ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

無印良品、アクリル 油性ボールペン

2006年05月19日 | blog

ふつうの黒いボールペンというのは、ふだんは使わないのだけれど、
ときどき必要になって、そのつど手元になくて、
ぱたぱたと探したりするのです。

赤くてぱっと目につくこれはいいな、とおもって買ってみました。
ちなみにインクは黒です。

なんでもないようでいて、うーん、これは凝ってます。
微妙でなめらかで、でもエッジもあって。
シルエットのバランスは絶妙で、ディティールもそうとういいです。
ゼムクリップのようなクリップ。洒落ています。

よく見ると、金型の割り方が、けっこう複雑です。
簡単そうに見えて、じつは作るのが難しいカタチ。
それはつまり、いままでなかった、
もしくはできなかったカタチ。ということを意味しています。

それで書き心地ですが、ボールペンの場合、
書き心地はけっきょくリフィル(芯)性能なので、あまり気にしません。

気にしませんが、これは…ものすごく書きやすいです。うおお。

たとえて言うなら、
「ユーノス・ロードスターのハンドリング」みたいにシャープです。
指先の動きの迷いが誤魔化せないような、リニア感。
いわゆる油性ボールペンで、こんなになめらかな書き味のペンは使ったことないなぁ。
何がちがうんだろう。

厳しく見てゆくと、構造的にクリップ側が重いので、重量バランスは悪い。
指触りはいいですが、やや滑りやすいともいえます。

まぁそんな細かいことが言いたくなるのも、このペン先のなめらかさゆえです。
値段も中途半端に高価ですしね。

そうですね、この値段なら、ノック部分と本体の赤の色が
そろっていないのは、だめですね。
ユニークなデザインのクリップも、「幅広」に「丸く」挟むので、
ポケットや紙に「すっ」と差しにくい。

あとこの、マーブルチョコみたいな、筒の紙パッケージは凝りすぎ?
なにかに使えそうで、使えない太さ。
これであと50円くらいは、安くならないかなぁ。

ふむ。一見なんでもない、ただのボールペンに、
こんなにいろいろ言いたくなるのは久しぶりです。

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