MUSIC IS THE SCENERY

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インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

Palpitation - Palpitation

2010-06-03 00:53:46 | レヴュー

ここで書いたMaria VejdeとEbba Carlénによる
ストックホルムの女性デュオPalpitation。
08年の6曲入り『I'm Happy Now EP』に続いての
リリースとなるセルフ・タイトルのフル・デビュー・アルバム。
「What If」級の曲がもう2、3曲あればくらいの期待でしたが
予想を大きく上回る内容でした。

基本的には2人のギター、ヴォーカルとドラム・マシーン、
曲によってはトランペットが使われている程度の
ごくシンプルな構成です。
ドリームポップ、シューゲイズにも通じる
ポスト・パンク的なギター・サウンドは
切なさ全開のメロディアスな味付けがされていて
そこに被さるMaria Vejdeのガラガラしたハスキー・ヴォイスが
ノイジーな独特な雰囲気を作り出しています。

もっと単調なアルバムを想像していましたが
アイデアのある違う表情を持った11曲が収められています。
とくに最初の4曲が素晴らしく
1、2曲目は程よいビートのある切ない曲と明るめの曲
3曲目はミディアム・テンポで新味を見せてくれ
4曲目はイントロのトランペットから心に深く入り込んでくる
キラー・チューンの「What If」。

バンド名がPalpitation(動悸)なので
後半は多分、もたつくのではという嫌な予感も
5曲目以降は一転してビートを強調した曲が増えて
最後まで全く飽きずに聴くことができました。
前半はThe Radio Dept.、初期Like Honey、
後半はOliver North Boy Choirあたりを思い浮かべました。

歌詞カードがないのではっきりとは分かりませんが
die、killなどの単語がやたらと出てきて
かなり切ないことを歌っているようです。
とくに1曲目の「I Lost and Died」という曲では
I am afraid of losing you, I am afraid to die
のリピートです。

クリアなギター・サウンドとメロディー・センス
タイミングの良いトランペット
そして個性的な女性ヴォーカルの勝利です。
オススメ!!

「I Lost and Died」
「Love Again」(P3 Live Session)
「What If」 
「You and I」

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