脱力日記

スポーツ、本、映画ときどき仕事。自分の身の回りにある、ふとしたことを書き留めたいと思います。気軽にコメント下さい。

モウリーニョの流儀

2014-08-30 01:12:38 | 日記


今シーズン、セスクが移籍したことで凄く気になるチェルシー。レアル時代のモウリーニョには、考えにくい魅力的なサッカーをプレミア序盤では披露しております。

私、彼の見方を間違っていたのかも。

そんな反省を込めて読んでみました。

「モウリーニョの流儀」

この本は、インテルの新監督になったモウの2008年シーズンを振り返ったノンフィクションであります。

では、気になった言葉をご紹介。


「勝利のために最も重要なのは、すでに勝ち取ったものをすぐに忘れることだ。それはもはや過去でしかないのだから。会長は私に、インテルの歴史についての素晴らしい本を贈ってくれた。だがそれも過去でしかない。私たちは新しい本に新しいページを記さなければならない。私が勝者なのは、過去をすぐ忘れ、常に未来を考えるからだ。勝つためには、常に強力なモチベーションを持ち続けることが不可欠だ」


スポーツを始めとする勝負ごとや仕事に共通する、この本で一番好きな言葉。

そういえば、ポルトでチャピオンズリーグを制覇した後、優勝メダルを首からすぐに外して会場から、サッサと出ていったっけ。懐かしい。

「重要なのはどんなサッカーがしたいかだ。チームがある試合で、あるいはあるシーズンに、どんなサッカーを目指すのかというのは、システムではなくプレー原則の問題だ。ゾーンで守るか、ポジションチェンジを許容するかしないか。縦に奥行きのある陣形で戦うか、ロングパスとショートパスのどちらで攻撃を組み立てるか。これらがプレー原則だ。それが固まっていれば4-4-2だろうと4-3-3だろうと3バックだろうと、本質は変わらない。」

すぐに、システム論に走るマスコミへの強烈なアンチテーゼ。

要は形ではなく、どんなサッカーをチームがやりたいのか。それが一番大事だっつうことです。

「私の基本的なプレー原則は次のようなものだ。まずDFラインを常に高く保つ。次に、ボールを失った直後からすぐに3~4秒間の非常に激しいプレッシングを行うこと。そして、両サイドバックと第3の基準点となるプレーヤーを使ってのビルドアップ。最後に、アタッカーには最大限の自由を与えること」

まるで未来を予想しているよう。
バルサ、スペイン、そしてブラジルW杯でのドイツは、この方法で頂点に立ちました。強調しておきたいのは、これは8年前の発言であるということ。ちなみに欧州CLでは新人監督のペップが頂点に輝いた年でもあります。

日本の専門誌は、まさに今、生み出されたように、分析したりしております。

遅れてる。やっぱり遅れているのです。

「私が決してやらないのは、試合が終わった後マスコミの前で選手を批判することだ。敗戦や引き分けの後に逃げ隠れすることはしない。私は選手たちが守られ、落ち着いた気持ちを保てることは、マスコミを喜ばせることよりも100倍重要なことだと思っている」

いますよね~、すぐ選手を批判する指揮官。

でも、これ監督=選手も同義だと思う。

負けたからといってチームメートを批判するのはナンセンス。

チームのコンセプトが、上手くいっていたかどうかを話し合う、考えるべき。

いくらシュートを放ったって、全然ゴールに入らない、そんなアンラッキーな選手を責めたって始まらない。

そういう日もあるのです。

さてさて、今季のチェルシーはいつまで魅力的なゲームを続けられるのか。

インテル時代は、結局、現実的な戦いに舵を取り直しました。

モウリーニョの理想。
どんなもんか見てみたいものです。



甲子園の土

2014-08-27 23:17:57 | 日記


甲子園の土。

いつも、不思議に思ってました。
持って帰ってどうするんだろう。

こんな話が新聞に乗っていました。

岐阜県代表の大垣日大。
名将と呼ばれる阪口監督は、30回の出場で一度も生徒に、土を持って帰らせたことはないのだという。

なぜなら

「甲子園にあるから甲子園の土」だから。

方針はもう一つ。

「甲子園で涙を見せない。夢の舞台は、泣くためにあるんじゃない。やるだけやったら、勝っても負けても後は胸を張って笑顔でいいんだよ」

名言です。

競技に関わらず、凄くメンタル的にいい効果をもたらす考え方だと思います。

よくあります。

試合をする前から負けを怖れて尻込みしてしまう選手。

楽しむ。

そんな感覚で臨んだ方が、いいプレーが出来るに決まっているのに。

ワールドカップのブラジル代表は勝っても負けても泣いていました。

のしかかっていたのは、敗戦への恐怖と重圧ばかり。

もし、輝かしい自国開催の名誉あるメンバーに選ばれたんだ。それだけで十分さ。

そんな気持ちでプレーできていたら、どうだったんでしょう。

レベルどうあれアマチュアスポーツでも同じ。

人それぞれ、立場も年齢も仕事も違えど、試合が出来る。戦いに臨める。

それだけで、十分、幸せなんだよなぁ。

試合前にそんなメンタルになれれば、いいゲームができそうじゃないですか?


10人の味方

2014-08-27 23:10:02 | 日記


この前、サッカーの練習試合の後の反省会。後輩が、攻撃陣にこんな要望をしました。

ゴールに向かって欲しい。

確かに、前線の選手は相手に向かわなくては怖くない。パスばかり考えいる選手より、どんどんシュートを打ってくる選手の方が嫌なものです。

納得の発言なのですが、私には、その前段階が気になった。

ゴールに向かうには、前を向かなくてはならないんだよなぁ。

私がみた感じでは、その段階でチームがうまくいっていないように見えたのです。

サッカーって、一場面だけ取り上げて議論するのは、本当に難しいスポーツだと思います。

なんか妙案はないかなぁ。

どうやったら上手く前を向けるの?
ゴールに向かえるの?

そんなことを思いながら、欧州サッカーを眺めてみます。

まずバルサ。

イニエスタは常に半身をとってボールを受けて前を向く。本当にうまい。

ただ、これはバルセロナが特殊なチームであることも関係している気がします。

相手が引きまくるから、中盤には少しばかり余裕がある。周りがうまいっていうのも、もちろん、ある。

あまり参考にならないか…。

なのでプレミアにチャンネルを替えます。

アーセナル、チェルシーそしてシティ。

スペインよりスピーディで激しい中盤。

気になった選手は

カソルラ、セスクそしてシルバ。

スペイン人ばっかりでした…笑。

共通するのは、前に向く前に、何度も何度もボールを触れていること。

相手ゴールとは後ろ向きに受け、後ろにリターンパス。動き直して、半身になって、またパスを受ける。そしてまたパス。さらに動き直して、今度こそ、前を向いてパスを受ける。

ここで、ポイントになるのは、決してこの人たち、独力で前を向いていないということ。体を預けてパワー任せで無理やりターン。そんなことは巨人揃いのプレミアでは出来ません。っていうか、それはしない。

味方を上手く使っているのです。
テンポよく。

他の選手が、彼らの特性を理解して、きっちりサポートしているのも素晴らしい。

サッカーには味方が10人いる。

体の小さいスペイン人は、そんな基本を本当によく知っている。本当に理解している。

サッカーを議論する時。

このブログでも、散々言っている気がしますが、

サッカーは11人でやるスポーツである。

ここを忘れると袋小路に入る気がします。

誰かが犠牲になって、チームメートに道を作る。

時には、相手ゴールに背を向けるとしても、です。

後ろを向くから、前を向ける。

矛盾しているけど、サッカーでは正解なんだと思います。













狭間

2014-08-19 01:00:06 | 日記




つくづく難しい国だと思う。
我が国ニッポンのことです。

添付した画像は、有名デザイナーが作ったセブンイレブンのコーヒーメーカーのビフォーアフター。ネットでも話題になっていたので、ご覧になった方も多いと思います。

デザインの敗北。

そんな言われ方もされていますが、果たしてそうでしょうか。

少し考えれば、使い方は分かるでしょう。

ここからは、想像です。

何にも考えない、考えることをしない爺さんの客が店員に言います。

使い方分かんないよー。

次の日も次の日も店員は批判されます。

挙句、面倒くさくなった店側は、貼り紙をつけます。

ニッポンは、今、色々な狭間にあると思います。

世代の狭間です。

親切丁寧ばかり求める年配層にターゲットを持つのか。

それとも、格好良さ、美的意識が進化している若者世代にターゲットを当てるのか。

答えはある程度でています。

iPhoneです。
ご存知のように、ジョブズが作ったスマートフォンには、詳しい説明書がありません。

使いたければ学べ。

でも、それなのに、爆発的に日本でヒットしました。

そう、学ばない年配層より、学ぶことが苦痛でない世代が圧倒的に増えている証拠です。

それでも、日本企業は変われません。

少数の年配層の批判を恐れるから。

社内にいる年配層がストップしてしまうからです。

このままでは、どんどん進化を遂げる欧米の製品に勝てるわけがありません。

どこの世界でも同じです。
野球、サッカー。スポーツだって同じに見えます。

分かりにくいから
ストップ、ストップ、ストップ

もう少し若者に、責任を委ねないと。

話は戻ってセブンイレブン。

頑張ってるなぁと思う。
ナイスファイトだと、僕は思うのだけど。