失態
だらりだらりと
秋の昼下がり
珈琲屋は
閑散として
駐車場は広々
車を入れて
降りようとしたら
あっと
お財布はすっからかんだと
気づいた
お金を
ATMから
引きずりだして
と
探していたら
哀しい疲れた車は
とらわれて
珈琲屋のウエイトレスは
冷たい顔を向けもせず
「お昼休みですので出て行ってください。
この方お二人はお約束の方ですから。
今すぐ車を出して出て行ってください。」
あーあー
説明したのに
無断駐車じゃないのに
ただうまい珈琲が飲みたいと
わざわざ
遠回りしてきたのに
中に入ってから
外に出ていけばよかった
と
後悔しても
苦い
涙を呑んでしまった
いいかげんな
だらりだらりの
もったいない時間を過ごしたのが悪かった
悪かった
センチに
無理やり過去に戻ったのが
悪かった
口直しのコーヒーは
いつものケーキハウス
にこやかな茶器に
少し
苦みが薄らいだ
ゆう しったい
ゆう したい
反省するお猿さん