Strange Daze

映画、洋楽、JAZZがなにより好き!
そして最近メタボ対策でちょっぴりカラダ動かしてます(笑)。

CUBE

2005-09-30 00:43:55 | Cinema
『罠がある立方体の迷宮  解かなければ殺される・・・・』

正立方体の巨大迷路<キューブ>のなかに何らかの理由で閉じ込められた男女6人。部屋には天井、床、壁の4箇所に扉がある・・。各部屋には死に至る仕掛けが・・。罠の部屋に入れば確実に死ぬ。1辺26、全部で17576の部屋を罠をさけて無事出口を探し当てる事が果たしてできるのだろうか・・。そして、最後まで生き残れるのは?

「"CUBE"は幾何学の法則のように容赦なく美しく、人の心を動かさずにはいられない。才能あふれる監督の記念すべきデビュー作だ。(D.クローネンバーグ)
極めてシンプルでとてつもなくシャープで、驚くほど明快な作品!(江戸木純/映画評論家)
と、唸らせたこの作品は、カナダの無名監督ヴィンチェンゾ・ナタリの長編デビュー作品です。この作品には、ミステリー、ホラー、サスペンス、ドラマ、ゲームとあらゆる要素がぎっしり詰まっていて、トロント映画祭で最優秀新人映画賞を、サンダンス映画祭でも圧倒的な支持を獲得しました。

   

恐いのだけれど、なぜかのめり込んでしまう・・。このアイデアは素晴らしい。「うーん。こんな表現の仕方があったのか。」と、思わず唸ってしまった作品です。誰が作ったのか解らない "CUBE" のなかに、誰がどのように選んできたのか解らない6人の人間達。その人間達が繰り広げる生き残る為のサバイバルゲーム・・・。密室の中での極限状態における人間の弱さ人間同士の葛藤が絶妙に描かれていて、「あぁ、人間、欲がありすぎるとだめなんだな。」 などと思ってしまいます。窮地に追い込まれた時の人間の心理描写、これがこの作品のテーマなのではないでしょうか。
また、久しぶりに観て感じたことがもうひとつ。それは、この "CUBE" 全体がひとつの『社会』としてみたら・・・。選ばれた人間は「女医」「警察官」「数学社を目指す女生徒」「無気力な会社員」「自称、脱獄のプロ」そして、「社会から疎外されている精神を病んでいる青年」。どの者達も社会の『枠』の中に囲まれている(閉じ込められている?)。正常な一社会人として。いや、ひとりだけを除いて・・・。このひとつの『枠(社会)』の中から外へ(自由になる?)出て行くことが果たして良いことなのか・。また出て行けるのか・・。この作品を再度観て、そんな事を考えてしまいました。物語の中次々と死んでゆく登場人物たち。結局、『枠』の外には誰も出られないんですよね。なぜなら自分が正常な一社会人だと思っているから。そう思うとこの "CUBE"、 とてつもないテーマを持った作品じゃないかと・・・。答えは、多分ラストのワンシーンに込められているんでしょう。

久しぶりにこの映画を観てそんなことを考えてしまいましたよ。ちょっと大それた考え方かもしれませんけど(笑)。
ま、とにかくこの映画は中々のものですよ。一度ご覧あれ。

■「CUBE」関連映像
CUBE Trailer





【CUBE】
監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ
脚本:ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演:モーリス・ディーン・ウィント
    ニコール・デボアー
    デヴィッド・ヒューレット
1998年 カナダ作品

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4 Comments

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TBありがとうございます♪ (奈緒子と次郎)
2005-09-30 08:48:21
初めて見た時は衝撃でした!

こんなに謎だらけな映画ってあり~?って感じです。

でも、そこが魅力なんですよね(^o^)



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CUBE (Bono)
2005-10-05 00:20:03
こんばんわ、奈緒子さん、次郎さん。

レス遅くなってごめんなさい。



本当にこの作品、衝撃的ですね。

本当に何回観ても飽きないストーリーです。
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こんにちわ^-^ (モリオ)
2005-10-19 06:26:48
これ最高ですよね。

でも2はダメダメでしたし、「カンパニーマン」があまりにも酷似していて

ガッカリした記憶があります…。

でもこれは最高
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CUBE (Bono)
2005-10-20 00:21:28
モリオさん、こんばんわ♪

そうそう、これって何度観ても面白いですよ。

「カンパニー・マン」は、「CUBE」の応用型なんですよね。

でも、2度この手法を使うのってキツイですよね。

もうちょっと捻ってほしかったですよ。

今後のナタリ監督に期待です。

でも、なんかこの手の作品しか撮れなさそうな気がするのは私だけでしょうか??
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