Daily Bubble

映画や歌舞伎、音楽などのアブクを残すアクアの日記。のんびりモードで更新中。

四月大歌舞伎 昼の部

2006-04-02 22:32:45 | kabuki


今月の歌舞伎座は六世中村歌右衛門五年祭ということで、ロビーには歌右衛門さんのお写真とお花がありました。残念なことに、5年前の私は歌舞伎の歌の字も知らずに過ごしていましたが、歌右衛門さんの命日である平成13年3月31日のことはよく覚えています。
春がコトコトとやって来て桜の花は咲いているのに、突然の雪に冬に逆戻りしてしまいましたね。私は、今はもう叶わない約束のため翌4月1日に出かけましたが、雪に足を取られ、何度も転びそうになったものでした。

さてさて私のヒトリゴトはさて置いて、今月の昼の部。

*狐と笛吹き
筋書きのお写真の歌右衛門さんのともねはなにか儚げで寂しそうな様子なのですが、福助さん演じるともねはとっても可愛い狐の女の子!春方(梅玉さん)から「夫婦になろう」と言われるシーンなど、全身から可愛いオーラが出てましたよ。すごく素直に春方を愛していて、コケティッシュな魅力に溢れていました。急に不安定に泣き出すところも「狐だからねぇ」と納得してしまいます(笑)。
歌江さんのばあやの佇まいが素敵。
梅玉さんはいつもどおりの端正なお姿。ところでこのお二人、魁春さん×梅玉さんの兄弟カップルよりお顔が似て見えるのは気のせいかしら?
本日は舞台展開の途中でライトが点いてしまうハプニングが発生。舞台に立ち尽くす梅玉さんと走り抜ける裏方さんを目撃してしまいました。
カタツムリ遊び(?)をする子役の一人が転んでしまうのは、お芝居のうち?

それにしても、定式幕、花道、下座音楽は歌舞伎の重要な三点セットですねぇ。そのどれもがないお芝居は、どんなによいお話でも面白さが半減してしまうわ、残念。

*高尾
荻江社中による唄がとてもとても素敵でした。
歌舞伎の音楽はまるで分からず、長唄も常磐津も清元もよく聴かないと一緒くたになってしまいます。それはおそらく「語りもの」が苦手なせいだと思うのですが、長唄から派生したという「唄もの」の荻江節は心地よく響きました。
そして雀右衛門さんの高尾太夫!古風な感じの鬘がすこし退廃的な雰囲気を醸しだしていてとても素敵。はらはらと、花が散るような踊りに感じられました。

荻江節について、こんなサイトを見つけました。

*沓手鳥孤城落月
これはもう、淀の方(芝翫さん)のお芝居なんでしょうねぇ。第二場初めの芝翫さんの圧倒的な存在感に、すっかり引き込まれました。そして乱心の淀の方の表情にまた見とれてしまいました。ところが、緊迫が長続きしないのが私の悪いところ…。
秀太郎さんの大蔵の局、吉之丞さんの正栄尼が淀の方に負けない存在感で素敵でした。
第一場では、橋之助さんのご長男・国生くんの裸武者が立派だったけど、大人の色気が欲しいなぁと思う私は不謹慎かしら?

*関八州繋馬
まるでノーマークだったこの一幕がとても面白かったのは、常磐津、竹本、長唄と楽曲が揃っていたせいかしら?
第一場では、如月姫(魁春さん)が伊予の内侍(時蔵さん)をいじめ抜くのが傑作。その前はちょっとだれたように感じたけど、内侍に襲い掛かる如月姫(というか小蝶)が楽しんでいるようで可笑しかった。
第二場は玉太郎くんのご挨拶。口上は吉右衛門さんと梅玉さん、東蔵さん。吉右衛門さんの嬉しそうな表情がなによりのご馳走。
第三場は、土蜘蛛の精(魁春さん)と良門(仁左衛門さん)の立ち廻り。頼信(菊五郎さん)率いる四天王(歌昇さん、信二郎さん、松緑さん、権十郎さん)+頼平(新・松江さん)とゴージャスな展開で嬉しい。
魁春さんは、引き抜きやぶっかえりに時間が掛かってあたふた気味だったけどもっとスムーズになれば面白いでしょうねぇ。こういった、意味なく派手なお芝居って大好きです!


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今回は (easyease)
2006-04-03 10:18:05
1日違いでした。私、初日に行ってきました。

「狐と笛吹き」の子役って最後尾の子のことでしょうか?

初日も転んでてどうも草履がすべるみたいでしたが・・

演技かアクシデントか・・・難しいところですね(笑)

TBさせていただきました。

初日! (アクア)
2006-04-03 23:58:05
こんばんは、いーづさん。

コメント&TB&リンクありがとうございます

「狐と笛吹き」の子役は最後尾の男の子です。コロコロッととても見事に転んでいたのでアクシデントかと思ったんですが、演技だったんでしょうかね~。恐るべし、子役!



夜の部もとても楽しみです♪

コメントを投稿