タイ料理は中華料理の流れを強く受けていて、使われている食材や調味料も中華のそれと同じようなものが多々ある。例えば豚の血を固まらせたものや腐乳など。そんな中にタオチアオがある。
これは大豆を発酵させた調味料で、ほんのり味噌のような味がする。カオマンガイ(蒸し鶏載せご飯)のタレやパッブン・ファイデーン(空芯菜炒め)などに使われているのだけど、僕はこの調味料の隠れた驚きの使い方を知っているのでお教えします。
僕のように長く異国にいる人間でもやはり祖国の味が恋しくなる時があるのだけど、そんな時はこのタオチアオをあるタイ料理に入れて冷蔵庫で寝かせると、なんと味噌汁そっくりの味になるのです。そのタイ料理とは、これ。
そう、トムヤムクンです。人によってはトムヤムクンはタイの味噌汁のようなものと言いますが、まさかその当人もトムヤムクンが味噌汁に変わるとは思いもしないと思います。作り方は簡単。お風呂よりちょっと熱いくらいに冷ましたトムヤムクンにタオチアオを小さじ1杯入れ、かき混ぜずにそのまま一晩常温で保存します。この時に注意しないとならないのが必ずトムヤムクンは50度くらいまで冷ましてからタオチアオを入れること。そうしないとタオチアオの中に入っている酵母が熱くて死んでしまい、発酵が進みません。
そして一晩たったら蓋付きの容器に入れて冷蔵庫で3日ほど寝かします。そうしてできあがったのがこちら。
ちょっとねぎを足したらどっからどう見ても海老の味噌汁でしょ。でもこの方法にはひとつだけ欠点があります。それはちゃんと海老の入ったトムヤムクンよりも日本食屋で食べる味噌汁の方が安いと言うこと。それでもお隣さんからトムヤムクンのおすそ分けをたくさんいただいて困ってる時などには、ぜひお試しください。
(嘘)
ホントかと思った!
(これも嘘)