主催:
少年社中
期間:2007.05.30~06.03
場所:中野・ザ・ポケット
少年社中の本格派ミステリー7年ぶりのリバイバルだそうな。ダブルキャストで、D(Drunk)バージョンに出演する本郷小次郎さんのお誘いで観に行った。
なお、ネタバレに該当しそうなことも書くかもしれないので、気になる向きはご注意を。
<Introduction>
「あなたが犯人を探そうとしなければ、
第二、第三の殺人は起こらなかったのではないか?」
孤島のアルコール依存症更正施設で起きた事件は更なる悲劇の始まりに過ぎなかった。
複雑に絡まる人々の思惑、そして過去と現在。
果たして誰が謎を解く鍵を握っているのか…。
お芝居が始まる前には大抵、「携帯電話の電源をお切り下さい」などの前説(?)があるのだが、本作では前説中のスタッフに舞台上の登場人物が絡む(酒に酔って文字通り(笑))という、凝った演出から始まる。
もう一つ凝ってると思ったのが、カメラアングル(というか観客の視点)が変わる事である。当然観客はカメラみたいに動けないし、舞台も回り舞台ではないので、役者が走り回ってアングルを変えるのである。役者は大変だが、なかなか面白い。
本郷小次郎さんが結構笑いを取ってたのだが、基本的にシリアスな話である。
で、その本郷さん演じる綾辻公平は、夏でもトレンチコートを着てるというキャラなので、汗だくになって演じていた。お疲れさまです(笑)。
内容の方も楽しめた。特に、綾辻が追っていた事件と協力者・山本由紀子(金崎敬江さん)が解こうとしていた事件が別物であると発覚したシーンは、何故かぞわ~ときた。若干、ミステリーに置ける反則に該当しそうなところもあったが(笑)。所謂ダイイングメッセージが、犯人特定に全く関係しなかったのも斬新である。
ちなみに登場人物は、綾辻(行人)、桐野(夏生)、森(博嗣) 、江戸川(乱歩)、折原(一)、宮部(みゆき)とミステリー作家の名前を使っているようである(カッコ内は元ネタの人物。敬称略)。で、山本って誰?(笑)。