バンビの独り言

バンビことけーちんの、あくまでも「独り言」デス☆

「SASPL (特定秘密保護法に反対する学生有志の会)」の林田光弘くんのスピーチ

2014-10-30 23:35:14 | 原発/環境/基地/貧困/政治

2014.10.25
「特定秘密保護法に反対する学生デモFINAL@SHIBUYA」が行われた。


「5分でわかる特定秘密保護法」

「特定秘密保護法に反対する学生デモFINAL@SHIBUYA告知CM」


「渋谷で特定秘密保護法反対デモ 学生ら2千人」
http://www.asahi.com/articles/ASGBT6CXJGBTUQIP030.html


アジカン、ゴッチさんインタビュー
https://twitter.com/gotch_akg/status/524353290859855872


学生が思うこと
http://21saspl.tumblr.com/


何で反対するのか
SASPLホームページ
http://aikihon123.wix.com/students-against-spl 

 


…………林田光弘くんのスピーチ…………

みなさんこんにちは。
長崎県長崎市浦上から参りました、みつと申します。

今日は皆とここで時間を過ごせている事、
こうやって皆の前に立つ機会をいただいた事、嬉しく思います。

僕が長崎から上京して早くも三年半が過ぎようとしています。

三年前、僕が上京して来た次の日。3.11が起きました。
大学の入学式は中止、授業は5月から始まりました。

その日から今日まで、僕はずっと、
ひたすら動くことで、
何も行動しないと誰かに責められるのではないか
という不安、と闘ってきたように思います。

初めの頃「絆日本」「頑張ろう日本」と叫んでいた人々は、
今や震災なんて無かったような生活に戻りました。

まるで全て解決したかのように、
原発の事も、避難民の事もテレビでは報道されなくなりました。

先行きの見えない不安から、
街ではレイシストと呼ばれる人たちが
東アジアの友人たちを
我が物顔で、罵しるようになりました。

気がつけば、
政権は日本を「強く」しようと躍起になっています。

頭の悪い僕ですら感じるこのおかしな社会を見て、
沢山のおじいちゃん、おばあちゃんが声を挙げています。
戦争を生き延びた彼らは警鐘を鳴らすのです。

今の雰囲気が、戦争が起きた時代、
戦争の時代と似ていると言うのです。

一応先の大戦について大学で学んでいる僕は、
戦争体験者の方と彼らと接する機会が多くあります。
彼らの話から彼らの警鐘の共通点を見つけました。

それはこの国が
「国家のための国民」へ歩もうとしているのか。それとも
「国民のための国家」へと歩もうとしているのかという点です。

周知の通り、先の戦争では多くの日本人が国家の為に闘い、
国民はその為の柱として死にゆきました。

今思えば、僕らが福島の問題について、
「怖い」「不安だ」と口にする事が出来ないのは、
漠然とそれを口にすると「この国はどうなってしまうんだろう」
という不安があるかもしれないと考えるようになりました。

僕らが今日声を挙げている「特定秘密保護法」は
一体誰のために作る法律なんでしょうか。

あまりに多く不安要素が残る事から、採択前から
パブリックコメント、デモなどを通じて多くの人が声をあげました。
しかし、政府はその声なんて「ごく一部の国民の意見だ」と切り捨てました。

それでいて、これは「国民のための法律だ」と言うのです。

確かに軍事的な秘密を秘密指定しなければいけないのは分かるし、
国家にだって秘密は必要だと思います。

ただ、どのような事が秘密にされるか秘密です。
なんて言われたら、
僕たち「国民」を騙すような秘密が作られるのではないかと
不安になるのは当然ではないでしょうか。

本当にこれは「国民」のための「国家」が作る法律、何でしょうか。

僕はこの法律、そして「集団的自衛権」などを進める政権の一連の行動は
「国家」のための「国民」を作り上げる準備を行っているようにしか見えません。

だからこそ僕は今日ここに立って、
それは勘弁してくれって叫びに来たんです。

もしかしたら、
僕がこうやって叫ぶ事で

非国民!売国奴!

と叫ばれる時代がくるかもしれないし、それはもう来ているかもしれない。
もし本当にそうなんだったとしたら、
僕は喜んで非国民になってやるし、売国奴になってやろうと思います。

僕は、沢山の友人達が感じている放射能について
不安なことをちゃんと声に出して言いたいし、
震災だって無かった事にしたくない。
震災の事をないがしろにしてまで、経済発展なんてほしくない。
「普通の国」になるための準備なんてしたくない。
ここまで躍起に経済発展を叫ばないといけないのでしょうか。
ここまで躍起に国防を叫ばないといけないんでしょうか。
今ある無駄を再分配すれば今の貧困層を救う手だてはないのでしょうか。
今ある外交の不安の原因を考えれば、軍事力以外の方法で国を守る手段はないのでしょうか。

僕は時々、こんな風に不安になったり、
どうしようもない気持ちになったりします。

でも、今、僕は希望に満ちた気持ちです。

確かに「今は」ちょっとおかしな日本かもしれない。

でも今日ここに集まったみんながやがて社会に出て、
それぞれの地へ飛び、
動き出した日にこの国がどんどん良くなる光景しか
僕には見えません。

実は、夏に仲良しのヒバクシャのおじいちゃん、やっさんから
「この国は林田くん達に託したか。」
って言われたとき正直あんまり自信が無い状態で返事をしました。

でも、今こそ、やっさんにもう一度伝えたい。

僕にはこんなに頼もしい仲間がいるということ。
そして、この国はそんな僕たちに任せて欲しいということ。

来年は先の対戦が終わってから70周年を迎えます。

今日まで日本が戦争なく平和に暮らしていけたのは、
言うまでもなくやっさん達のような先人達の努力のおかげです。

想像してください。
今から三十年後、今ここにいる僕たちの子ども達が
100年間戦争しなかった祝い鐘をこの地でなり響かせている様子を。

国家のための国民ではなく、
国民のための国家として確かに一歩を歩んだ今日この瞬間が、
三十年後の未来を導くことを信じて僕のスピーチを終えたいと思います。

ここのみんなと歩んでいける事うれしく思います。
みんなとここにいれて本当によかった。
どうもありがとうございまいした。

2014年10月25日

林田光弘


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 長女と「うちわの話」で盛り... | トップ | スーパー「やまのぶ」無添加... »
最新の画像もっと見る

原発/環境/基地/貧困/政治」カテゴリの最新記事