いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

善徳女王 第23話

2013年03月29日 | 善徳女王
《あらすじ》

ソルォンの部隊に囲まれた三人は、ふたりの男の活躍で
なんとか窮地を切り抜ける。
男の戦いぶりをみたソルォンは、かつてのライバル、ムンノを思い出していた。

淵に飛び込み、追っ手をまいた三人は、下流の岸に流れ着いた。
トンマンに蘇生をほどこし、必死のユシンと
先ほどの戦いに興奮しきっている鶏肉男。
「なんだ、おまえ女だったのか」
そしてふと、彼は気付いた。
「あ~、わかったぞ。お前、死ぬつもりだったんだな」
呆然とするトンマンに、「本当なのか!」と詰め寄るユシン。

傷つき、厳しい口調で、ユシンはトンマンを責める。
「自分に価値がないと思い、死のうとしたのか。
では、お前を守ろうとする私の思いはどうなる。
砂漠で死んだお前の母、心配している王女、そばにいる俺はどうなる。
今まで乗り越えてきたじゃないか」
「そうして、そうしてどうなるんです!」
先の展望が何も見えないトンマンはいらだって声を荒げる。
ユシンは、トンマンをなだめるように、新羅を出ようと提案した。
「なぜ、ユシン郎がそこまでするんです?
お父上や新羅を捨ててまで、なぜ!
僕が好きだから?そんなことあり得ないけど、
違うならなぜそこまでしようと思うんですか!なぜ!」
行ってしまおうとするトンマンを引き留めて、ユシンは言った。
「違うとは言ってない」

今度は、そんなことを口走ってしまったユシンがトンマンの顔をまともに見られない。
トンマンもぎこちなく、声をかける。
「同情しているんですね。わかりますよ。
さっきの言葉は、いま取り消していいですよ」
ユシンはきっぱりとトンマンに向かって言った。
「私はお前を選んだ。お前と国を出る。
あの牢の中で気が狂いそうだった。
二度とお前をあいつらに渡さない。そしてお前を誰にも傷つけさせない。
それが、お前自身であってもだ」

ユシンの精一杯の言葉だが、きいていた鶏肉男は大笑い。

その頃、チョンミョンはアルチョンに助けを頼み、
ユシンとトンマンの救出に出かけた。
王とウルチェ大等は、チョンミョンが心配で保護に乗り出した。
ミシル陣営は、トンマンを取り逃がしたことで、事態を静観するかまえだ。
チルスクは、ソファが陛下に捕まっていると考えている。
実はミシルが確保していると知れば、どう動くかはわからない。
ソファを治療している僧のもとに矢文が届く。
この亀の印が意味するものは?

チョンミョンは現地に入り、ソヒョン公を叱責する。
「トンマンを殺せば、あなたが望むものは何も手に入らないでしょう。
ユシンとの婚姻も流れ、伽耶勢力は王室には入り込めなくなる。
ミシルに出来て、私には出来ないと思いますか!」
ソヒョンは謝罪し、あらためて王女の命を受け、トンマン確保に乗り出すことになった。

洞窟に隠れていたトンマンたちは、近くに捜索隊が出ているのを知った。
脱出するための船を手配するという鶏肉男に頼み、
ふたりはとりあえず隠れているしか手がない。
「赤と紫の郎徒には気をつけろよ」

チョンミョンは、アルチョンにすべての事情を話した。
「お前には命をかけてもらいたい。何もわからぬまま、命はかけられないだろう」
「失礼ですが、聞かなかったことにします」
アルチョンにとって、トンマンは命の恩人であり、ユシンは親友だ。
それだけで命をかける理由としては十分だ。

ソルォンらは、ヤンジ村を捜索するが、もちろんユシンたちは見つからない。
それどころか、いつのまにかムンノも姿を消していた。

上天官ソリは、再度ミシルに進言する。
「魚座が双子座に侵されています。トンマンは今のうちに殺すべきです」
ミシルは鼻で笑って相手にもしない。
「宮主様、なぜ王妃にこだわるのです?
以前申し上げたではありませんか。王妃でなくとも、すべてが手に入ると」
「ええ、すべてを手に入れました。天の意志さえもね。
双子の王女など怖くはありません!」

ソリはミシルの傲慢さを心配し、ミセンと共謀して密かにトンマン暗殺の計画を立てる。
実行者はテナムボ。
毒矢を使ってトンマンを、殺す手はずだ。

夜のヤンジ村に、ソルォン、チョンミョン、鶏肉男が集まっていた。
それぞれが事情を抱え、いなくなった医者のムンノを捜そうとしている。
赤子を抱えた女がこっそりと村を出ようとしている。
不審に思ったアルチョンはその後をつけ、その後を鶏肉男たちはつけていった。
アルチョンは尾行者に気付き、鶏肉男を問い詰める。
かみ合わない会話の中で、やっと誤解は溶けかけて、
王女の一行はユシンたちの潜む洞窟前まで連れてこられた。

腰の刀を取られて脅されたコクサフンとテプンが、大声で名前を叫ばされた。
「お前、なぜこのようなことを!捜索隊に見つかるやもしれぬ!」
必死の王女の叫びを聞いて、ユシンもトンマンも洞窟から走り出てきた。
ひしと抱き合う、双子の姉妹。

トンマンとチョンミョンはふたりだけで話し合った。
「トンマン、国を出なさい。逃げて。
私も、父や母でさえ助けたくても助けられない。
無力なのは前からわかっていたけれど、今回は思い知らされた……」
姉妹のように、すごしてみたかったというチョンミョンに、
感謝の言葉を伝えるトンマン。
チョンミョンは母から預かった美しい服を手渡した。
トンマンのために、母が作らせていたチョンミョンとおそろいの服。
「着てみて、ぜひその姿を見たいわ」

トンマンが着替えをしている間、チョンミョンはユシンと言葉をかわした。
「トンマンに国を出るよう伝えた。妹を守ってやれない自分が情けない。
もう我慢できない。ミシルと決着をつける」
ユシンは、チョンミョンの前にひざまずいた。
「申し訳ありません。もう、王女様をお守りできません。
トンマンと国を出ます。トンマンを守り、大事にしてやりたいのです」
ハッとするチョンミョン。
そこへトンマンが、服を着て小屋から出てきた。
涙をこらえ、チョンミョンは声をかける。
「髪型も、きちんとしなければおかしいわ」
そしてそっと小屋へ、道具を取りに戻った。

「ずっと男装してたから落ち着かないや」
話しかけたトンマンに、硬い表情で答えるユシン。
「王女様に、国を出ると伝えた」
「……がっかりしてるはずです。ユシン郎は気付かないかもしれないけど、
私にはわかります。王女様がどれだけユシン郎を信頼していたか……」

チョンミョンは、トンマンの髪をとかしてやっている。
「トンマン、姉上と呼んでくれない?」
「今度、今度そうします。
王女様、ユシン郎はちゃんとお返しします。
王女様にとっても、新羅にとっても大切で必要な人ですから。
でも、国を出るまでは一緒にいたい。怖いし、寂しいから。
新羅をでたら平気です。逆に王女様が心配です。
ここは寂しいところだから。王女様を置いていくのがつらいです。
ユシン郎はきっと王女様にお返しします」
チョンミョンは、トンマンの手を取った。
「いいの、ユシン郎と一緒に生きていきなさい。
あなたを捨てた陛下や、あなたを守れない私や母上のことは、忘れなさい。
人として、女として生きて。
それから、トンマン……ううん、いいの。なんでもない。
必ず、必ず幸せに生きるのよ」
(私のかわりに幸せになって)とチョンミョンは思う。
(本当にユシン郎と一緒に行っていいの?)とトンマンは思う。

アルチョンから、王女との婚姻の話を聞かされるユシン。
「だから父上が……ウルチェ大等と取引したのだ。トンマンの命と婚姻が交換条件だな」
「それはおふたりの間の話だ。王女様は関係ない。王女様のお気持ちを考えろ」
アルチョンは、国を出るというユシンを説得しようとするのだが、彼の決心は固い。
「アルチョン、私の気持ちも考えてくれ。私は自分の心に逆らえない」
ユシンの強い思いに、親友アルチョンも黙るしかなかった。

ソルォン隊は、必死に山狩りを進める。
彼らに見つからぬよう、湖まで出て、船に乗る必要がある。
だが、隠れ家はトンマン暗殺を狙うテナムボによって発見されてしまった。
別れを惜しむ双子の王女。

ふたりは無事に脱出することができるのか。

(つづく)

脱出することができるのかって、できないだろうな~というのは予告を観なくても
想像はつくのですが、ちょっとつらい展開が待ち受けていそうでイヤですね。
しかしこれもある意味必然。
物語が続いていくためには、仕方がないのです。

まぁそんな話は次回に持って行くとして、
今回はお嬢さんたちが女としてつらい回でしたね~。

ユシンを愛し、信頼し、頼りにしてきたチョンミョン。
同じようにユシンに惹かれ、信頼し、頼りにしてきたトンマン。
そしてユシンは、王女を崇拝し仕えてきたものの、
男としての愛は、トンマンに捧げようと思っている……。

チョンミョンは偉い子でしたなー。
突然の告白にも取り乱したりせず。
さすが長年ミシルと渡り合ってきた王女様。
そして、トンマンも偉い子だ。
ユシン郎のことは好きだけれども、
彼を頼りにしているチョンミョンのことがもっと大事だから、
ユシン郎は返すね、って言うんだよ。
自分は、ミシルから逃げ出して自由に生きるけど、
チョンミョンはまたあの戦いに向かっていくのだから……。

姉妹で愛する男を取り合う展開になりゃしないかと心配していた私ったら、ばかばか!
ふたりは互いへの愛ゆえに、好きな男を譲り合っちゃうのよ~。
見方によってはユシンが一番可哀想なんですけど。
一生忠誠を誓った女性には、いいからいっといで、と笑顔で送り出され、
愛した女性には、私は平気だから姉さんを支えて、と言われるという……。

堅物のユシン郎も、愛には一途な男ですね。
自分の気持ちに嘘はつけないってさ。
この人、性格的にはお父さんより、ソルォンに似ている気がする。
ソルォンはミシルにすべてを捧げてるわけだから、愛の形はちょっと違うかな。
でも結構真面目で一途なところが似てる感じ。



前回から「お前を選んだ」ってしつこく言ってたけど、
やっと気持ちがトンマンに伝わったようでよかった。
トンマンもユシンのこと、好きだとは思うんだけど、ドキドキの初恋って感じではないよね。
花郎として自分を導いてくれた人への尊敬とか、
一緒に死地を乗り越えた戦友としての共感とか、
王女への愛情を分かち合う仲間としての絆とか、いろいろ混じって複雑なような気が。
トンマンにとっては、本当に頼りになる、男の人だよね。
信頼や尊敬が愛に変わっていったのかな。
王女を思って彼を譲るのは、激しい恋じゃないから?
姉を思う気持ちの方が強いから?
そもそもトンマンの性格がそういう子なの?恋より愛より義だという……。
でもまぁ、まだちょっと自分のことで精一杯か。
どうなるんでしょうね、ふたりの関係は。

双子が抱き合ったとき、感激しましたわ。
ああ、これでやっとトンマンの中のわだかまりというかウダウダが氷解したな、と感じました。
みんなが僕を憎んでいる、殺そうとしている、と自暴自棄になっていた心が、
自分を愛し、慈しんでくれる姉と再会して、もとの素直なトンマンの心に戻ったと思った。
この人は自分の姉さんで、自分を愛してくれている、それだけでもういいや、みたいな。
大事だよね。

チョンミョンとトンマンが並ぶと、やっぱりチョンミョン美しい~。
きれいにお化粧してるし、女性らしい顔立ちだからでしょうけれど、
う、やっぱりトンマンは幼くて、垢抜けない。
初期のチョンミョンを、やせぎすであまり好みじゃないって思ったのが嘘のようだわ。
ユシン郎も罪な男だね。

さて、ちょいちょい感動していたわたしの何かを、鼻で笑って吹き飛ばしちゃうのは、鶏肉男。

鶏肉男ってピダムのことですよ!

ってか、ピダムの名前が全然出てこないんで気を使って「鶏肉男」とか書いていましたが、
この人が、廃人を生み出したと言われる例のピダムさんですよ!
ユシン郎があっさりピダムって呼んでて、別に名乗りも何もなかったです。
(少なくとも字幕の上では。なんか聞き逃してますか?わたし)

ピダムはね~、ユシンとトンマンが深刻でも、その深刻さがかえっておかしくて仕方ない感じ。
ユシンの台詞を真似て、ひゃっはっは!と笑い飛ばしちゃって、
彼がきいたらめちゃくちゃ怒るでしょうね。
すでにちょっと怒ってましたけど。
性格上、ソリがあわないんですね、きっと。

河原でトンマンの前に行くとき、ずりっとすべって川に落ちますが、あれはアクシデントだよね?
思わず笑っちゃった。
NGにしなかったの、えらいなーと思いました。まさか演出じゃないよね。
逃げるときもひとりで笑ってて、危ない奴って設定ですね。
戦闘の余韻に浸ってひたすら楽しいのね、この人。
頭は悪くなさそうだけど、トンマンの役に立ってくれるのかしら、この人は。

赤だの紫だの黄色だの、郎徒たちはいっぱいで混乱しそうですね。
しかもそれぞれの名前がすごいじゃん。
日月星徒(イロルソンド)
青龍翼徒(チョンニョンイクト)
飛天之徒(ピチョンジド)

宝塚かっ!

テナムボは白虎飛徒(ペッコビド)だそうで、福山雅治似のハンサムですが、
大変おそろしい任務を背負わされてしまいました。
ミシルの言うこと聞いといた方がいいんじゃないの~と思いますが、
大年増のミシルの魅力は、さすがにこんな若い子には通じないみたいですね。
もし、女性としてのミシルにたぶらかされ、とりこ状態であれば、
宮主様の意向に反する命令は受け付けなかったはず……。
ミシルが自分の影響力低下を嘆くのももっともじゃ。

この小さなほころびが、次回、おそろしい結果を生むことに……。
観たくないけど、観ないとー!!


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