Strange Daze

映画、洋楽、JAZZがなにより好き!
そして最近メタボ対策でちょっぴりカラダ動かしてます(笑)。

アメリカン・ビューティ

2008-08-06 23:11:11 | Cinema
42歳のレスターは、雑誌社で広告の仕事をしている冴えない中年サラリーマン。
郊外に買った洒落た一軒家に不動産ディーラーの妻、高校生の娘と一見、幸せな家庭を築いている。
しかし、仕事にも人生にも情熱を失い、夫婦仲はいつのまにか冷え、娘はカッコ悪い父を嫌って、ろくに口も聞かない。
彼も自分の欲求を殺し、自分をだましてなんとか体裁を整えている毎日である。
そんなある日、娘の同級生の美少女、アンジェラと遭遇したことから、彼の中の何かが弾けた。
自分の人生がいかに空虚だったかをいきなり悟り、それまでの自分を、いきなり捨ててしまった。
そして、ムラムラと燃え上がった中年男の恋心が、すべてを危険な方向へ変えてゆく・・・。

           

ごく普通の家族が、ごく普通の毎日を送ることがどんなにストレスに満ちているか、を描いたサム・メンデス監督作品です。実はサム・メンデスは、この作品がスクリーン・デビュー。イギリスの舞台監督をしていた人とのこと。初めて映画監督をして、いきなりアカデミー賞は、凄いですよね。

冴えない中年のサラリーマンが、娘の同級生に恋をして会社を辞め、アルバイトをしながら、彼女とのセックスを夢見て、ひたすらウエイト・リフティングに励む。
そんな夫に無関心な、成功する事にただしがみついている妻。父への嫌悪感で苛立つ娘。その友人も、自分を「特別なんだ」と思い込むのに必死。
また、隣の退役軍人は、自分の中にある欠点を恐れる余り、家族に厳しくあたり、ビデオカメラが友達の息子は、そんな父を敬いながら、影で ”薬” を売る売人・・。
物語は、こうした病んだ人々の醜悪さを暴きながら、悲劇へ向かっていきます。普通の人々が、普通の人間でなくあろうとしてもがいています。
この作品は、「家族の崩壊」を描きながら、夢を失った男の再生、そして「家族の再生」を描いた映画なんだと思います。
それと同時に「アメリカの空虚」をも描いたのではないでしょうか。この作品の中の登場人物全てが、現在の「アメリカ」を象徴しているのです。
いや、私たち全ての人々にあてはまることなのではないでしょうか・・。

           


最後に、レスターが劇中の中で言った『僕らは、普通の人間というインチキな広告だ。』というセリフが、印象的で心に残りました。

■「アメリカン・ビューティ」関連映像

American Beauty Trailer



American Beauty - music video





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【アメリカン・ビューティ(AMERICAN BEAUTY)】監督 /サム・メンデス
出演 /ケビン・スペイシー アネット・ベニング ソーラ・バーチ
ミーナ・スバーリ クリス・クーパー

1999年アメリカ作品 
第72回 アカデミー賞 最優秀作品賞、他5部門受賞

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3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
ケビン・スペイシー最高です。 (gonzo)
2008-08-15 21:21:08
アメビューのケビンスペイシーは最高ですね。
モノローグがなんとも言えないっす。
そしてラストの表情も。
返信する
暑中お見舞い申し上げます。 (roko)
2008-08-16 21:58:38
ぼのさんこんばんは♪
トラバありがとうございました。
究極は「女は超~♪現実的で・男は幾つになっても純真でロマンチスト^^;」ですね。
隣の芝生は青く見えるとも言えます(笑)
両家の娘と息子がキーポイントですね。
アメリカ主導の資本主義経済をたどる国は少なからずやこういう問題は抱えてるんでしょうね。

追伸>アネット・ベニングの演技は初めて観ました。
返信する
Unknown (ぼの)
2008-08-17 00:23:46
>gonzoさま
あのケビン・スペイシーのラストの表情は
私は背筋が凍る思いをしましたよ。

>rokoさま
この作品でケビン・スペイシーの演技が評価されているんですが、
アネット・ベニングも中々素晴らしかったと思いません?

この映画公開以降、このような題材の作品が多く公開されるようになりましたよね。
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