今度はインド組曲です
今回はセルゲイ・ワシレンコ(1872年-1956年ロシア)作曲のインド組曲~Before Sunrise - Legend - Finaleをお届けします。
今度はインドを題材にした組曲です。前回ご紹介した中国組曲第1番では中国を感じさせるメロディーが多数登場するのですが、このインド組曲(全10曲)を聴く限り、インドをイメージさせるようなメロディーが聴き取れませんでした。
もっとも、私が知っているインドのメロディーと言えば、インド料理屋さんで流れているようなメロディーですので、あるいはインドに詳しい方がお聴きになった場合、違う印象を持たれるかもしれません。
どちらかと言えば、インドというよりも、イッポリトフ=イヴァノフの組曲「コーカサスの風景」(※第1番の組曲が有名でして、当サイトでは組曲の第2番をご紹介した事がございます)の雰囲気に近いものを感じます。
さて、あなたはどのように感じられますでしょうか?
是非、一度お聴き頂ければと存じます。
それでは曲のご紹介と参りましょう。インド組曲は10曲から構成されており、ご紹介します、第10曲目「Before Sunrise - Legend - Finale」の演奏時間は10分半ほどとなります。
なお、今回も「秘曲」とさせていただきます。
オルガン?の静かな響きで曲は始まります。その響きが続く中、まるで鬱蒼とした森の暗闇を表現するかのような、やや怪しい雰囲気を感じさせるメロディーが奏でられます。
しばらくすると、雰囲気は一転し、ハープの響きに乗って可憐で美しいメロディーが奏でられます。清楚な雰囲気が漂います。その後も、適度な清涼感も感じさせながら美しいメロディーが続きます。標題に反して、インドの雰囲気というよりも、イッポリトフ=イヴァノフ「コーカサスの風景」の雰囲気に近いものを感じます。
中盤になると、明日への希望を表現するかのような柔らかで優しいメロディーが登場します。
その後、オーケストラに合唱が加わり、高揚感が次第に増して行きます。
そして、物語の大団円を表現するかのように美しいメロディーがオーケストラと合唱により壮大に奏でられ、最後は高揚感の中で幕を閉じます
参考までに、私の所有するCDの中から1枚をご紹介します。
レーベルは、Marco Poloで、ヘンリー・シェク指揮、モスクワ交響楽団の演奏のものです