ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

アテハカの炊飯器。

2005年10月23日 | blog
最初に断っておきますが、いくらここでそのモノにダメ出ししても、
身銭を切って購入した時点でもう、そのモノについては全肯定なわけです。

やはりフタを開けたときの衝撃がおおきいですね。
どう見ても5合炊きサイズの直径から「偏芯」した3合釜。

推測ですけど、イマドキの炊飯器って、
前後に長くて左右が狭い設計でしょう。
そのモジュールを「流用」して、収まる「正円」を描いたら
あの直径になったんじゃないかな。

イメージとしての「お釜」を表現したスタイリングだとおもうんですけど、
イメージだけになってしまっているのが残念。
機能美にこだわるひとは、この時点で買わないでしょうなぁ。

汚れやホコリは、心配したほど気になりません。
べつに、「溝」があっても「つや消し」でも。

文字が、ボタンの下側に書かれているのは、
シロートっぽいと言えるかもしれません。
指で隠れるし、いまだに一個下のボタンを押してしまう。

ピクトやフォントは、
もちろんかっこいいですけど、
意味がよくわかんないし、サイズがちいさい。

多少見にくくても、多少わかりにくくても、
かっこよければいい、ということですね。
このデザインした人たちが、世にある
「かっこいいけど/ちょっと使いにくいもの」に、
「使えねぇ」とか文句を言っていないといいのですが。

こびりついたごはんをはがしたら、ロゴの印刷もハゲました。
そもそも炊飯器に「シルク印刷」って、なさそうですよね。
フィルムインサート成形とおなじ品管基準にはできないだろうし。

釜のフチを支えるポッチの、裏のツメが折れて取れます。
3個中、2個取れました。
差し込んであれば、実用上問題はないのですが、
なくなったら、フタとの気密も外釜とのクリアランスも
保てなくなりそうです。

部品を取り寄せるところですが、
自由ヶ丘のCIBONEで買ったら、保証書へのスタンプを忘れられました。
家電を家電以外の販売チャンネルにのせると、そういう弊害もあるのかも。
単に店員の凡ミスか。

流通チャンネルからパッケージまでこだわりまくったわりに、
買ったら、ビニールひもをかけてプラスチックの取っ手(ミドリの)をつけて
渡されました。
最後の最後にそれかい。

当時はZUTTOもなかったし、無印良品のしゃもじが置ける炊飯器も発売前で、
かっこいい炊飯器って、これしかなかったんですね。
今でも、置いておくだけで目を引く存在感のある炊飯器って、
ほかに無いでしょう。
そういう存在感が、炊飯器に必要かどうかは別として。


3合炊きでもじゅうぶんで、
収納スペースに困らない台所があって、
炊飯器自体を使う機会があまり多くなく、
だから「飾っておく」時間の方がながい。

そんな使い方をしている私にはピッタリです。
(付録のTシャツも大事に着てます)

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