帰路、東には蔵王から昇るまん丸な月。 夏の知床で見た斜里岳に浮かぶ月を思い出す。
しばらく釣りをしていない。 休みはすべてスキーに費やしているから仕方ないのだけれども。 毎年、春までは実質的にoff。
ボクにとって釣りはbeautyかpowerかに分けられる。 トラウトはまさにbeauty。 シーバスやロックフィッシュ、バスなんかは完璧にpower。 魚とのガチンコ勝負を楽しむpowerの釣りも好きだけれど、やっぱり個人的にはbeautyジャンルのトラウトが大好きだ。
北海道でホットな海アメ・海サクラ。
島牧では今まさに接岸したてと言えそうな30前後のサイズがボッコボコらしい。 釣ってみては確かにサクラマスだが、50upからがサクラの醍醐味を堪能できるところ。
厳寒期に近づく支笏湖で人生初のサクラマスはヒットした。 支笏湖特有のブルーのアイラインは見ていてほれぼれだった。
しかし、あどけない顔つきはヤマメそのもの。 海サクラに負けない板マスがあがる洞爺湖。 たくさんのワカサギが泳ぐ洞爺湖に比べ、ベイトが極端に少ない支笏湖ではこれが標準的なサイズだという。
そういえば、
海に通うようになってから地元の渓流で遊ぶことがメッキリ少なくなった。 美しいヤマメが泳ぐ渓も、サクラマスとはまったく異なる魅力にあふれている。 かつて少年のころは尺に近い良型をよくかけていた。 でも今では木っ端サイズばかりだ。 今年はもう少し、鼻曲がりのヤマメなんかを追っかけてみるのもいい。
東北の日本海でサクラを狙うアングラーはどれほどいるのだろう。 新潟の海もボクにとっては激熱な場所だけれど、北海道と同じように新潟の海には河口規制があることを知っているアングラーは果たしているのだろうか。 しかも、両岸1kmの規制というのはなかなかなものだ。
きっと日々荒れる山形の海でも接岸しているに違いない海サクラ。 釣れるまでずっとボクにとっての憧れであって、山形の海で釣れたらさらに魅了されるに違いない。 いつになるかわからないけれど、一生出会えないかもしれないけれど、山形の海でサクラに出会えることを夢見よう。