向う岸

そうはいくか。

機動戦士ガンダム 第43話 「脱出」

2006-12-03 23:21:26 | 機動戦士ガンダム
機動戦士ガンダム 第43話 「脱出」


ガンダムとジオングは激しい戦いを繰り広げていた。

アムロ 「こう近づけば四方からの攻撃は無理だな、シャア!」
シャア 「な、なんだ?」
アムロ 「何故ララァを巻き込んだんだ! ララァは戦いをする人ではなかった!」
シャア 「チィィッ!」

両腕を破壊されたジオングはア・バオア・クーに逃げ込んだ。
ガンダムは左腕を破壊されながらも後を追った。

ホワイトベースは攻撃されたエンジンを切り離し、
ア・バオア・クーに着底した。

ガンダムはジオングの胴体を破壊するが、シャアは頭部を切り離して逃げた。
その時ガンダムの頭部はビームで破壊された。

アムロ 「まだだ! たかがメインカメラをやられただけだ!」

キシリアは司令室で自軍の不利を悟っていた。

キシリア  「私の脱出15分後にここを降伏させるがいい」
トワニング 「し、しかし」
キシリア  「グラナダの戦力と本国の戦力が残っているうちにな」
トワニング 「し、しかし、今となっては脱出こそ至難の業かと」
キシリア  「私が生き延びねばジオンは失われる」
トワニング 「…降伏後、私の身柄は?」
キシリア  「捕虜交換の折に引き上げよう」
トワニング 「はっ」
キシリア  「船の用意を」
トワニング 「直ちに」

アムロはシャアが待ち伏せていることを見切り、自分は
コクピットを離れ、自動操縦でガンダムを動かしていた。
天頂からのジオングの攻撃をガンダムはビームライフルで反撃し、
ダメージを与えるものの自らも右半身を焼かれ動けなくなった。

シャア 「その力、ララァが与えてくれたかも知れんのだ。
     ありがたく思うのだな」
アムロ 「貴様がララァを戦いに引き込んだ!」
シャア 「それが許せんと言うのは間違いだな、アムロ君」
アムロ 「な、なにぃ!」
シャア 「戦争がなければ、ララァのニュータイプへの目覚めはなかった」
アムロ 「それは理屈だ!」
シャア 「しかし、正しい物の見方だ」
アムロ 「それ以上近づくと撃つぞ!」
シャア 「今、君のようなニュータイプは危険すぎる。私は君を殺す」

アムロとシャアは生身で撃ち合いを始めた。

Gファイターで着いたセイラは、兄がいることを感じ、その方向に向かった。
基地の一室でアムロとシャアはフェンシングによる戦いをしていた。

シャア 「判るか、ここに誘い込んだ訳を!」
アムロ 「ニュータイプでも体を使うことは、普通の人と同じだと思ったからだ」
シャア 「そう、体を使う技はニュータイプといえども訓練をしなければ」
アムロ 「そんな理屈!」
セイラ 「止めなさいアムロ、止めなさい兄さん!
     二人が戦うことなんてないのよ、戦争だからって、二人が戦うこと!」

アムロの剣はヘルメット越しにシャアの眉間に刺さり、
シャアの剣はアムロの右肩を貫いた。

アムロ 「今、ララァが言った。ニュータイプは殺しあう道具ではないって」
シャア 「戦場では強力な武器になる。止むを得んことだ」
アムロ 「貴様だって、ニュータイプだろうに!」
セイラ 「止めて! 二人が、ああっ!!」

爆風に吹き飛ばされ、セイラはアムロとシャアにぶつかった。
アムロは傷の痛みにうずくまる。

シャア 「アルテイシア」
セイラ 「兄さん、止めてください。アムロに恨みがあるわけではないでしょう!」
シャア 「しかし、敵にするわけにはいかん相手であれば、たおせる時に」
セイラ 「兄さんの敵はザビ家ではなかったの。」
シャア 「ザビ家打倒なぞ、もうついでのことなのだ、アルテイシア。
     ジオン亡き後は、ニュータイプの時代だ。
     アムロ君が、この私の言うことが判るのなら、私の同士になれ。
     ララァも喜ぶ」
アムロ 「な、何?!」
セイラ 「兄さんなんてことを!」

アムロは爆風で部屋の外に吹き飛ばされた。
シャアは爆発で瀕死となったジオン兵から、キシリアが脱出することを聞いた。

シャア 「ここも大分空気が薄くなってきた。アルテイシアは脱出しろ」
セイラ 「兄さんはどうするのです?」
シャア 「ザビ家の人間は、やはり許せんと判った。そのけりはつける」
セイラ 「兄さん…」
シャア 「お前ももう大人だろ。戦争も忘れろ。いい女になるのだな。
     アムロ君が呼んでいる」
セイラ 「アムロが…」

シャアはバズーカ砲を持ってキシリアの元へ向かった。
キシリアの乗ったザンジバルは脱出寸前にあった。

シャア  「ガルマ、私の手向けだ。姉上と仲良く暮らすがいい」
キシリア 「シャアか?!」

シャアの放った弾はキシリアの首を吹き飛ばした。

アムロは爆発が続くア・バオア・クーの中を抜け、
ガンダムが倒れている場所までやってきた。
ガンダムの上半身を発射し、アムロはコアファイアーに乗り込んだ。

アムロ 「ララァの所へ行くのか…」
ララァ 「殺し合うのがニュータイプじゃないでしょ?」
アムロ 「えっ、そうだな。どうすればいい?」
ララァ 「アムロとはいつでも遊べるから」
アムロ 「ララァ」
ララァ 「決まってるでしょ」
アムロ 「あ…。見えるよ、みんなが」

アムロには戦っているホワイトベースの仲間の姿が見えた。

アムロ 「セイラさん! 立って、立つんだ!」
セイラ 「…アムロ? アムロなの?! でも、ここはどこだか判らないのよ」
     …ここをまっすぐ?」
アムロ 「(そうです。そして500メートル行ったら左へ90度曲がって下さい)」

アムロはホワイトベースの仲間たちにメッセージを送った。

ブライトには退艦命令を出さないと全滅すると。
ミライには脱出用ランチの発進準備をさせるようにと。
フラウ・ボウには次の銃撃が終わったら走り抜け、ランチに向かうようにと。
カイとハヤトには撤退するようにと。

セイラはホワイトベースに辿り着き、脱出用ランチに乗り込んだ。
クルーが脱出すると同時に、ホワイトベースは爆発に沈んだ。

ブライト 「アムロが呼んでくれなければ、我々はあの炎の中で焼かれていた」
セイラ  「じゃ、じゃあ、このランチにアムロはいないの、ブライト?!」
ブライト 「いない。セイラやミライの方が聞こえるんじゃないか」
セイラ  「えっ?」
ブライト 「ジオンの忘れ形見のセイラの方が、我々よりよほど
      ニュータイプに近いはずだ。探してくれ、アムロを!」
セイラ  「で、でも、どうやって? 判らないわ?」

ア・バオア・クーは大爆発を起こした。

カツ、レツ、キッカの3人にはアムロの場所が判るようだ。
爆発の中、アムロの乗った。コアファイターがランチに近づいた。

アムロ 「ごめんよ、まだ僕には帰れるところがあるんだ。
     こんな嬉しいことはない。
     判ってくれるよね。ララァにはいつでも会いに行けるから」


(感想)
・ついに最終話。ホワイトベースが爆発したときにはちょっとウルウル来た。
・きちんと見直して本当によかった。



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