貧乏人入るべからず

このキャッチが大多数の貧乏人を刺激しました。10万元(約130万円)だとかなり限られますが、以前、北京の名所の入場料を思い切り値上げするニュースがありましたが、混雑緩和とともに、そうすることで自社と商品のステータスを上げる狙いがあるのでしょう。

しかし、ちょっと表現が直球過ぎました。入場料でも徴収すればよかったんではないかと。それはそれで話題を呼んで良いと思いますが。

鄭州の家具店「年収10万元以下お断り」 差別的看板
http://news.sohu.com/20050531/n225765103.shtml

昨日午後、記者がこの家具屋を訪れると、その看板はよく見えるところにおいてあった。しかし来客の足は途絶えることなく、来客者の経済状況を調べているようでもない。記者も店内を一回りしたが、多くの家具は凄い値段ばかりで、16800元のベッドや、20000元のソファーもあった。しかし、一部には千元前後の家具もあった。

出てきた後、この看板に気付いた李さん:「何でこんな消費者を差別する看板が入り口におけるのよ!早く見てたら絶対買ったりしなかったのに!」

電話で取材を受けた劉さん:「これはどういう意味だ?ウチのように月収2000元の家庭は家具を買うなってか?」

当局の指導もあり「誤解を与える」としてこの看板は下げたものの、「あれはブランドの位置づけをしたもので、入るなという意味ではない」と言い訳も欠かさない店側。

こういう時は掲示板で反応を見ると、どう捉えられているか分かります。

・そのうち「貧乏人と犬は立ち入り禁止」の看板が出てくるぞ
・これは外から来た貧乏な出稼ぎ用だ
・ま た 河 南 か

それなりの話題にそれなりのコメントが付く中、「ま た 河 南 か」は笑えました。本当はこんな書き方してませんけど。河南省は中国人の中でも評判悪いみたいですよ。良い具合に貧困してて、華北の犯罪者養成地域でもあり、嘘つきが多い…とろくでもない場所なんです。。

鄭州は河南省の省都ですが、中国人に民度を疑われる河南人。悲惨です。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

写真で見る温家宝

ウソ泣き首相が、聴覚障害者の子供に会いに行きました。相変わらずいい笑顔です。以前にも書きましたが、中共はいかつい顔が並ぶ指導者の中、唯一子供も近寄れる温和な顔で売っている親民首相ですから、笑顔が命です。いやあ、それにしてもいい笑顔だ。その半分でも、日本から来た大臣に向けてもらいたいもんです。
温家宝六一児童デーを前にろうあの児童を訪問、「感動した」 社会の愛を呼びかける
http://news.sohu.com/20050529/n225744846.shtml

今回のやり取りは読んでて寒々しさを覚えますので、訳しません。おじさんの笑顔だけ見てください。おじさんもそんなことやる暇があるんだったら、呉儀おばちゃんの代わりに日本にくればいいのになあ、とか、障害者をダシに使うんじゃねえ、とか言うのは大人ではありませんね。

=====

ウソ泣き首相といえば、昨年11月末に、陝西省で発生した鉱山崩落事故の際の涙と、工員を労うために坑道まで入っていく勇敢な場面が感動を呼びました。どれでもお好きなのをお取りください。

http://news.xinhuanet.com/photo/2005-01/03/content_2411196.htm
http://kuailedede8.blogchina.com/492210.html
http://www.chinataiwan.org/web/webportal/W4697483/A54666.html

泣くのはいいんですが、その後も事故続発です。ざっと調べただけなんで漏れもあるでしょうが、これだけで100人超えてます。

5月20日:山西省臨汾市 20人(同時に二山)
5月19日:河北省承市 45人(過去に2度爆発の前科あり)
5月12日:四川省攀枝花市 21人
3月17日:重慶市 19人
3月14日:黒竜江省七台河 18人

遺族には口当たりのいいことを言っておきながら、おじさんは国務院総理としての責任を果たしていません。これでは本当にただのおじさんです。昨年暮れの鉱山事故は、「鉱山」と役職に名前が付いている人間を飛ばして責任をかぶらせましたが、この散々な結果を見ると安全基準の見直しは放置されているとしか思えません。「遺族は面倒みます。彼らは私の家族だ」じゃなくて、死なない方法を普通は考えるもんですが、人権を軽視してもいい国は楽だなあ。ウズベキスタンから石油買ったりできるもんなあ。

鉱山も、春節に訪問したエイズ蔓延村も、聾唖の子供も、GW中に訪問した北京大学の学生のことも、全部忘れてるんだろうなあと、おじさんの100万元の作り笑顔を見て思いました。

おまけ:若き日のおじさん(赤い拡声器の後ろ)
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )

英雄ってなんだろう

 中高生の英雄 毛沢東が1位
http://cn.news.yahoo.com/050528/165/2c9ej.html

有効回答1018人(男:443人、女:575人)
調査地域:北京、上海、河南など

既にあちこちで報じられ旬はとっくに過ぎた気もしますが、もうちょっとだけ詳しくやります。

今の時期にこんなアンケート結果を出す意図はなんでしょう。特に意味が無いならアンケートを行った京華時報からこんなに転載される必要はないですし、何らかの意図があるとしか…ねえ。

英雄観とは人生観と価値観の具体的な表現であり、模範である英雄に対する認識は変わるべき時だと判明した。一部では周傑倫(ジェイ・チョウ)を英雄とする学生もいたが、ランクインはしなかった。彼はアイドルだが、英雄ではない。

父母が多くの英雄を抑えて2位にランクインしたのは、彼らが生きるために欠かせない存在であり、人生の指導者であり、自身と勇気を与えてくれるからだ

うーん、いわゆる「英雄」に対する考えが変わってるのに、毛沢東が一位というのはどういうことなんでしょ。周傑倫は英雄じゃないのに、劉翔が英雄とか、じゃあ姚明がランク外なのは実は中国人は口で言うほど評価してないのか、とか色々邪推も出来ますが、それにしても政治色の濃いアンケートです。

中高生なんだから、ジェット・リーなんか出してりゃ可愛げもあるんですが、任長霞なんか日本人の感覚ではなかなか出てきませんよね。英雄、ってなんだろ。

=====

【2位以下と感想】

2位 父母:父母が英雄ということは、「尊敬する人」という意味なのか

3位 周恩来:説明の必要なし

4位 雷鋒:解放軍の下っ端。車の整備中倒れてきた電柱の下敷きになり最期を迎える。ソ連かおとも決別し、孤立まっしぐらだった当時の中国に必要だった「英雄」

5位 劉翔:アテネ五輪の110㍍ハードル金メダリスト。その後筋肉バカ発言で話題に

6位 成龍(ジャッキー・チェン):中華圏では初のハリウッド進出。最近は寂れつつある香港の宣伝に躍起

7位 任長霞:昨年4月に無くなった河南省のどこかの公安局長、女性初。当時追悼特番がガンガン流れ、訳の分からん追悼歌が熱唱されていた。こういった「下々と実際に触れ合うお優しいお役人様」に中国人が弱いのは、民度

8位 劉胡蘭:戦後の国共内戦時に国民党によって15歳で処刑された共産党員。同名の劇があるとかないとか

9位 董存瑞:国民党との戦闘で自爆、享年19。爆破元帥の異名を持つ

10位 揚利偉:神船5号で宇宙に行ったパイロット。当時はまさしく「英雄」扱い。CMにも出ていたが、2年も経てばすぐ忘れるのはどこの国も同じか。6号での復権が期待される
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

孔泉と王毅の将来を勝手に考える

訂正(09:42):コメント欄をご覧下さい。一読者さんがエントリーの訂正をしてくださっています。どうも申し訳ありませんです。


2人とも日本ではすっかりおなじみとなりました。片や毎日のように吼えている映像を流され、もう一方は暑苦しい顔(あれのどこが端整なんだ)、顔は浮かびましたね。3日連続で孔泉ネタもどうかと思いますが、王毅と一緒なので少しは薄まるかと(濃くなるかも)。今日は勝手に2人の将来を考えてみたいと思います。

(注意;この話題を振っておいてなんですが、あまり元のサイトは見ないほうがいいかと。なにせ劉建超のド迫力画像が押し寄せてきます)

最近中国が一方的にキレだし、外交部報道官の顔をニュースで目にする機会が増えました。私が気付いたころには既にあの虫唾が走る顔ナンバー1の孔泉がのさばっていたんですが、現在の外相で昨年「日本のODAは無くても中国はやっていける」と言いつつ報道官に「やっぱり欲しい」みたいな事を言わせ、二枚舌をアピールした李肇星も昔は報道官だった(88年~90年)ようです。当時から二枚舌だったみたいですよ。

それ以前にも銭其琛(76~82年)の名前がありますし、もしかして外相になるための登竜門なのかも。しかし、前任の唐家璇は名前がありませんしし、現在の副部長で報道官の経験者は補佐の沈国放だけなので、最近の流行ではないかもしれません。前任者の経歴を見ると大体4年で転出してます。一時期全然会見に出てこなかったんですが、もう4年もやってるのでそろそろ転出もあるのかな。

そういえば対外連絡部というのもありました。現在第一副部長である戴秉国が王家瑞の前任だったんですが、そこから考えると、対外連絡部は同じ部でも外交部よりは格下なんですかね。と思って対外連絡部のサイトを見てみると、歴代の部長には喬石がいたりして、微妙なライン。まあ少なくとも出世コースではないでしょう。こっちに飛ばされると出世が遅くなると。

というか、何のためにあるのか全然知らなかったんですが、政党間の外交について業務を取り仕切っているようです。なるほど、与党の幹事長と会うのも仕事です。


もちろん外交部門ですから、どこに行くにしても外国語の一つも話せない(通常は英語)と大使としては厳しいんですが、孔泉の経歴は微妙です。何語が話せるとは書いてありませんが、国外経験があまり無いようですし、一度外交畑を離れているのも気になります。やはり中等国の大使から部長補佐程度が限界でしょうか。同年代の王毅とは完全に差がつきました。

=====

王毅は最近もちょくちょく見かけますね。おばちゃんの帰国(逃走)にもなぜか居合わせたり、京都で開かれた外相会談にも参加していたりと最近は単独での露出は控え気味みたいですが、六カ国協議をやっていた頃は外国部副部長として中国の代表でした。何をやったという記憶はありませんが(そういえば、去年のODA交換公文書署名式をドタキャンしました。ドタキャンは抗議のつもりなんですね)。

機能しなくなった会議から外れ、専門である日本に来たのは「中国が日本を重視している証拠だ」と言われていましたが、副部長序列第二位の揚潔篪が今年まで在アメリカ大使だったので、あながち間違いでもなさそうです。ただ、あんまり日中関係で役に立ってるとはいえませんけどねえ。

王毅の今後ですが、おっさんはちょうど下放されていたので入部が遅かった(82年)んですが、かなりのスピード出世ですでに在日本大使。もしかしたら、武大偉の次くらいには部長になれるかもしれません。その頃まで共産党があれば、ですが。

王毅といえばまたバカな発言をしたみたいですね。連絡もなしに逃げておいて「中国政府の対日政策は何も変わっていない」と言えるこの面の厚さ、こうでないと出世しません。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )

孔泉、お前の後ろには13億の中国人民がいる

こう訳すと孔泉に好意的で、事実好意的な意見が寄せられていますが、私には誰かの「孔泉、お前の背後に13億いるのを忘れるな」みたいな脅しにしか聞こえません。あ、人民日報の記事のことです。

お決まりのネットユーザからの「声」ですが、朝日の声が全く声になってないのと同様、中国のネットユーザの声など元々創られたものだし、というかそんな事を言った人間がいるかどうかも不明。地下評論員の存在も明るみに出て、いよいよ感もあります。「これはウチが言ったことじゃなくて、その人の意見だからよろしく」みたいな但し書きも空しいですね。それを選んだ時点で既に「ウチ」の意見に合致しているのですから。その割には「民意」として利用したり。

 ネットユーザ喝采
http://politics.people.com.cn/GB/30177/3416076.html
・孔泉の答弁は最高だ!今後ああいう風に答えよう。あなたは中国人民の心の声と尊厳を言ってくれた!13億の勤労で勇敢な人民が後ろにいる!我々はあなたを支持する!
・呉儀が小泉と会談しないのは、中国の立場を鮮明にしたものだ。小泉にガツンと食らわせてやったし、最高だ。実際小泉の間違った発言は、会談に良好な雰囲気を毒で冒した。だから早めに帰国した。非常に正常だ。孔泉の記者会見もよかった。

いつも不思議なんですが、彼らの一人称はなぜ「我々」なんでしょうね。思考を共有している危ない集団であるとの表れだとか。ドラマや小説を見て、自分のことのように感情移入できる中国人の多いこと。簡単に感情を共有できるかどうかは"Mindo"と関係しているかも。

それと、今回の敵前逃亡を日本だけとの関係でしか見られない人間も多いですね。アジアカップで「世界が見ている」という注意を促した論評を一蹴したように、欧米でどう見られているかはあまり気にならない、もしくはそんなに視野が広くないと思われます。だから「呉儀副首相を支持する」レスが付きまくるわけで。

=====

その強弁やよし。でもおばちゃん帰国の理由がまたひっくり返りましたね。
 「緊急の公務は事実」中国側が説明
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye1198592.html
「緊急の公務があったということは事実だということでございます。また、中国側に様々な形で不満があるということも事実だということでございまして、そうした説明を受けたところでございます」(高島肇久外務報道官)

次の日にモンゴルに予定通り行ける程度の緊急なのは分かりましたが、公務の内容は何でしょうね。日本首相はモンゴルの外相以下に見ているとは思えませんので。というか、謝罪まだですか。在中の記者にはネチネチと質問責め希望。

25日の町村発言:25日午前、都内で開かれた全日本私立幼稚園連合会の総会であいさつ
「私は幼稚園で礼儀正しくということをきちんと教わった。少しは中国の人にも教えたいなと思うこともしばしばあるが、中国は中国で一生懸命やっているのでしょう」
TPOをわきまえた素晴らしい発言です。


追記(13:41):孔泉、ひいては首脳部がこういった感情論で攻めてくるのは、もはや理性的思考が出来ないからなんでしょう。日中関係の読み違えは日本専門家の日本に対する知識不足、もしくは専門化自身の低レベル化に他なりません。でなければ民主党や公明党の小さな動きを嬉々として報じさせたりしないでしょう。

民主党が自民党を打倒できるわけないのは、「ネット右翼」の発言を見れば明らかですし、一般の世論も岡田ではなく右翼の安倍晋三を推しています。公明党が靖国参拝を批判するのは、バックボーンである創価学会が自分のとこの宗教以外認めていないだけで、小泉首相が伊勢神宮に行こうがメッカに行こうが反対すします。

(ローマ法王の葬儀に格下の川口順子を弔問に送らせたのも、創価の指示だとか言われています。デーサク先生の時は田中真紀子でも行かせましょう。格は同じです。)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ