カタチあるもの

宇宙、自然の写真をメインに撮っていますが、時々、読書、日常出来事について書きます。

メタリック・ゴールド

2016-05-31 20:17:40 | 写真_自然

 

 一見、秋のような風景に見えますが5月の風景です。夕日に照らされた海を高いところからみると、メタリック・ゴールドに輝いて見えることがあります。金の海のようです。

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 金は高価な金属として取引されていますが、とんでもない経過を経て造られた金属なんですね。

 太陽のような恒星の寿命が尽きると超新星爆発を起こしますが、その後には中性子星という高密度の星ができることがあります。密度は1cm3で100,000,000,000kgというんですから想像を絶しています。このような超絶重力の中性子星が衝突合体した時の核融合反応で金のような重い元素が作られるそうですね。地球の重力では金はできませんから、金は地球で生まれたものではなく、遙かな長い旅をしてきて地球に到達した貴重な金属ということです。

 

 


旧国鉄遺産 タウシュベツ橋梁

2016-05-28 14:24:55 | 写真_自然

 

 冬から初夏にかけて糠平湖の水位が低下する時に現れるタウシュベツ橋梁と呼ばれる橋です。旧国鉄 士幌線(1987年廃止)で実際に使用されていた橋で、士幌線この他にも形のきれいなアーチ橋が多く残っています。

 数年前のこと、夕方のニュースで特集をやっていて、コンクリートの劣化が進んでいるため、すべてのアーチが揃った形で見ることができるのは最後かもしれないと言われて、翌日、大急ぎで撮りに行きました。その後、橋が崩れたという話も聞かないので、まだまだ保っているということですね。

 アーチ橋はギリシャ時代や古代ローマ時代にすでに造られて、2,000年以上経過した今でも見ることができる橋があります。アーチというのは、形が美しいだけでなく構造的に強いという特徴があります。古代には構造計算はなかったようなので、直感的に有利な形を選択したんでしょうね。

 


桜 満開

2016-05-25 19:34:08 | 写真_自然

 

 去年は桜の開花時期に雨・風があり、咲いている様子を見ないままに終わってしまいましたが、今年は満開、見ることができました。桜の開花は例年よりも早く、5月中旬には満開になったのですが、・・・・ちょっと遅いですね、桜の写真。

 北海道では桜と梅の開花は同じ時期ですが、桜の開花は気温に関係し、梅の開花は地温に関係しているそうです。どちらも気温あるいは地温で良さそうなものですが、それぞれの木が繁栄していくためには蕾が感じる気温あるいは根の細胞が感じる地温という区別が必要なんでしょうね。

 植物には数え切れないほどの種があって、その他、数え切れないほどの昆虫や動物を含めて生態系という安定した関係があるのですから、大きな目で見たら自然はひとつの生物にような感じなのかもしれませんね。

 


花の季節

2016-05-22 13:29:40 | 写真_自然

 

 25℃以上の夏日が続き、すっかり夏になったような気分でいます。しかし、よくよく考えてみると、いや、考えてみなくても、今は5月中旬、北海道では霜注意報・・・なんて日も過去にはありました。暑い日が続く方が珍しい方です。

 我が家の狭い庭でも花々が一斉に咲き出し華やかになってきました。花を見ていると、与えられた条件、与えられた姿で精一杯咲いているだけという潔さと、そんな中にも少しの個性を感じます。

 娘からコーヒーの木の鉢植が2つ届きました。コーヒー好きとしては、ぜひとも花を咲かせていただき、実となり、美味しいコーヒーを飲みたいところです。5℃以下は不可・・・・、秋と冬をどうやって乗り切っていくか考えてます。

 

 


Sunflower Galaxy M63

2016-05-17 20:29:32 | 写真_宇宙

 

 中心部の明るい核、周辺部は全体的に淡いのですが部分的に星が密集した明るい部分があり、それらが連なっているように見えます。Sunflower Galaxy(ヒマワリ銀河)と呼ばれているのですが、なんとなく独特の趣がありますね。

 僕の持っている望遠鏡で銀河の構造をはっきりと撮ることのできるのはM63程度の距離(2650万光年)が限界です。まぁ、すごい性能の望遠鏡ではないのですが、2650万光年は2650万年前の光ということ、言い換えると2650万年も宇宙を旅してきた光ということになりますから、そんな大変な思いをして届いた光をとらえているんですね。

 いつの日か2650万光年という距離が近いと感じる日も来るのかもしれませんが、その時には、僕のように望遠鏡で写真を撮って、その銀河の姿をあれこれと想像する人はいないだろうな。

 

 


くつろぎ

2016-05-13 20:02:34 | 写真_自然

 

 北海道の沼はシベリアへ向かう白鳥の中継地となっている。毎年、雪が融けて地面が顔を出す最前線の地をめがけて白鳥は飛んでくる。雪解け最前線は徐々に北へ移動していくが、それに合わせて白鳥も移動する。そうして雪解けを追っかけながらシベリアまで飛んでいくのだろうと思う。

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 ようやく「アイヌと縄文 -もうひとつの日本の歴史- 瀬川 拓郎著」を読み終わりました。縄文時代から現代に至るまでのアイヌの歴史と風習、アイヌと東アジアとの関わりなど興味深いことがたくさん書かれていましたね。

 北海道のアイヌと沖縄のウチナンチュウは縄文人の血を受け継ぎ、縄文文化を守ってきた人々だったんですね。今まで知られていなかったもうひとつの日本の歴史を知ることができました。

 


アイ

2016-05-08 21:07:36 | 写真_自然

 

 鉄アレイに似ていることから亜鈴状星雲と名付けられた”こぎつね座”のM27ですが、どちらかというとキャッツアイの方が似ているような気がしますね。この星雲、全天で最も美しい惑星状星雲と言われていて、小さな望遠鏡でも見えるほど明るいため人気があります。

 今年もM27を撮ることができる季節(夏)になってきたなぁとしみじみ思っているのですが、気温の方はまだ冬が幾分残っているようです。

 

 


雲間からの"ひかり"

2016-05-04 14:45:25 | 写真_自然

 

 地球が今の姿になって安定した時からずっと続いている雲間から射し込む”ひかり”。不思議に懐かしさを感じますね。

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 最近、”アイヌと縄文”という本を読んでいます。アイヌ民族や沖縄の琉球民族、鹿児島の”隼人”と阿蘇の”熊襲"、東北の”蝦夷”は元々日本に住んでいた縄文人の血を色濃く受け継いだ民族です。私達、日本人も縄文人の血を受け継いでいるのですが、渡来系の弥生文化を受け入れたことなどからアイヌ人とは2000年以上も異なる歴史を歩んできました。

 最近は、DNA調査によって、民族のルーツを辿ることができるようになりました。遺跡に残っている骨のDNA調査などから、数万年前にはアジアの広い地域にハプロ D系統と呼ばれる染色体を持った民族(縄文人)が広く分布していたのですが、徐々に少なくなっていき、O系統と呼ばれる民族(今の漢民族や朝鮮民族)に置き換わっていったようです。古いタイプのD系統染色体は、世界の中で現在の日本民族とチベット民族だけに残っていて、最も色濃く残っているのは、アイヌ民族と琉球民族だそうですね。

 弥生人との混血があったと言いながらも、日本民族には縄文人の血が残っているんですね。ちなみに、北海道には"カムイ"という地名が多く残っています。"カムイ"はアイヌ語が語源で日本語の"カミ"の語源にもなったと言われていますが、意味するところは"カミ"とはやや違っています。

 


あー

2016-05-01 14:33:09 | 写真_自然

 

 昔、見たコクーンに出てくる宇宙人に似ていますね。コクーンが世に出たのが1985年、もう30年以上も前なんですね。コクーンに出てきた宇宙人はアンタレス星人、さそり座の赤色巨星を故郷としています。事故等がない限り不死の宇宙人でエネルギー体のように空中も浮遊していました。

 人間の遺伝子の末端には、テロメアと呼ばれる無意味な配列の繰り返し部分があるそうです。細胞も分裂を繰り返すと遺伝子の末端が結合できなかったりなど、徐々に短くなってくるために、このような無意味な配列の遺伝子が用意されているのですが、一定の長さ以下になった場合、細胞分裂できなくなるようにできています。

 何回も分裂(50~70回と言われています)しているとテロメア部分を使い果たしてしまい細胞の死となります。そうして徐々に細胞が少なくなって老化が進んでいくということのようですね。(老化の原因はテロメアの短縮だけではないとされています)

 一方で、テロメアーゼと呼ばれているテロメア部分を修復する酵素も体の中には用意されているのですが、生殖細胞のみで機能しているようです。生殖細胞は無限分裂可能でいつでも新鮮、子孫にはちゃんとした長い遺伝子を残さなければ人間は絶えてしまいます。

 現在の平均寿命は80歳くらいでしょうか。しかし、聖書に書かれている最初の人間アダムは930歳まで生き、大洪水を生き延びたノアは950歳まで生きています。そして、その後、徐々に寿命が短くなりアブラハムで175歳、江戸時代には50歳くらいまで低下しました。人間の体は、自然発生と進化とは思えないくらい精妙に造られていますし、環境に応じて変化することも可能です。すごいもんですね。