Cafe & Magazine 「旅遊亭」 of エセ男爵

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気儘な旅人の「三文オペラ」創作ノート

絵画鑑賞記「第55回光陽展・広島展」(16)

2007-07-19 17:35:45 | 怒素人的美術蘊蓄録
<添付画像>:第55回光陽会出展作品、『語らい』・・


<作品の紹介>

作品番号: 35
作者氏名: 岡 本 邦 治 (会員)
作品題名: 『語らい』
受賞名:  会員奨励賞
住  所:  東 京


 先週末、久しぶり(たぶん、半年ぶり?)に我が郷里の夜の街を徘徊した。

 我が郷里は、明治維新後の開国以来、西端の九州熊本城に続く鎮台は広島城に置かれ、江戸時代的城下町から新生軍都として生まれかわる。 かくして、日清日露の両大戦に際し、朝鮮半島や支那大陸に向け、あまたの将兵を送り出した宇品港あり、、、。 かくなる街には当然ながら軍需産業栄え、且つ血気盛んな招集兵(若者)や職業軍人の群れるところ、必ずや「夜の産業」は盛んになり、中国山脈山懐を源流とする大田川の各支流の川端には、居酒屋はじめ高級料亭なるもの栄えた。

 飲む・賭つ・買う、、、。
 これ、人間男子と生まれたからには必ずや通過しなければならぬ「諸悪の3点セット」!
 かくなる3点セット揃えば必ずや、それを取り仕切る「ヤクザ世界」はびこり、もって隣の軍港「呉」(只今「やまとミュージアム」にて再興果しつつある旧帝国海軍誇る海軍工廠のあった街)と、我が郷里を場所的背景にして製作された深作監督名画は、すべからく「ヤクザのなりわい」を再現してやまないこと、記憶にある。
 そんな我が郷里には、「流川」&「やげんぼり」と称する夜の繁華街あり。 人口に比例して、今も尚、多くの飲食店存在する。 そんな夜の巷に久しぶりに繰り出し、我が学友HN氏及びプロ画家SK氏と共に「某クラブ」に立ち寄り、午後9時過ぎから翌朝1時30分頃まで閉店過ぎた時間まで、厚かましく長逗留した。
 たまたまボックス席満席にて、初めてカウンター席に停まり、グラスを交わす。 カウンター奥の酒棚を観れば、なんとなんと、最低でもバレンタインの18年物しかない! 我輩の好きなシーバスリーガルは、これ21年物しか置いていないのである。
 我輩、それらボトルのクオリティーを観て、想った、、、。 これ、ここの常連さんたち、皆さんは、ウイスキーの味を解って召し上がっておられるか? ならば、たいしたものだ。
 ご立派である! きょうび、飲屋の選択肢も増えて、多岐多様になった・・・
 
美酒楽酔飲めば天国
阿川 弘之,丸谷 才一,遠藤 周作,開高 健,吉行 淳之介,「世界の名酒事典」編集部
講談社

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 ナイトクラブには、よい酒とよい女がいるから、「クラブ」のカテゴリーになる。 (はずである?)
 そう、
 当・某クラブには、友人SK画伯好みの女性あり。
 もちろん、(我輩の尺度で測って)美人である。
 目の前に立ち居振舞うのみにて客を適度に楽しませ、且つ客から話題を引き出す「会話術」も心得た、すてきな女性である。

 おっと、脱線しすぎている!!!!
 なぜならば、
 ダンディズムを語るエセ男爵にして、決して「女性の話題」は差し控える、曲げてはならぬ「エセ男爵的ポリシー」あり!・・・
 本日は、約一回!このポリシーから逸脱するをお許しいただきたい。

 某ナイトクラブに話題戻し、、、
               そして、思った、確信した、、、。

 「確信した何か?」とは、彼女達(ホステスさんたちのこと)の「服装」は、いかにも品よく正しい服装をしておられること、あらためて気が付いた。

 画家SK氏好みのホステス嬢の服装は、薄いキャメル色のタイトスカートなるスーツ姿である。 ブラウス(シャツ)は、真っ白。 足元は、黒のパンプス。

 かくして、彼女と画家SKを巻き込んだ「我輩の話題」は、遅ればせながら最近になって(ようやく読んだ)吉行淳之介氏のエッセイ「無作法紳士」の読書感想から入ったのである。 昭和61年初刊の一冊にて、ブックオフでも100円では手に入らない貴重本である。 彼女はたちまち興味を示し、我輩の蔵書を是非にも貸してほしい、読んでみたい。等と請願される。 事の行き掛かり上、"Yes, it's OK!",,と答えるものの、若し「お貸し」する段になると、彼女とお会いしなければならず、街中にて再会すれば夕食などご馳走せねばならぬは、この世界の常識である。 食事の後は再度某ナイトクラブにお供しなければならなくなり、またもや時間と莫大なお金を失うことになる。 蛍雪風雪40数年にも及ぶ夜遊び三昧は、もう飽きている。 卒業こそしていないけれど、今やすでに、夜遊び道楽から中退しているから、いささか頭が痛い、、、。

不作法紳士―男と女のおもてうら
吉行 淳之介
集英社

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 そう、
    そろそろ本論になる。

 この絵画作品、描かれた複数の美女! エセ男爵的物差しにても、美女である。 スタイルもよい。
 しかし、絵画を観ていて、いささか不愉快である。

 「・・・?」

 そうです。 どの姿の服装も、芳しくない。
 女性の下着や下着の名称など、我が乏しい頭脳の辞書には語彙少なく、それぞれの呼称をどう呼んで良いか分からない。
 しかし、これを男性の下着で表現すれば、
 まずは、正面を向いている衣裳に関し、一言。
 これ、Gパンの上に、ステテコつけているようなものだ。 なぜに?ジーンズの上に下着的スカートを纏わねばならんのか?
 一番右のGパン履きの後ろ姿! これ、何で?お尻の割れ目を見せねばならんのか? たぶん、これ、振り返り正面向くと、臍出しルックではあるまいか? ヘソ見せて、どうするの?

 なぜこうも、きょうびの若い女性の装束乱れているか?! 節操無さ過ぎ、逆に色気など感じようも無いではないか?

 我輩の基準が「古ぼけて」来たか? 年寄り?老人的感覚に成り下がったか?

 違う!

 我輩の女性に対する「眼識」は、いささか自信ある。

 ダンディズムを語らんとするは、対女性への心使いなるものその底流にあり、、、。

 きょうびの女性の服装の選択肢、多様になったと思う。 多様は多様で構わない。 けれども、時と場所、さらにその女性自身の個性を逸脱した「服装」を、ただ単なる流行に流されるのみにて「選択」されるは、見るに凌ぎない。
 ここまでくれば日本全国津々浦々、若き日本女性の服装は一億総売春婦的感覚の一歩手前その寸前迄さらけ出してくるか。 どんな感性でもって平気に売春婦感覚を振りまくか全く理解できなく、みっともないことこの上ない。 なりふり構わずして、ストリップ劇場以下の卑猥的日本女性の立ち居振る舞い、はたまた動く飾り窓的傾向、否、時間と場所と立場を無視した、売春婦だらけの国家に成り下がったか?
 等と、
 錯覚を起こしかねない「服装選択の自由」!? まともな外国人から観察させれば、いかなる酷評出てくるか? そら恐ろしい次第なり。 実は我輩の懸念していた通り、我が郷里に在住する友人・ドイツ人大学教授の男性(40代前半)は、きょうびの日本人女性の日常装束に嫌悪感示し、まるでフランクフルトの公営売春婦及び三流ストリッパーに勝るとも劣らない卑猥さを、真っ昼間から振り乱し、(若し、ここが欧羅巴の某国であれば)いつ強姦に遭遇しても不思議ではない。と、豪語している、、、。

 申し訳ございません。 この絵画鑑賞後に残る印象は、絵画の芸術的印象から乖離し過ぎてしまう。 且つ、鑑賞後の気分は、はなはだ悪しきものである。

  <・続く・・



* 連載中第55回・光陽展」出展絵画鑑賞感想記事の(前回掲載記事)へは、こちらから戻れます・・

* 「光陽会」公式ホームページは、こちらから・・


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