ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

寝食忘れる生活。

2006年02月24日 | blog



けっきょく「いいものをつくる」というのは、めんどうなことを端折らず、ばかにせず、
ひとつづつていねいに、こつこつと進めるしかない。

というのはすでにみなさんご存知のとおりです。

「寝食を忘れる」ということについて、考えていた時期があります。

いま世の中で「いいね」と言われている多くの「もの」とか「こと」は、
「寝食を忘れて」つくられたものじゃないかなぁ、ということ。

買うのに行列するゲームとか。
うわぁ、つくったひとたちは家帰ってなさそうですねー。
宮崎駿の映画とか。

とくにそういうサブカルチャーというかおたく?な世界って、
「寝食を忘れて没頭している」イメージがありますね。勝手な想像だけど。

徹夜がいいとはいわないし、むしろ苦手というか残業なるべくしない主義ですが、
じゃぁ今の仕事は「寝食をわすれて夢中でつくったモノのレベル」に達しているかなぁ。
「会社員モード」でつくったモノは、「シゴトでつくりました」感が出ちゃってぜんぜんだめです。


ところで今日、ふとおもったのは、じゃぁじぶんの「生活」はどうなんだろう?ということです。

日々の生活も、「めんどくさい」ことが多々あるわけです。
またすぐ出すものを、わかってるけどいったん片付ける、とかね。

食器洗い乾燥機とか、大昔は洗濯機とか、そういう「生活」の「めんどうなこと」は、
「いっこでもラクになったほうがいい」、とされてきましたね、特にカデンの世界では。

でも、もしかして、「いいね」と言われるような「生活」って、
日々、めんどうなことをひとつづつ、ていねいにこつこつと積み重ねてゆくことから
生まれるのかもしれない。

「寝食」は生活そのものなので、「寝食」をわすれて没頭する、ということはアリエナイですが(あははは)、
その「寝食」をより豊かなものにするために、「とにかくラクがいい」ばかりのカデンな発想って、
ちょっと疑ってみるべきかもしれないです。
べつに食器洗い乾燥機つかうと堕落するとか言ってるわけじゃないですよ。


私はそうやって、日々ていねいに生活をするために、仕事で残業したくない。

ひとりの生活者として、仕事も趣味もすべて「生活」に内包して、
「生活全体」で「よいバランスを保って」ゆきたいとおもっているのです。


うーん、できてないなぁ。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
空気 (秋田道夫)
2006-02-28 11:07:39
こんにちは 

この文章は名文です。お友達にも紹介したぐらいです。ますます快調ですね。わんちゃん3匹の目の先に

「ご主人」の手が写っていることに今気が付きました。(わんちゃんが3匹というのにも)

返信する
ありがとうございます。 (本人)
2006-02-28 22:49:15




これがわたしのデザインです。

これもわたしのデザインです。





おかげさまで、更新、たのしいです。
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