公務出張マイレージ加算、私的使用いいの？（Yahoo! ニュース/読売新聞）
私の結論は簡単で，「当然いい！」です．理由を述べます．
(1) 出張者のマイル蓄積自体を禁止することは無意味．なぜなら，それをしても，税金の使用は1円も減らないから．むしろ，本来航空会社が利用者に還元すべき利益が還元されなくなるのだから，公務出張のマイル蓄積禁止は税金を使った航空会社への不当な（間接的）利益供与ですらある！
(2) 出張者個人に付与されたマイルを省庁が回収する（たとえば，公務出張のマイルを省庁が管理して本人の公務出張に再利用する）ことは現実的に不可能．そのことで節約できる旅費より，マイルを管理するために必要な人件費の方がずっと大きいから．
(3) したがって，出張者のマイル蓄積や私的使用に省庁や納税者が干渉すべき理由はない．
「旅費が税金から支払われる公務出張のマイルで出張者が得をするのはけしからん」という考えについては，ここではその是非は論じません．しかし，そこから『だから公務出張のマイル蓄積を禁止せよ』という結論に至る推論が，決定的に間違っているのです．マイル蓄積を禁止しても，得をするのが出張者個人から航空会社に変わるだけで，本質的な問題解決にはなりません．
「けしからん」と思うのであれば，省庁のなすべきこと（納税者が省庁に要求すべきこと）は，出張者のマイル蓄積を禁止することではなくて，
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マイルが付与されない代わりに運賃が割引になる「公務出張運賃」を航空会社に認めさせるために，航空会社と交渉する（あるいは，法律を作る）
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ことなのです．
ところで，
「おれにまかせろ」法律事務所―出張でたまったマイレージで夏休み旅行しちゃダメ？（夕刊フジblog）
↑これは公務でなく民間企業の話ですが，至極常識的な見解であり，私はこの見解を全面的に支持します．
仮に私が中小企業の経営者で，社員を頻繁に出張させているとしたら，マイルの蓄積と私的使用を禁止するどころか，むしろ，積極的に奨励します．そうすることで，出張者の労働意欲が高まって出張先でよい仕事をしてくれれば，それは会社に利益をもたらすからです．逆に，「出張で得たマイルは会社に報告せよ」などというケチ臭い規則など作ろうものなら，出張者に限らず社員の士気が低下するのは必定で，そのことによる損失はマイルの回収による旅費の節約分をはるかに上回るでしょう．
私の結論は簡単で，「当然いい！」です．理由を述べます．
(1) 出張者のマイル蓄積自体を禁止することは無意味．なぜなら，それをしても，税金の使用は1円も減らないから．むしろ，本来航空会社が利用者に還元すべき利益が還元されなくなるのだから，公務出張のマイル蓄積禁止は税金を使った航空会社への不当な（間接的）利益供与ですらある！
(2) 出張者個人に付与されたマイルを省庁が回収する（たとえば，公務出張のマイルを省庁が管理して本人の公務出張に再利用する）ことは現実的に不可能．そのことで節約できる旅費より，マイルを管理するために必要な人件費の方がずっと大きいから．
(3) したがって，出張者のマイル蓄積や私的使用に省庁や納税者が干渉すべき理由はない．
「旅費が税金から支払われる公務出張のマイルで出張者が得をするのはけしからん」という考えについては，ここではその是非は論じません．しかし，そこから『だから公務出張のマイル蓄積を禁止せよ』という結論に至る推論が，決定的に間違っているのです．マイル蓄積を禁止しても，得をするのが出張者個人から航空会社に変わるだけで，本質的な問題解決にはなりません．
「けしからん」と思うのであれば，省庁のなすべきこと（納税者が省庁に要求すべきこと）は，出張者のマイル蓄積を禁止することではなくて，
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マイルが付与されない代わりに運賃が割引になる「公務出張運賃」を航空会社に認めさせるために，航空会社と交渉する（あるいは，法律を作る）
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ことなのです．
ところで，
「おれにまかせろ」法律事務所―出張でたまったマイレージで夏休み旅行しちゃダメ？（夕刊フジblog）
↑これは公務でなく民間企業の話ですが，至極常識的な見解であり，私はこの見解を全面的に支持します．
仮に私が中小企業の経営者で，社員を頻繁に出張させているとしたら，マイルの蓄積と私的使用を禁止するどころか，むしろ，積極的に奨励します．そうすることで，出張者の労働意欲が高まって出張先でよい仕事をしてくれれば，それは会社に利益をもたらすからです．逆に，「出張で得たマイルは会社に報告せよ」などというケチ臭い規則など作ろうものなら，出張者に限らず社員の士気が低下するのは必定で，そのことによる損失はマイルの回収による旅費の節約分をはるかに上回るでしょう．
