
『宇宙戦艦ヤマト』実写版がついに公開です。(こないだアニメの復活編は複雑な思いをもちました…)以前にも、ヤマトのシンフォニーをテーマにヤマトネタを取り上げましたが、私ヤマトフリークです。作品のDVDと音楽CD(かつてはレコード)も全作品そろえています(ドラマ編のテープももってました)。リアルタイムに劇場で見たのは2作目の『さらば宇宙戦艦ヤマト』。古代進を筆頭にヤマトのキャラにも魅了されたし、メカニックな部分も好きだったし、もちろんどんな困難がたちはだかろうと立ち向かう精神、そして愛とロマンにあふれた物語にもどっぷりはまった。さらに故宮川泰氏、故羽田健太郎氏の音楽も素晴らしかった。
そのヤマトが実写化されるとは驚きです。だいたいこれまでもアニメの実写版の出来って満足できないのが多かった。「こんなんなら作らなきゃいいのに」って思うこともしばしば。さらに日本映画のSF大作の出来がこれまたハリウッドと比較すると陳腐すぎて日本映画の限界もいつも感じた。この2点からも、正直、見るのが怖い部分もありました。こういう思いを抱く人は多かったと思います。それでも、実写版、リアルヤマトを見たいといういう思いが勝った。

2時間15分の作品。監督は『Always 三丁目の夕日』の山崎貴氏。結論から言うと、ありのヤマトです。これだけのスケールの話、そしておれをはじめ多くの人に愛されている作品の実写化。これをある程度の尺でおさめて物語を構築しないといけない。与えられた難題は相当なもの。それは古代進を演じた木村拓哉(キムタク)をはじめとする俳優陣にもいえる。突っ込みたい部分もあるし、満足できない部分もありますが、それを差し引いても一つの作品として作り上げたことは素晴らしいと思います。日本が世界にほこるヤマトで世界に挑戦する意気込みは十分。映像的には、ハリウッドがヤマトを作ったらどんな感じなんだろうという思いもありましたが。
ストーリーは、1stヤマトのイスカンダル編と2作目のさらばを合体させた感はあるし、この作りはうまいと思いました。ガミラスの設定も、ありだと思います。アニメではなくリアルヤマトですから。2時間15分という尺がちょっと短い印象をもちました。3時間の作品にして、もう少し細かいエピソードをいれたら相当すごいものになっていた気がします。(予算の制約もあったのでしょうが。)
最初に、俳優陣の撮影が終了し、あとVFX(視覚効果)の編集にかなりの時間を費やしたとのこと。どこかのセットで撮影したのではなく、ほとんどがブルースクリーンをバックに背景をイメージして演じたそうです。その辺は、画面から若干閉塞感のようなものは感じました。
ちょっとつっこみ部分は、ヤマトの戦闘が、ワープと波動砲に頼りすぎで・・・第一艦橋のセットも若干安っぽく感じてしまったのと、あのヤマトの服もなんか安っぽい感じもして・・・もちろん平均水準はクリアなんですが。

物語の中心は、木村拓哉演じる古代進。他の作品だったら主役級の俳優陣が脇を固めているのもすごい。あくまでもキムタクが中心。そしてキムタクの演技もあつい。おれキムタク嫌いじゃないです。男から見てもかっこいい。このヤマトも彼の代表作の一つとなるでしょう。ただ、TVや映画でも彼の作品、けっこう見てるのですが、どのキャラもキムタクが演じると、良くも悪くもキムタク色に染まる。森雪役の黒木メイサもよかったです。(沢尻エリカの森雪も見てみたかった気もするけど)ただおれやみんなが抱いている森雪のキャラとは違います。この辺は、それぞれがもっているイメージというのがあるので、難しいところですが。それぞれのキャラ名を踏襲する必要があったのかな~とも思います。
沖田艦長演じた、山崎努はすばらしい演技と存在感だった。古代進の兄・守の堤真一はまり役だな~。佐渡先生の高島礼子もありだと思います。(黒木メイサとともに美脚大賞受賞者の出演ジャン)ブラックタイガー隊長の加藤はイメージちがうなー。
原作どおり、アナライザーの声を緒方堅一氏、デスラーを伊武雅刀氏なのはニヤリです。後でわかったのですが主題歌を歌っていた佐々木功氏がナレーションだったとは。この配役は粋です。


音楽は、ベース部分は、ヤマトのシンフォニーが使われているけど、アニメ版ほどの奥深さはなかった。『さらば』でヤマトが要塞に突っ込む前のBGM「想い出」は名曲。(おれのなんちゃってピアノの18番)大和で世界に勝負するのだから、スティーブン・タイラーの力を借りなくとも、あえて昭和の匂いのするロマンあふれる「真赤なスカーフ」もありだったと思うのですが。あれが流れてたら泣いたかも。
エンドロールに、原作の松本零士氏の名前がなかったと思う。原作は、アニメではプロデューサーという肩書だった西崎義展氏。しかし公開前に海で事故死されているというのもなんという因縁か。両者は、ヤマト著作権をめぐって泥沼の裁判を繰り返していた。元々は、コミック本にもなっている松本零士氏の『宇宙戦艦ヤマト』がすべての原点だと思う。そこからプロデューサーとして、TVシリーズを制作し、映画も次々に手がけ宇宙戦艦ヤマトの世界を拡げていったのは西崎氏の手腕だったと思う。どちらにしろ、この2人がいなければヤマトは日本を代表する名作、もっといえば文化になりえなかった。最終的には、なんらかの妥協点を見出したのが今回のクレジットになったのでしょうか。西崎氏の安らかな眠りもお祈り申し上げます。
実写版ヤマト、やはり賛否両論です。周囲で泣いている感じの女性も数人いた。点数はつけにくいですが、失望しないヤマトでした。逆に三部作くらいで作ってほしかった。最後に、昔、超合金の宇宙戦艦ヤマトもってたんですが、どこ行ったんだろう?今ならめちゃ価値あるんちゃう。
そのヤマトが実写化されるとは驚きです。だいたいこれまでもアニメの実写版の出来って満足できないのが多かった。「こんなんなら作らなきゃいいのに」って思うこともしばしば。さらに日本映画のSF大作の出来がこれまたハリウッドと比較すると陳腐すぎて日本映画の限界もいつも感じた。この2点からも、正直、見るのが怖い部分もありました。こういう思いを抱く人は多かったと思います。それでも、実写版、リアルヤマトを見たいといういう思いが勝った。

2時間15分の作品。監督は『Always 三丁目の夕日』の山崎貴氏。結論から言うと、ありのヤマトです。これだけのスケールの話、そしておれをはじめ多くの人に愛されている作品の実写化。これをある程度の尺でおさめて物語を構築しないといけない。与えられた難題は相当なもの。それは古代進を演じた木村拓哉(キムタク)をはじめとする俳優陣にもいえる。突っ込みたい部分もあるし、満足できない部分もありますが、それを差し引いても一つの作品として作り上げたことは素晴らしいと思います。日本が世界にほこるヤマトで世界に挑戦する意気込みは十分。映像的には、ハリウッドがヤマトを作ったらどんな感じなんだろうという思いもありましたが。
ストーリーは、1stヤマトのイスカンダル編と2作目のさらばを合体させた感はあるし、この作りはうまいと思いました。ガミラスの設定も、ありだと思います。アニメではなくリアルヤマトですから。2時間15分という尺がちょっと短い印象をもちました。3時間の作品にして、もう少し細かいエピソードをいれたら相当すごいものになっていた気がします。(予算の制約もあったのでしょうが。)
最初に、俳優陣の撮影が終了し、あとVFX(視覚効果)の編集にかなりの時間を費やしたとのこと。どこかのセットで撮影したのではなく、ほとんどがブルースクリーンをバックに背景をイメージして演じたそうです。その辺は、画面から若干閉塞感のようなものは感じました。
ちょっとつっこみ部分は、ヤマトの戦闘が、ワープと波動砲に頼りすぎで・・・第一艦橋のセットも若干安っぽく感じてしまったのと、あのヤマトの服もなんか安っぽい感じもして・・・もちろん平均水準はクリアなんですが。

物語の中心は、木村拓哉演じる古代進。他の作品だったら主役級の俳優陣が脇を固めているのもすごい。あくまでもキムタクが中心。そしてキムタクの演技もあつい。おれキムタク嫌いじゃないです。男から見てもかっこいい。このヤマトも彼の代表作の一つとなるでしょう。ただ、TVや映画でも彼の作品、けっこう見てるのですが、どのキャラもキムタクが演じると、良くも悪くもキムタク色に染まる。森雪役の黒木メイサもよかったです。(沢尻エリカの森雪も見てみたかった気もするけど)ただおれやみんなが抱いている森雪のキャラとは違います。この辺は、それぞれがもっているイメージというのがあるので、難しいところですが。それぞれのキャラ名を踏襲する必要があったのかな~とも思います。
沖田艦長演じた、山崎努はすばらしい演技と存在感だった。古代進の兄・守の堤真一はまり役だな~。佐渡先生の高島礼子もありだと思います。(黒木メイサとともに美脚大賞受賞者の出演ジャン)ブラックタイガー隊長の加藤はイメージちがうなー。
原作どおり、アナライザーの声を緒方堅一氏、デスラーを伊武雅刀氏なのはニヤリです。後でわかったのですが主題歌を歌っていた佐々木功氏がナレーションだったとは。この配役は粋です。


音楽は、ベース部分は、ヤマトのシンフォニーが使われているけど、アニメ版ほどの奥深さはなかった。『さらば』でヤマトが要塞に突っ込む前のBGM「想い出」は名曲。(おれのなんちゃってピアノの18番)大和で世界に勝負するのだから、スティーブン・タイラーの力を借りなくとも、あえて昭和の匂いのするロマンあふれる「真赤なスカーフ」もありだったと思うのですが。あれが流れてたら泣いたかも。
エンドロールに、原作の松本零士氏の名前がなかったと思う。原作は、アニメではプロデューサーという肩書だった西崎義展氏。しかし公開前に海で事故死されているというのもなんという因縁か。両者は、ヤマト著作権をめぐって泥沼の裁判を繰り返していた。元々は、コミック本にもなっている松本零士氏の『宇宙戦艦ヤマト』がすべての原点だと思う。そこからプロデューサーとして、TVシリーズを制作し、映画も次々に手がけ宇宙戦艦ヤマトの世界を拡げていったのは西崎氏の手腕だったと思う。どちらにしろ、この2人がいなければヤマトは日本を代表する名作、もっといえば文化になりえなかった。最終的には、なんらかの妥協点を見出したのが今回のクレジットになったのでしょうか。西崎氏の安らかな眠りもお祈り申し上げます。
実写版ヤマト、やはり賛否両論です。周囲で泣いている感じの女性も数人いた。点数はつけにくいですが、失望しないヤマトでした。逆に三部作くらいで作ってほしかった。最後に、昔、超合金の宇宙戦艦ヤマトもってたんですが、どこ行ったんだろう?今ならめちゃ価値あるんちゃう。
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>元々は、コミック本にもなっている松本零士氏の『宇宙戦艦ヤマト』がすべての原点だと思う。
主観論ならともかく、これは事実では無く、法的にも認められていない事ですね。
松本零士のマンガは、確かにアニメ放映前の連載開始でしたが、その根幹は「アニメ」から生まれた二次著作物です。(法的な事実)
松本零士は確かにデザイン・設定で大きな役割を果たしましたが、それは「会社の社員」的な立場での作業からです。
有名ブランドバック、デザイナーとブランド名は必ず一致するとは限りません。
松本零士は、スタッフの一人にすぎません。
>アニメではプロデューサーという肩書だった西崎義展氏
「原作西崎義展」との表記は、「ヤマトよ永遠に」「宇宙戦艦ヤマト完結編」で既に使用済みです。お間違いの無いように。
松本氏の関わっていない初期設定段階に、古代やユキの名前もデザインもありません。小竹や神麻などという名前と現在のヤマトキャラとはまったくちがうデザインと今のヤマトとはかけ離れたヤマトもありました。
西崎氏も、いきづまった状況で松本氏に美術設定(キャラ、メカ設定、美術)を依頼し、松本氏が今のヤマトのキャラ、世界観を造り上げたとありました。9さんも、デザイン・設定での松本氏の功績をさらっと指摘されていますが、実際、その総設定、世界観の構築という部分が非常に重要なエッセンスだと私は思っています。
その世界観をもとに松本氏の名前でコミックの『宇宙戦艦ヤマト』(秋田書店からでているの)があって、これまでけっこう多くの人の目に触れていると思います。あの作品には、キャプテン・ハーロックもでてきて松本ワールドが展開されていたので、ヤマトの原点は松本氏だという印象が、私だけでなく多くの人にもたれているのではないかと思います。
西崎氏は、統括プロデューサーとして、ヤマトの世界を統括管理していると思っていました。西崎氏の中に、確固たるヤマトワールドがあり、その世界を作り上げるために各方面の才能の力を借りた。そして優れた脚本家、音楽家などが氏の期待に応えすばらしいものを生み出した。アニメにおいて、ファッションデザイナーにデザインを依頼されたりもしたと思います。オーケストラ編成の音楽も異例だったと聞きました。西崎氏は、天才的な閃きで、常識にとらわれず様々の試みをした。その勇気と才能には敬服しています。
1stヤマトは松本氏の世界観が強いと思いますが、『さらば』以降は、ストーリー、脚本も西崎氏主導だと私も思っています。ただ素材は、松本氏が生み出した古代や、雪、ヤマトのメカデザインを使用しているのが、裁判にもなってもめた点だと思っています。
ただ私は、熱狂的な松本氏のファンでもありませんし、西崎氏の信者でもありません。私が言いたかったのは、両氏がいなければヤマトは成立しなかったのではないかということです。
貴重なご指摘ありがとうございました。