見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

中学生円山

2014-06-20 | 本と漫画と映画とテレビ
トイレ図書に、クドカンこと宮藤官九郎の『え、なんでまた?』を導入。
『週刊文春』に掲載されている記事(2010~12年)をまとめたエッセイ集?

1話1話が、おしっこ1回分にちょうどいい長さ&面白さ。
仕事の話から日常の話までいろいろ。

脚本書きながら、役者して、バンドでツアー行って、
舞台観て、映画観て、禁煙に励んで
娘を幼稚園まで迎えに行って。めちゃめちゃ働きマン。

ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の脚本を書いたのは30歳のときなんだって。
すごいねー。

石田衣良のキザかっこいい原作を、よくまぁあんな風に解体できたものです。
原作では「空は今日も青いか?あたりまえのことを聞くな」つって超絶クールなキングが
ドラマじゃ「すごいよーパンツ見えるよー!パンツ!」って。。。ねぇ

途中の、映画『中学生円山』の撮影話が興味深くて
TSUTAYAにDVDを借りに行く。

ちなみに、氏いわく
映画は、「映画館で観た」が10だとすると「DVDで観た」は5。
「スマホ」は1で「脚本だけ読んだ」が3。
演技や編集などすべてが大画面を前提に作られているから、
画面が小さくなると微妙な心理描写とか伝えたいことがわかりづらいらしい。

確かに、この間PCの小さな画面で観たヒッチコックの『裏窓』は、遠景だらけで寝ちゃったー
それでも、DVDで5の鑑賞。


『中学生円山』

Maruyama

2013年公開の日本映画。
3作目の宮藤官九郎監督作品。

団地に住む、妄想大好きな中学2年生の円山君(平岡拓真)と
その団地に引っ越してきたシングルファーザー(草彅 剛)の
ハートフルクライムアクションムービー・・・?

冒頭でナレーションが入ったり、パラパラ漫画?が差し込まれたり、
そこはかとなく漂う『あまちゃん』感。

エッセイ本の中で、韓国映画を観たという話がよく登場するなーと思ってたら、
映画の中でがっつり韓国映画&ドラマのパロディ?オマージュ?が入っていて
これがすんごいあるあるで面白い。あるあるアカデミー。

″フィクションを作る人間として無意識に自粛していた表現。
 思いついてもやらないこと。そもそも思いつきもしないこと。
 そういうのを抜け抜けとやられると、悔しいと同時に勇気がもらえる。
 もしかしたら僕が韓国映画を見る理由はそこにあるのかも知れない。″

なんていう、エッセイ中のクリエイティブな発言に感心していたけど、
それをこんな風に昇華しちゃうのか!という驚きと笑い。

「安心の価格と真心のアフターサービス、トーワ電気デース!」って叫びながら
草彅剛の無機質な家で格闘を始める処刑人プルコギ(!?)とか、
ずっと「???? (ファンです)」のみで会話をする坂井真紀と電気屋とか・・・

これは・・・リスペクト?インスパイア?換骨奪胎?
ひたすら真面目にふざけている。


おじいちゃんが乗っ取る前の路上ライブで、
「行かないで~、行かないで~」って歌っていたのは、
『少年メリケンサック』のマサル君が演奏側から裏方に回り、
あのバンドに歌を提供したという「思い」でいいのかしら。

薔薇にも桜にも見えました。







コメントを投稿