青空ヒュッテ

登山歴15年目・筋金入りの雨女が青空の下の稜線歩きを求めて今日も山に登ります。

秋田駒ヶ岳

2014-06-30 17:57:47 | 東北

秋田駒ヶ岳 2014.06.28(sat)

 

【データ】

標高:

1,637m(男女岳)

ルート:

八合目登山口~片倉岳~男岳~阿弥陀池~男女岳~横岳~ムーミン谷~横岳~焼森~八合目登山口

標高差:

約337m(累積標高差:+753m、-753m)

歩行距離:

約9.5km

歩行時間:

約5.5時間(10:28出発、12:00登頂、15:46下山、休憩・撮影含む。)

アクセス:

アルパこまくさからバスで駒ヶ岳八合目登山口へ(片道620円)。

 

 【行程】

 
当初の予定では6月14~15日で西穂に登るはずが、
天気が悪くて中止になり、翌週は天気は良かったものの、
サッカーW杯日本戦があったので行けず(結局残念な結果に)、
満を持して6月28~29日で決行
・・・のはずが、天気予報に振り回されて、
最悪の場合雨でも楽しみがあるお花見登山にシフトして候補を探したところ、
去年真っ白で何も見えなかった秋田駒にリベンジすることで決定。


天気に合わせて土日両パターンで計画を立てましたが、
どうにも日曜の悪天候は避けられそうになかったので、
少々あわただしくはなりますが、土曜出発でその日のうちに山に登り、
下山後は田沢湖畔のホテルに泊まって翌日は田沢湖を観光して帰る、
というプランになりました。


結果的に、青空には恵まれなかったものの、
雨に降られたのは一瞬だけで、ガスもかかったり晴れたりの天気で、
去年の最悪の天候に比べたら文句ない上々のコンディションで、
さらに一番の目当てだったムーミン谷のチングルマの群生も
しっかり見ることができて、大満足の山行となりました



2014年6月28日(土)
自宅を04:35に出発し、東京06:32発のこまち1号で田沢湖へ。
普通の週末なので、そんなに混まないだろうと思いきや、
こんなに早い時間でも指定席は満席で、デッキで立つ人が出るほどでした。


09:21に田沢湖駅に到着。
バスは10:05までないので、時間節約のためにタクシーに乗車。
マイカー規制の説明を読むと、タクシーは除くと書いてあるので、
てっきりタクシーで登山口まで行けるのかと思ったら、
バスの後ろを金魚のふんのようにくっついて行かなきゃダメとのことで、
急きょアルパこまくさまでタクシーで、アルパからバスに乗ることに。
それでも駅を10:05発のバスより1本前のアルパ10:02発の便に乗ることができました。
因みにタクシー料金は5,000円弱でした。
アルパには09:50頃に到着していたと思います。


アルパに到着すると、バス停には既に長蛇の列ができていました。
バスの臨時便が出て、1台目のバスは補助席を使って満席状態で10:00前に出発。
私たちは2台目に乗りましたが、こちらは定刻通りの発車で、
補助席は使わない乗車率でした。


下界は晴れていましたが、駒ヶ岳だけはずっと雲の中で、
バスで登山口に向かう間にどんどん周囲が暗くなり、
10:27に八合目登山口に到着した時には、
去年と同じ真っ白なガスで覆われていました
まあ雨が降っていないだけましか、とあきらめて出発します。




10:28に八合目登山口を出発。
ムーミン谷にできるだけ早くついて、一瞬のガスの晴れ間をひたすら待とう、
と写真も撮らずにかっ飛ばして歩きます。
登山口からマイヅルソウ、ツマトリソウ、ハクサンチドリなどがたくさん咲いていました。



こんな場所があったなんて、去年は視界ゼロで全く気づきませんでした。


途中でザッと強い通り雨が降り、この先も降ったり止んだりになりそうなので、
早めにレインウェアの上下を着用。
程なくして止みましたが、お守り代わりにずっとレインウェアを着ていたら、
願掛けが通じたのか、その後はほとんど降られずに済みました



11:00に片倉岳を通過。
この先はずっとこんな感じで真っ白でした
(たまに晴れてアルパこまくさの駐車場が見えましたが。)


ガスの中黙々と進んで阿弥陀池手前の木道ロードに到達。
時折吹き飛ばされそうな強風が吹きつけましたが、そのおかげで一瞬ガスが晴れました。



ガスの晴れ間に現れたのは、チングルマの群落
1週間前にちょうど見ごろを迎えたエリアですが、
1週間でほとんど散っています。。。でもこの規模はすごい



さらにガスが晴れて、一瞬だけ秋田駒の最高峰、
男女岳(おなめだけ)が姿を現しました



(画像クリックで拡大表示)



11:33に男岳との分岐を通過。
先ほどのような一瞬の晴れ間を期待して、男女岳に寄り道します。



男女岳に続く木道脇もチングルマがたくさん。



阿弥陀池には目もくれず、ひたすらチングルマを撮影します



頂上に続く階段を進むと、ミヤマダイコンソウの群落が。


こちらはキバナノコマノツメ。



(遠くて自信が持てませんが)タカネスミレ、アオノツガザクラ、ハクサンチドリ。



12:00ちょうどに秋田駒ヶ岳の最高峰・男女岳(おなめだけ)に到着
奇跡的に一瞬だけ青空が広がりました 



もう一度晴れて奇跡的に鳥海山でも見えやしないかと期待しましたが、
これが限界の展望でした。。。
でもこの日の目的はあくまでもムーミン谷なので、欲張らずに出発



ガスの中の下り。これから登ってくる人の方が多かったです。



阿弥陀池について、避難小屋の方からぐるっと回り、
小屋の少し先にあるベンチに座ってお昼休憩。
強風が吹き抜けてちょっと寒かったです
10分ほどですぐ出発。



分岐を左に折れて男岳(おだけ)方面へ。



途中でヒナザクラが咲いていました。

 


小さくて真っ白でとてもかわいらしいお花です



男岳に行っても展望はなさそうなので、このまま本日の目的地、
ムーミン谷(馬場の小路)に向かって下ります。


足元が悪い急斜面の道なので慎重に進みます。



ミヤマダイコンソウ、コイワカガミ、ハクサンチドリ。



コイワカガミ、ヒナザクラ、?



眼下のムーミン谷はこんな感じでまた去年みたいに何も見えずに終わっちゃうのか
と思ったら。



一瞬でガスが晴れました



さらに晴れて、白鳥の雪形とカタツムリのような山もはっきり見えました。
これがムーミン谷か~



これだけ見えれば十分です



シラネアオイの群落。



ムーミン谷にまたガスが迫ってきました。
ここから母はチングルマ群生地にガスがかかる前に到着すべく、
一人で猛スピードで下りていきました(笑)
私は滑らない程度にペースを上げて進みます。



赤いショウジョウバカマとミネザクラ。



そして先行グループに追いついたところで魅惑のチングルマゾーンに突入



圧巻の咲きっぷりです


この規模のチングルマの群落を見るのは初めてです



因みに去年の写真はこんな感じ。
チングルマの咲きっぷりも、ガスの薄さも今年が上です



今回は、ここが目的地なので、たっぷり1時間余裕を持たせてあるので、
行ったり来たりうろうろしながらガスが晴れるのを待ちます。



ガスっても結構遠くまで見通せるので大満足



先週の情報ではチングルマの開花状況はまだまだとのことでしたが、
1週間で満開になって待っていてくれました



こんなに素晴らしい場所なのに、あまり人が来ないのもいいですね。
ほとんどの人は男女岳ピストンで帰ってしまうようです。
ムーミン谷にいたのは、男女岳までの登山客の1/4くらいの人口でした。



どこを撮っても美しい



たまにヒナザクラが紛れていたり。



(画像クリックで拡大表示)



ちょっとガスが抜けて奥の斜面まで見えるようになりました。



(画像クリックで拡大表示)



山の上にこんな素晴らしいお花畑があるなんて



本当に来てよかったです



チングルマをアップで見てもかわいい。



でもやっぱり群落がもっとかわいい



大満喫したのでぼちぼち先に進みます。



薄日を浴びたウマノアシガタ。



13:45に駒池を通過。



名残惜しくて何度もムーミン谷を振り返ります。

 


上の方はまたガスがかかってしまいましたが、
これなら「ムーミン谷」というネーミングも納得の景色です



(画像クリックで拡大表示)
ちょっとだけ晴れ間が



雪渓の斜面を登ります。アイゼンは必要ないです。



雪解け真っ最中。



ヒナザクラの群落。



この辺のチングルマはまだこれからが本番。



少し進むと、右手に田沢湖が見えました。
去年は真っ白で目の前の道すらわからないほどでしたが、
こんな景色が広がっていたとは。



ベニサラサドウダン。



コマクサ群落ゾーンに突入。
ここは去年もたくさん咲いていましたが、
ガスが晴れるとその規模の大きさに改めてビックリ。



田沢湖は見えたり隠れたり。



大焼砂を、ズルズルと足を取られながら登って行きます。



エゾツツジはこれからが本番ですね。



かろうじて接写可能な株がありました。



黄色い花は・・・



タカネスミレ。



14:39に大焼砂の標識を通過。



コミヤマハンショウヅルとミヤマダイコンソウ。



アカモノ。



ミヤマダイコンソウとキバナノコマノツメ。



15:01に横岳に到着。
登山口を17:00のバスに乗る予定なので、横岳は15:40到着予定でしたが
大分時間が余ってしまいました。
トイレにも行きたいし、少し早目のバスで一旦アルパこまくさまで出ておこう、
ということでこのまま下山します。



ツマトリソウ、マイヅルソウ、アカモノ。



15:12に焼森通過。



タカネスミレの群落が左手斜面に広がります。



ムシトリスミレ、シラネアオイ、タチツボスミレ。



オオバキスミレ?


去年より雪解け水が増量中の小川を渡渉して、反対側の斜面を登ります。



去年もこの辺にあったなと思ったらビンゴのサンカヨウ。
まだつぼみが多かったです。



シャクナゲコースの名の通りシャクナゲ。



15:46に登山口に到着。
バス停に向かうと、アルパ行のバスがすぐ出るとのことで慌てて飛び乗りました
15:50のバスでアルパまで出て、トイレや荷物の整理などを済ませ、
16:50の田沢湖駅行きのバスに乗って、
この日の宿泊地の田沢湖ローズパークホテルに向かう前に
夕飯を食べるべく公園入口というバス停で下車してすこし湖畔を歩きました。



翌日は朝から雨が降ってしまったので、
田沢湖湖畔をレンタサイクルで回る予定を取りやめて、
ホテルの送迎バスと徒歩と路線バスを織り交ぜて
ちょっと観光&ランチを済ませ、13:11のこまち号で帰りました。



直前になってどんどん天気予報が悪化して、
青空の下で満開のチングルマを見たいという願いはかないませんでしたが、
ほとんど雨に降られることはなく、ガスも何度か晴れてくれて、
念願のチングルマの大群落を見ることができて大満足です


もし機会があれば、あと1週間早めに(=6月3週目)
阿弥陀池周辺のチングルマ大群落が満開なときにまた来てみたいと思いました。

 

登ってみたいと思ったらクリックをお願いします
↓↓↓

人気ブログランキングへ web拍手 by FC2



最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
チングルマ (バーニーカズ)
2014-07-01 16:00:06
咲いてますね~。
でも見頃なのはムーミン谷のやや上の方だけでしょうか?。
(駒池周辺はまだまだかな?)
それにしてもココまで来る人があまりいないとは信じられません。もっと木道に大行列を作っていると思っていました。
ちょっと日帰りでも計画してみます。(高い新幹線代がキビシイですが...)
開花情報ありがとうございました。
返信する
ムーミン谷 (ふさじろう)
2014-07-01 21:37:13
こんばんは

雨にも何とか間に合って、遠征したかいがありましたね。
今年はチングルマの大群落が見られて良かったです。
写真の場所も分かって私もなつかしく拝見しました。
6月で咲いているのですね。私が行った8月よりも花の種類も多そうです。

8月では消えていて、わかりませんでしたが、
白鳥の雪形はサギソウが大きくなったかのようですね(笑)
返信する
>バーニーカズ様 (青空ヒュッテ)
2014-07-02 08:29:14
ご訪問&コメントどうもありがとうございます!
駒池周辺はまだ雪が多く、見頃はこれからのようです。
この日は天気が悪かったこともあるでしょうが、
それでも阿弥陀池周辺までの人の数と比べると
ムーミン谷に来る人の数は圧倒的に少ないので、
高い新幹線代を払って行く価値は十分ありました☆
返信する
>ふさじろう様 (青空ヒュッテ)
2014-07-02 08:31:58
2年連続で土砂降りになるのかと冷や冷やしましたが、
雨に降られたのは一瞬だけで、
ガスの晴れ間にチングルマの大群落を堪能できました♪
花の百名山に数えられるだけあって、
この先もまだまだ色んな花を楽しめそうですが、
やっぱり今の時期が一番見応えがありそうですね。
返信する
初めまして (cyu2)
2014-07-04 13:14:19
青空ヒュッテさん、こんにちは。
ランキングからやってまいりました、ちゅちゅと申します。
楽しくて解りやすいブログですね~とっても素敵♪

秋田駒、いつか行ってみたいと思いつつ未踏でしたが、
この時期最高なんですね!
チングルマの群生もすごいですけど、ヒナザクラも!
来年は第一優先でここに決めました!
良い情報ありがとうございました(*^_^*)

あ。それから。
私も雨&ガスが得意な女なのでとても親近感です。
これからもちょくちょくお邪魔させてくださいね。
返信する
>cyu2様 (青空ヒュッテ)
2014-07-04 21:26:43
ランキングから来ていただきありがとうございます!
かなり低いランクでも登録していた甲斐がありました(笑)

秋田駒は手軽に登れるのに大規模なお花畑があって、
とてもお得な山だと思います。
来年は是非登ってみてください☆

雨女仲間として、今後ともよろしくお願いいたします(笑)
返信する

コメントを投稿