今日から3日間は昨年のセ・リーグドラフトの寸評をしたいと思います。
【中日】
自由 樋口 龍美 投 JR九州
自由 × × ×
1 ×
2 中田 賢一 投 北九州市大
3 ×
4 川井 進 投 日本通運
5 鈴木 義広 投 中部大
6 石井 裕也 投 三菱重工横浜硬式野球クラブ
7 中村 一生 外 国際武道大
8 小山 良男 捕 JR東日本
9 金剛 弘樹 投 日本通運
10 鎌田 圭司 内 トヨタ自動車
11 沢井 道久 内 東海理化
12 普久原 淳一 外 法大
選択終了
A(100)
壮絶。
優勝チームが容赦ない即戦力選手の補強を敢行した。
ここのところ高校生主体の指名であったが、今年は指名方針を180度転換して、即戦力主体の指名となった。外部から招聘され、球団内の支持基盤が弱い、落合監督ゆえの指名とも言えよう。
しかしながら、即戦力左腕、将来性のある大学生投手、即戦力内野手を補強したいという意図が明確にされ、それに従って、他に脇目もふらず指名した点は十分評価出来る。
今年は横浜の指名がベストといわれるが、チーム全体のバランスを考慮した補強という点では、12球団ベストは中日であろう。2・3年後、今年のドラフトを振り返ってみると、今年の中日のドラフトが実に効果的だったわかるであろう。
即戦力左腕3枚の指名は凄い。見事というより他ない。
西武との獲得競争に勝って獲得した自由枠樋口と早い段階から囲い込みの完了した4巡川井は即戦力として十分期待できる選手。
6巡目では中日が獲得する線が弱かった石井を指名した。横浜、日ハムが指名を予定していた即戦力左腕。上記2名の方が力的にはあると思うが、この左腕も今年の有力社会人左腕。
2巡中田と5巡鈴木は地方の大学生リーグを代表する投手。鈴木はともかく、中田は将来のローテーションの一角を期待される。
また、下位では貪欲に容赦なく野手を獲得した。
8巡小山は横浜高校時代は松坂と、亜細亜大学時代は木佐貫・永川らとバッテリーを組んだ有名捕手。肩の弱さとバッティングの悪さで、これまで指名されず、結局8巡での指名となった。しかし、よくよく考えてみると、今年横浜に在籍し楽天に無償トレードされた中村捕手は、ここ数年は肩が悪く、バッティングも悪かったが、1軍でレギュラークラスとして出場していたわけで、ひょっとするとお得な指名だったかも知れない。
10・11巡の即戦力内野手指名もそこまでするかっていう感じ。バッティングに秀でた選手でないということなので、鉄壁の井端・荒木のバックアップ要員としての指名であろう。
9巡金剛も社会人投手では有名だがプロレベル一歩手前というドラフトHPの評価なので、この選手の今後の活躍も見物である。
7・12巡の外野手もあえて獲得してくるところにも今年の中日ドラフトの意欲性が感じられる。
【ヤクルト】
自由 田中 浩康 内 早大
自由 松岡 健一 投 九州東海大
1 ×
2 ×
3 ×
4 川本 良平 捕 亜大
5 上原 厚治郎 投 沖縄電力
6 丸山 貴史 投 愛工大名電高
選択終了
C(50)
地味。
ヤクルトのドラフト戦略は金をかけるところにはきちんとかける。同じ地味でも、このあたりが、
広島の縮小均衡ドラフト戦略とは異なる。この結果、常時Aクラスと常時Bクラスのチームの違
いになって現れていると思う。
自由枠の田中は今年こそ調子は今ひとつだったでショートを守ったりもしていたが、常勝早稲田
のセカンドを低学年の時から任されていた逸材。内野手のリーダーとして宮本的な役割を期待さ
れる。土橋、城石の後継。
もう一人の自由枠、松岡はドラフトホームページの評価は今ひとつだ。広島との争奪戦に勝って
指名にこぎ着けた。
4巡川本はポスト古田としての指名だが、同様にドラフトページの評価は低い。打つ方に難があ
るため。もともと社会人時代の古田はバッティングは良かったわけではないから、関係ないとい
う考え方もあるが。
5・6巡の投手は1軍に上がるまでは時間がかかるだろう。
以上からすると今年は将来性をかった選手の指名となった模様。しかし、今年は逸材が豊富であり、パリーグ球団および一場問題でセリーグの球団も混乱しており、これらの問題に無風であった
ヤクルトはもっと意欲的な指名が出来たのではなかろうか。
特に、ヤクルトの野手の高齢化対策に田中以外に手を打てなかったのは、ドラフト戦略上最大の
ミスといってもよい。ロッテ指名の竹原・大松の指名、日ハム指名の鵜久森、巨人指名の亀井、
横浜指名の桑原、ドラフト漏れの慶応の池辺、西日本短大付の竹上あたりは本気で狙えば、獲れ
ないことはなかったはずだ。
特に中長期的な外野手の補強戦略の欠如が気になるところである。
2名程度外野手を指名してもよかったと思し、もしそうであれば、70点の出来だったと思う。
来年以降の巻き返しに注目したい。
【巨人】
自由 野間口 貴彦 投 シダックス
自由 三木 均 投 八戸大
1 ×
2 ×
3 ×
4 亀井 義行 外 中大
5 木村 正太 投 一関一高
6 星 孝典 捕 東北学院大
7 東野 峻 投 鉾田一高
選択終了
B(90)
自由枠2名はいずれも即戦力投手として十分期待でき、すでに10+α勝目処がついたと思う。
一場問題で、渡辺オーナー辞任に間で発展した今年のドラフトであったが、結果的には、この2名
の指名で、すでに80点以上の出来と言えよう。
4位の亀井も清水、斎藤あたりの後継として期待できる。
それ以降の選手は、おそらく現行の巨人の補強および起用方法を考えるとよほどのことがない限り、1軍で活躍するのは難しいと思われる。つまり、力がついてきたころには、その時々のスター選手をドラフトやFAで補強し、どうしても営業上や契約上補強選手を使うため、生え抜き選手が試合に出にくい状況にある。
【中日】
自由 樋口 龍美 投 JR九州
自由 × × ×
1 ×
2 中田 賢一 投 北九州市大
3 ×
4 川井 進 投 日本通運
5 鈴木 義広 投 中部大
6 石井 裕也 投 三菱重工横浜硬式野球クラブ
7 中村 一生 外 国際武道大
8 小山 良男 捕 JR東日本
9 金剛 弘樹 投 日本通運
10 鎌田 圭司 内 トヨタ自動車
11 沢井 道久 内 東海理化
12 普久原 淳一 外 法大
選択終了
A(100)
壮絶。
優勝チームが容赦ない即戦力選手の補強を敢行した。
ここのところ高校生主体の指名であったが、今年は指名方針を180度転換して、即戦力主体の指名となった。外部から招聘され、球団内の支持基盤が弱い、落合監督ゆえの指名とも言えよう。
しかしながら、即戦力左腕、将来性のある大学生投手、即戦力内野手を補強したいという意図が明確にされ、それに従って、他に脇目もふらず指名した点は十分評価出来る。
今年は横浜の指名がベストといわれるが、チーム全体のバランスを考慮した補強という点では、12球団ベストは中日であろう。2・3年後、今年のドラフトを振り返ってみると、今年の中日のドラフトが実に効果的だったわかるであろう。
即戦力左腕3枚の指名は凄い。見事というより他ない。
西武との獲得競争に勝って獲得した自由枠樋口と早い段階から囲い込みの完了した4巡川井は即戦力として十分期待できる選手。
6巡目では中日が獲得する線が弱かった石井を指名した。横浜、日ハムが指名を予定していた即戦力左腕。上記2名の方が力的にはあると思うが、この左腕も今年の有力社会人左腕。
2巡中田と5巡鈴木は地方の大学生リーグを代表する投手。鈴木はともかく、中田は将来のローテーションの一角を期待される。
また、下位では貪欲に容赦なく野手を獲得した。
8巡小山は横浜高校時代は松坂と、亜細亜大学時代は木佐貫・永川らとバッテリーを組んだ有名捕手。肩の弱さとバッティングの悪さで、これまで指名されず、結局8巡での指名となった。しかし、よくよく考えてみると、今年横浜に在籍し楽天に無償トレードされた中村捕手は、ここ数年は肩が悪く、バッティングも悪かったが、1軍でレギュラークラスとして出場していたわけで、ひょっとするとお得な指名だったかも知れない。
10・11巡の即戦力内野手指名もそこまでするかっていう感じ。バッティングに秀でた選手でないということなので、鉄壁の井端・荒木のバックアップ要員としての指名であろう。
9巡金剛も社会人投手では有名だがプロレベル一歩手前というドラフトHPの評価なので、この選手の今後の活躍も見物である。
7・12巡の外野手もあえて獲得してくるところにも今年の中日ドラフトの意欲性が感じられる。
【ヤクルト】
自由 田中 浩康 内 早大
自由 松岡 健一 投 九州東海大
1 ×
2 ×
3 ×
4 川本 良平 捕 亜大
5 上原 厚治郎 投 沖縄電力
6 丸山 貴史 投 愛工大名電高
選択終了
C(50)
地味。
ヤクルトのドラフト戦略は金をかけるところにはきちんとかける。同じ地味でも、このあたりが、
広島の縮小均衡ドラフト戦略とは異なる。この結果、常時Aクラスと常時Bクラスのチームの違
いになって現れていると思う。
自由枠の田中は今年こそ調子は今ひとつだったでショートを守ったりもしていたが、常勝早稲田
のセカンドを低学年の時から任されていた逸材。内野手のリーダーとして宮本的な役割を期待さ
れる。土橋、城石の後継。
もう一人の自由枠、松岡はドラフトホームページの評価は今ひとつだ。広島との争奪戦に勝って
指名にこぎ着けた。
4巡川本はポスト古田としての指名だが、同様にドラフトページの評価は低い。打つ方に難があ
るため。もともと社会人時代の古田はバッティングは良かったわけではないから、関係ないとい
う考え方もあるが。
5・6巡の投手は1軍に上がるまでは時間がかかるだろう。
以上からすると今年は将来性をかった選手の指名となった模様。しかし、今年は逸材が豊富であり、パリーグ球団および一場問題でセリーグの球団も混乱しており、これらの問題に無風であった
ヤクルトはもっと意欲的な指名が出来たのではなかろうか。
特に、ヤクルトの野手の高齢化対策に田中以外に手を打てなかったのは、ドラフト戦略上最大の
ミスといってもよい。ロッテ指名の竹原・大松の指名、日ハム指名の鵜久森、巨人指名の亀井、
横浜指名の桑原、ドラフト漏れの慶応の池辺、西日本短大付の竹上あたりは本気で狙えば、獲れ
ないことはなかったはずだ。
特に中長期的な外野手の補強戦略の欠如が気になるところである。
2名程度外野手を指名してもよかったと思し、もしそうであれば、70点の出来だったと思う。
来年以降の巻き返しに注目したい。
【巨人】
自由 野間口 貴彦 投 シダックス
自由 三木 均 投 八戸大
1 ×
2 ×
3 ×
4 亀井 義行 外 中大
5 木村 正太 投 一関一高
6 星 孝典 捕 東北学院大
7 東野 峻 投 鉾田一高
選択終了
B(90)
自由枠2名はいずれも即戦力投手として十分期待でき、すでに10+α勝目処がついたと思う。
一場問題で、渡辺オーナー辞任に間で発展した今年のドラフトであったが、結果的には、この2名
の指名で、すでに80点以上の出来と言えよう。
4位の亀井も清水、斎藤あたりの後継として期待できる。
それ以降の選手は、おそらく現行の巨人の補強および起用方法を考えるとよほどのことがない限り、1軍で活躍するのは難しいと思われる。つまり、力がついてきたころには、その時々のスター選手をドラフトやFAで補強し、どうしても営業上や契約上補強選手を使うため、生え抜き選手が試合に出にくい状況にある。