貞美(中井貴一)は学会へ出席するために札幌を訪れた。
貞美を慕う歌手の茜(平原綾香)も一緒だ。貞美は札幌で開業医をしている
三郎(布施博)の病院で検査を受けるが、結果は良くないものだった。貞美は
三郎に口止めをして茜の部屋へ戻る。一方、ルイ(黒木メイサ)は旭川で「よさ
こいソーラン祭り」の踊りの練習に励む。やがてルイが富良野の自宅へ戻ると
弟の岳(神木隆之介)が犬の蛍がいなくなったと泣いていた。
貞三(緒形拳)と一緒に捜しに行ったルイは倒れている蛍を発見する。
~goo番組ナビ
倉本聰ワールドですね。
美しい映像と、言葉のない空間で何かを訴える。
静かに静かに時が流れている感じなのに、1時間があっと言う間。
このドラマは、あーじゃない、こーじゃないと語るよりも緒形拳さんの
追悼ドラマって感じで、静かに見届けたいって感じなんですねぇ
貞美の病状は手術も不可能。すい臓癌の末期だった。
たとえ医者であったとしても、癌末期宣告はキツイよなぁ。
貞美を見た、札幌の三郎役の布施博さん。お久しぶり。
この間、離婚したばかりだけど最初誰だかわからなかった。
ちょっと老けましたか?でも、相変わらず演技はうまい。
犬のホタルが死んだ。
倉本さんと言えばホタル!?(苦笑)
がっくん(神木隆之介)は、障害を持っているのかな?
難しい演技をうまく演じてます。
ホタルがいなくなったので、みんなで探したら死んでいた。
涙を流すがっくんホタルを抱き締めて。。。。
おじいちゃんの貞三の言葉が優しくて。。。
悲しい気持ちはよ~くわかります。
悲しむって言葉はね、ツライっていう気持ちももちろんありますが
もともと愛おしいって意味なんです。愛おしい、愛する、大好きなこと。
生きてるものは必ず死にます。
おじいちゃんもいずれ死ぬ。
君だって、ルイさんだっていつか死ぬ。
死ぬってことはね、生きてるものの必ず通る道です。
君は、犬の死に今泣いてる。
だけど花が命を終え枯れて死ぬ時は、いちいち涙流さないでしょ?
流しますか?
動物と植物、違いはあってもどっちも同じ命なんです。
でも、花は死ぬ時、血を流さない。
だから人間はそれほど同情しない。
でも、同じ命なんですよ。
ホタルがわざわざここに来て死んだのは、おばあちゃんやお母さんに
早く飛びついて、一刻も早く遊んで欲しかったからです。
死ぬっていうことは、そういうことなんです。
恐ろしいことでも何でもありません。
今は亡き緒形さんが語るから、余計に心に染みる。
やっぱり痩せて、声にも力がなくて、体調良くないんだろうな~ってわかる。
このドラマの公式サイトにある人間は最後に何処に還るのだろうか?
癌末期の貞美は、いずれ富良野に帰るんだろうなぁ。。
結局最後は「家族」の元に帰るんだと思う。
貞美が時々見る夢。
過去に何があったんだろう。
冒頭とラストに出てくる、風のガーデン。
うちの父が余命を宣告された時に、見学に行ったホスピスを
思い出してしまった
結構リアルで、重くて、切ないなぁ。
静かに静かに染み込んでくるから余計に感じる。。。主題歌が哀しい。
楽しみって言ったらへんだけど、平原綾香と中井貴一の恋愛シーンが
なかなかいいのよね
平原綾香って歌手だよね?女優としても、全然やっていける。
年齢の離れたカップルだけど、いやらしくなくて、でも、リアルで
このカップルありだな~って。
貴一さんが清潔感のある人だからかな。
でも、貞美の命はそう長くはないだろうから。。。
貞美の最後はどこなんだろう。
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自分が犯された病気を講義する中井さんの演技と
孫に優しく語り掛ける緒形さんの演技
それを引き立てる演出
これは今回、抜群ですね。
緒形さんがどうこうではなくて
普通にドラマとして素晴らしい出来栄えです。
ストーリーとしても面白いと思ってます。
「死」を前提にしてるのに
重くもなく淡々と静かに流れていくという
独特の空気にいやされるのかもしれないですね。
緒形さんの台詞、どんな思いで伝えたのか。
貴一さんも、さすがです。
貞美と茜の今後も気になります。
「家族の元に帰る話」だし「死」が前提にあるので。
年の差があってもいやらしさを感じさせずむしろ清々しい稀なカップルだと思うので、この二人も大切に描かれていることを願わずにいられません。