井出美和子 「カンボジア こんなとき何て言う?」 連合出版 2006.12.10.
カンボジア人は普段はお化粧しません。スッピンでいる人がほとんど。普段の生活の中でお化粧やセクシーな服を着たりすると、それだけで異端視されるような気がします。貞操観念が強いカンボジアでは、お化粧してきれいな服を着るだけで変なウワサをたてられる。だからパーティーとか結婚式とかのハレの場では、集団お見合いみたいな状態で女の子達はみんな自分を美しく見せようとがんばる。 でも、装飾品はなぜかOK。中学生でも指輪やネックレスやピアスをして学校に行っています。現金を持ちたがらない彼らは、お金を物品に換えて身につける習慣があるのでしょう。あとは、彼らのプライド。自分はこれだけお金持ちだと、装飾品でアピールしている気がします。 結婚相手に日本人を理解してもらうことはできても、その両親や親戚一同に理解してもらうことは無理でしょう。たとえ家族になっても、彼らが外国人を本当に受け入れるまでにはかなり時間がかかると思います。 彼らは同じカンボジア人でも、隣の家の人間ですら本当は信用していない。ポル・ポトの悲劇から30年。誰が加害者で、誰が被害者だったのか。もしかしたら、市場にいるバイタクは、当時少年兵だったかもしれない。隣に住んでいる人間は、クメール・ルージュとして自分の親戚を殺したかもしれない。彼らが本当に信用しているのは、血のつながっている家族だけなんじゃないか。 カンボジア人てすごく独占欲が強い。ヤキモチ焼きで、友達同士でも独占したがります。はっきりと棲み分けのできているカンボジア社会では、生きてきた環境が違う人たちが仲良くするのはとても珍しいことです。ゲストハウスのバイタクと留学生とか。男女関係が絡んでくるとなおさら。付き合ったり結婚したりすると、相手がちょっと異性と話すだけでも嫉妬して、ケンカに発展したりします。 カンボジア人男性と結婚しても、奥さんは一番大切にはしてもらえない。いざというときは奥さんじゃなくてお母さんのような気がする。お父さんは、お母さんに比べて存在感が薄い。もちろん、家の大黒柱で、怒らせるとすごく怖くて、お父さんの命令は絶対という感じはあります。ただ、カンボジアの男は毎日酒ばっかり飲んでてだらしがない。その点、カンボジアの女性は働き者。全ての家事をこなして、家計を支えるために縫い物をしたり、市場で物を売ったり。何かあったときに、一番頼りになるのはお母さん。 女性への暴力や差別が激しい国では、女性が自ら強くならないと生きていけない。カンボジアの女性は強い。彼女達の強さを良く知っているカンボジア人男性は、だから日本女性を好むのでしょう。
カンボジア人は普段はお化粧しません。スッピンでいる人がほとんど。普段の生活の中でお化粧やセクシーな服を着たりすると、それだけで異端視されるような気がします。貞操観念が強いカンボジアでは、お化粧してきれいな服を着るだけで変なウワサをたてられる。だからパーティーとか結婚式とかのハレの場では、集団お見合いみたいな状態で女の子達はみんな自分を美しく見せようとがんばる。 でも、装飾品はなぜかOK。中学生でも指輪やネックレスやピアスをして学校に行っています。現金を持ちたがらない彼らは、お金を物品に換えて身につける習慣があるのでしょう。あとは、彼らのプライド。自分はこれだけお金持ちだと、装飾品でアピールしている気がします。 結婚相手に日本人を理解してもらうことはできても、その両親や親戚一同に理解してもらうことは無理でしょう。たとえ家族になっても、彼らが外国人を本当に受け入れるまでにはかなり時間がかかると思います。 彼らは同じカンボジア人でも、隣の家の人間ですら本当は信用していない。ポル・ポトの悲劇から30年。誰が加害者で、誰が被害者だったのか。もしかしたら、市場にいるバイタクは、当時少年兵だったかもしれない。隣に住んでいる人間は、クメール・ルージュとして自分の親戚を殺したかもしれない。彼らが本当に信用しているのは、血のつながっている家族だけなんじゃないか。 カンボジア人てすごく独占欲が強い。ヤキモチ焼きで、友達同士でも独占したがります。はっきりと棲み分けのできているカンボジア社会では、生きてきた環境が違う人たちが仲良くするのはとても珍しいことです。ゲストハウスのバイタクと留学生とか。男女関係が絡んでくるとなおさら。付き合ったり結婚したりすると、相手がちょっと異性と話すだけでも嫉妬して、ケンカに発展したりします。 カンボジア人男性と結婚しても、奥さんは一番大切にはしてもらえない。いざというときは奥さんじゃなくてお母さんのような気がする。お父さんは、お母さんに比べて存在感が薄い。もちろん、家の大黒柱で、怒らせるとすごく怖くて、お父さんの命令は絶対という感じはあります。ただ、カンボジアの男は毎日酒ばっかり飲んでてだらしがない。その点、カンボジアの女性は働き者。全ての家事をこなして、家計を支えるために縫い物をしたり、市場で物を売ったり。何かあったときに、一番頼りになるのはお母さん。 女性への暴力や差別が激しい国では、女性が自ら強くならないと生きていけない。カンボジアの女性は強い。彼女達の強さを良く知っているカンボジア人男性は、だから日本女性を好むのでしょう。