私は、映画を観るとき、他人の評価をいっさい参考にしないことにしている。一般の評価も、評論家の評価も含めて。と言うのも、以前、映画評論家、世間一般の悪い評価を参考にして、封切りのとき見るのをやめてしまった映画を、かなり後になって、BSの放送でたまたま観て、そのあまりの素晴らしさに、”なんでこれを今まで観なかったのだろう!””なんであの時、みんなの感想を鵜呑みにしてしまったのだろう”、と後悔したからだ。その映画と言うのは、「ゴッドファーザーPartⅢ」である。誰が何と言おうとあれは凄い。TVの画面で観ても、なんか画面画面の密度がものすごく濃くて、アル・パチーノの演技も凄い。そしてゴッド・ファーザーの三部作すべての濃密なシーンの数々は、「Ⅲ」のラストシーンのためにあると言ってもよい。と言う意味で、あの作品は傑作です。あの作品を批判するひとが、よくキャストについての不満、とくにマイケルの娘役のソフィア・コッポラへの不満を述べていますが、私的には、彼女で何の問題も無いです。と言うか、現在では映画監督として活躍している彼女の繊細さが感じられる演技だったし、彼女が巻き込まれてしまう、オペラにからめて描かれる「悲劇」は、見事としか言いようがないです。キャストへの不満と言うのは、おうおうにして、単に好き嫌いの次元でしかなく、感情に理屈をくっつけただけの、木を見て森を見ずの、本質的には感情的なものでしかないことが多い。映画評論家の評論も含めて。
まず自分の目と耳で観ないことには何も始まらないし、傑作を見逃すことになりかねない。
まず自分の目と耳で観ないことには何も始まらないし、傑作を見逃すことになりかねない。
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