ブナムシ日記

山形は上山を拠点にロックフィッシュ、トラウトを求めて釣り歩き。そしていつも北海道へ思いを馳せるブナムシのブログ。

渓の目覚め

2011-03-31 16:22:16 | I am a troutist

今日もまた渓へ。

どうせ行くところはいつも同じだし、釣れても手のひらサイズが関の山。 でも、この渓が好きなんだ。

歩いて10分、自転車で5分という近場にヤマメとイワナが泳ぐ渓があるボクの生活環境は贅沢だと思う。 この歳になっても夏になればカジカ突きをすることもよくある。 でも近いがためにか、初夏以降はほとんど訪れなくなるのも事実。

しかし海までは遠い。

だいたい僕の釣行は2、3時間がいいところ。 一匹でも魚が釣れてしまうとそれで満足してしまう。 川岸の崖に取り付いて山菜やキノコを探したりすることも釣りと同じくらい楽しい。

中学生のころから幾度となく通ってきたこの渓は地形もポイントもほとんど覚えてしまった。 小さなゴルジュもあり夏は楽しいが、まだ寒いこの時期は、はっきり行って来る価値はそれほどないと思う。

腰までウェーディングして、ヘタしたら水没するような釜を、際どいヘツリを経て抜けていく。 魚を釣るだけならもっと下流の流れで十分なのだが、やはりシーズンの初期を逃してしまうとなかなか訪れなくなってしまうから。

とうとう長かった、学生という立場でいられた時も今日で終わり、明日からいよいよ仕事が始まる。 頑張っていこう。

これを最後にせず、また訪れてかわいい渓魚と戯れたい。


キクザキイチゲの咲く頃に

2011-03-29 14:58:50 | I am a troutist

ダイブ日差しも強くなってきた。

地元の渓流もいよいよ開幕である。 北海道でのビッグスケールな釣りに比べ、こちらの渓流トラウトと言えばもっぱら繊細な釣り。 ビッグスケールな釣りになれてしまっていたが、地元の渓流はやはりイイ。

いつもはもっと下流に入るのだが思い切って上流へ。 上流すぎたかと思ってしまったが。

やはりそうだった。 この上なく透明な流れに泳いでいたのはまだサビの残るサカナ。 本当は動きたくないのに目の前にキラキラしたものが来てしまったがために仕方なく噛んでみた、そんなもんだろう。

川岸のスラブには大きな氷柱が垂れ下がっていた。 そして流れの底に並ぶ大岩はとてもよく滑った。 じきに雪代が磨き上げてくれることだろう。

今年は例年に比べて雪解けが極端に遅く感じた。 この道が圧雪状態の時に訪れたのははじめてである。

そういえば、キクザキイチゲがまだ顔を出していないようだ。 いつもぼくの初釣行はキクザキイチゲに囲まれてスタートする。 春の訪れを感じることのできる可憐な花。

安物の渓流用品をまとっている僕の渓流スタイル。 その中で際立って光っているもの。


十勝river. 北海道遠征 Last days.

2011-03-28 18:43:24 | I am a troutist

十勝川。

やはり戻ってくることになってしまった。 ベカンで残りの滞在日を消費しようと思っていたが、頭から離れない流れがそこにはある。

渋さは変わらなかったが、いつもの十勝川が迎えてくれた。 やっぱり十勝川が好きだ。

雪代の影響も感じられず、十勝川はゆっくりと流れる。 そして残り短い時間もゆっくりと流れていった。

けっきょく、十勝サイズには出会えなかったが、驚くほど元気のいいアメマスに遊んでもらいまた十勝川でのいい思い出をつくらせてもらった。

この先、十勝川に来ることは叶うのだろうか。 二度とこの流れでアメマスを釣れないかもしれない。 でももしかしたら仕事もかたずく初老の年頃になったら来れるかもしれない。 

その時まで今と変わらぬ流れであってほしいと強く願おう。

数えられるほどのアメマスにしか遊んでもらえなかったが、北海道にいるうちにこんな素晴らしいフィールドで遊べたことに深く感謝である。 そして、この場所をガイドしてくれた友達、猛吹雪の中でも共に流れに体を浸していた仲間に感謝である。

ありがとう。

今回の旅の最後は北海道らしい見送りだった。


別寒辺牛river. 北海道遠征 Day 4 ~

2011-03-27 08:00:31 | I am a troutist

憧れの地、別寒辺牛。

川の氷が開き次第釣りになるという話だったので期待していたが、今回の釣行では見事氷が解けていた。 

昨年の知床遠征で釧路には行っていたがその先は未だ未開の地。 道中、昨年の遠征が幾度となく頭をよぎっていた。 そしてなにより線路を歩いてポイントへ入るという独特のスタイルになるベカンスタイルを夢見ながら。

まだ川の周辺には厚い氷が残っていたが、春が近いことをうかがわせる。

景色は抜群、憧れの地に立てたことでとても満足していた。 

しかし、魚の反応は十勝同様に薄かった。 まったく釣れないわけではないが、釣れてくるのはベカンを知らないぼくでもベカンサイズではないことが一目で分かるサイズのみ。 そして十勝ではスライディングで川にエントリーしていた彼がやってくれた。

彼にとっては自身最大となるアメマスだった。 初ベカンにして初サイズ。 感無量である。 渋い時は友達の釣果でも特に嬉しく感じる。

そして次は彼。 今回ガイドをしてくれていた友達のそのまた友達。 本州に住んでいながら北海道に足しげく通う筋金入りの北海道フリーク。 そして超がつくほどのイケメン。 そして超がいくつもつくほど釣りがうまい。 ガイド役の彼とこの二人の会話は本当に興味深い。 様々な状況から判断してその時ベストなポイントを的確に絞り出す。

もちろん選んだポイントでは爆釣する。

そして彼は、シーバス、ロック、ヒラメ、バス、トラウト・・・etc と、ルアーで釣れる魚は全てやるという最強のオールラウンダー。 今回の釣行でも東京湾のバチ抜けをとても気にしていた。

もちろん彼はエサ釣りもやる。 釣りのスタイルにこだわらず面白そうなもの挑戦し楽しんでいるというカンジ。 これが大事だと思う。 ルアーマンやフライマンは自分のスタイルにこだわりがちになり他の釣りに壁を作ってしまうことは多い。

彼の人当たりの良さ、面倒見のよさもハンパじゃなかった。 こんな人たちと釣りができることに深い満足感を感じずにはいられなかった。

今回の釣行は上下流に行ったり来たりしていた。 短くまとめているが、ベカンには3泊4日と長居してしまった。

上中流は流れは細くなるが人は多い。 しかし湿原河川特有の流れが雰囲気を盛り上げてくれる。

タマーに釣れてくれた。

それでも中流はイワナサイズが圧倒的に多かった。 川べりには道がついておりたくさんの釣り人が行ったり来たりしている。

下流でイトウが釣れたと騒いでいたが帰り道、血が広がった雪の近くにイトウが横たわっていた。

クロテンが何度か顔を出した。 ここは彼らのテリトリー。

湿原にゆっくりと陽が沈んでいく。 釣果は、遠出した分のものではマッタクないが、貧果で不満足な気持ちをベカンの自然が満たしてくれる。

いつかまた。 そう思いたくなるベカンの地。 帰り際、川を見返すとベカンの主のものと思われるような大きな波紋が広がっていた。


十勝river. 北海道遠征 2days

2011-03-26 08:54:46 | I am a troutist

二日目も右岸。 

恐らく調子がいいのはなじみの深い左岸なのだろうが、ボクのFFのムーブではかなり心もとない。 右岸をランガン的に釣り歩く。

友達の情報では茂岩付近が調子よかったというので一気に上流へ移動してみた。 が、反応はマッタクなかった。

右岸、左岸、どちらかが崖のドン深ポイントになっており片方は遠浅の地形になっている場所が多いが、僕は遠浅のポイントが好きだ。 ドン深なポイントにこそモンスターがついているのだろうが、なんせ倒木やゴミが多く根がかり覚悟の釣りとなる。 そして足場が悪い。

遠浅ポイントでウェーディングしてフルスイングする釣り、それこそが僕のお気に入りのスタイル。

秋から何度訪れただろうか、豊頃町。

茂岩には河川敷に大きなはるにれの木が2本立っている。 そこから入川。

緑が美しい時期に見てみたいと思った。

この日最初で最後となった一匹は、ずっと手前の浅場で。

最近雑誌などでは『スクール』という横文字をよく見かける。 やたら横文字を使いたくなる釣り人たち、その話で友達と笑いあった。

恐らく、このポイントにも『スクール』してきているのだろう。

帰りの十勝平原PAで見た日高山脈。 見れる景色も一期一会とは言うけれど、釣り場への移動は暗いうちに行われるので、改めてみる景色にたびたび感動させられる。

十勝川はこれで最後となるかもしれないと思うと後ろ髪を引かれる思いだった。 就職したら十勝川のシーズン中は恐らく北海道にはこれなくなるだろう。 いつかまた来れることを信じて十勝川に別れを告げた。