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(自己評価★★★★★)+泣ける物語
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2018-03-15 | 探検家


植村直己
『極北に駆ける』★★★★

過去へ遡って読むことになってしまったけど、
なぜか新鮮!植村マジック☆
よいのよよいのよ自己満足



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イヌートソア父さんは、私の姿を見て、「オー、私のエスキモー」とはやしたてる。私より十センチも背の低いナトック母さんは、フードのなかに両手をさしいれて頬をつまみ、赤ん坊をあやすようにしながら、「ナオミ、うまく縫えてよかった。これさえあれば、どんな寒い冬がきても大丈夫よ」と、いかにもうれしそうだ。三十もとっくに過ぎて、こんな子供扱いされたのははじめてだったが、私にはかえってそれがうれしかった。
ナトック母さんの好意にどうこたえたらいいだろう。私はすぐに適切な表現がうかばなかった。しかしなんとかナトック母さんにこのうれしさを伝えたい。私は「あたたかい、とってもあたたかい。それにピッタリだ」と叫びながら、せまい部屋のなかをとびまわり、ファッション・モデルのようにポーズをとってはしゃいだ。そして暗い外にとび出すと、屋根にかけてあるイヌートソア父さんの犬橇用ムチをとり出し、力いっぱいふり回した。



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ココの部分が何とも言えなく好き。微笑ましい!
植村さんの暖かさ。
あぁ!(心酔)

ラストのエスキモー達の笑顔が浮かぶ。
本来の野性味溢れる人間が存在していた記録、よき時代の冒険史と言える。
今はなき同様の犬橇旅*































どうゆう風の吹き回し?じゃないけど効果てきめん。

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