東急シェルシュ前に乗り入れる直行便を1往復増便し、毎日33往復となりました。そして4月30日からは「どっとこむライナー」が東京駅鍛冶橋駐車場に延伸、更に1往復が増便される事で毎日34往復になる予定です。

運行本数だけではなく、各社座席サービスの向上にも力を入れていて、西武バスが3月1日から1往復を4列シートから独立3列シートに変更。4月30日からは昌栄高速運輸の「どっとこむライナー」も独立3列シート便を1往復投入します。(これまでも独立3列を充当した事はありましたが)

運賃面でもキャンペーンが各社で行われています。条件が付くものの2015年4月現在の平日は「1500円」をよく見かけます。

激しい競争になっていますが、裏を返すと長野市内~東京都内の高速バスは、まだまだ成長期にあると読む事が出来ます。東京都内側から、どれだけ高速バスの利用者を掘り起こせるのか。そして各社どこまでシェアを確保できるのか。更に安定期はどこで訪れるのか。気になるところです。
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・撮ったまま/特定車になった西東京バスのワンロマ

2015年04月23日 | 気の向くままに、、


新宿西口で撮影した、大学輸送をしている西東京バスのワンロマ車です。



B20916だった車号はBT20916となり、「特定」の文字が入りました。運賃箱も見当らなかったので、今後は深夜急行や一般路線には入らないのかもしれません。

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・撮ったまま/アルピコ交通東京の貸切新車 15735号車

2015年04月22日 | 気の向くままに、、


アルピコ交通東京の貸切新車15735号車、日野セレガです。



分社化されても車号の付け方はアルピコ交通と同様。検索すると、昨年度の貸切車が25までのようなので、今年度も大量に入りそうな気配です。



15735号車 練馬200か3001

検査標章は4月。練馬200かナンバー3000突破です。
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・撮ったまま/小田急箱根高速バス 1501旧塗装仕様

2015年04月21日 | 気の向くままに、、


2015年4月下旬から運行を開始した小田急箱根高速バスの新車1501号車です。



今年は小田急箱根高速バスが小田原急行電鉄から分社化して15周年。1501号車は小田急電鉄時代の旧塗装仕様で登場しました。



小田急グループにとって、新宿西口の35番停留所は、バスの歴史を語る上で、とても重要な場所なのだとか。



その35番停留所の付近に停車した1501号車。この日は「御殿場プレミアムアウトレット号」に充当されていました。



屋根上の車号表記は赤色。(従来車は紺色)



世田谷210あ1501



従来車には順次、15周年記念ステッカーが貼られています。



2015年8月1日で分社化15周年(運行開始は2001年4月1日)。少し早いですが、おめでとうございます。
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・見たまま/開業3週間の桜交通「相馬東京線」

2015年04月20日 | 気の向くままに、、


2015年4月1日から常磐自動車道経由で運行を開始した桜交通「相馬東京線」。東京駅八重洲鍛冶橋まで様子を見に行ってきました。



日曜日だけあってか、池袋サンシャインバスターミナルと東京駅八重洲鍛冶橋を含め、30人くらいの乗客の姿がありました。開業3週間でこれだけの乗車があるとは。



鍛冶橋の のりば案内には「24時00分 相馬」の準備もされていて、今後の発展を匂わせています。夜行便でしょうか。

「相馬東京線」とは関連ありませんが、同様に準備されている「ハートライナー」の文字も気になるところです。
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奇跡の一本松駅 その1

2015年04月18日 | 東北


岩手県陸前高田市にある、JR東日本の奇跡の一本松駅です。2015年3月現在、東日本大震災の影響によりJR大船渡線は気仙沼駅~盛駅間で運転を見合わせています。2013年3月2日からBRTによって、この区間を仮復旧しました。



気仙沼駅方面(上り)の駅名標。

奇跡の一本松駅は、2013年7月に夏季限定で開業しました。その後、2014年3月から臨時駅となり、10月1日からは常設駅として現在に至ります。



2015年3月14日改正の上り時刻表。



奇跡の一本松駅から約10分歩くと、モニュメント「奇跡の一本松」にたどり着きます。

2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波により、陸前高田の市街地や海沿いは壊滅的な状況になります。そんな中、津波に耐え残ったのが「奇跡の一本松」でした。その後、残念ながら一本松は枯死と確認されましたが、現在は復興のシンボルとして保存整備されています。



見晴台がありました。



見晴台からは復興整備が進められている陸前高田の市街地を見る事が出来ます。

海沿いの地区は、市街地を防御する機能を兼ね備え、メモリアル施設を有する「高田松原地区・防災メモリアル公園ゾーン」として整備される予定です。



再び、奇跡の一本松駅付近に戻って来ました。ここには陸前高田市が駐車場に整備した「一本松茶屋」があり、物産品店や飲食店が入居しています。



近隣にあるのは、陸前高田で長い歴史を持つ醤油屋さんが経営しているカフェ。



復興まちづくり情報館や・・・



追悼施設がありました。



その2へ続く

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